マーケティングとは一言で言うと?マーケティングの基礎から徹底解説!定義や種類、方法、成功例をご紹介

『マーケティング』とは? 定義や種類・方法を解説


だれもが知っている「マーケティング」という言葉ですが、あなたはその意味や定義を説明することができますか?

一言で「マーケティング」と言っても、その活動は多岐に渡ります。

この記事では

  • マーケティングの意味
  • マーケティングを行う際の手順
  • マーケティングで使われる代表的な手法
  • 有名企業の成功事例

をご紹介していきます。

 

マーケティングについて、具体的な例を用いながら簡単にわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

【監修者】
 梶田 洋平
 ラーニングス株式会社 代表取締役
大学卒業後は証券会社に入社し、5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。

 

 

 

マーケティングとは一言で言うと「売れる仕組みづくり」

マーケティングとは一言で言うと「商品が売れる仕組みづくり」に関わる活動すべのことです。

顧客に商品やサービスを知ってもらい、欲しくなるように魅力的に伝える活動とも言うことができます。

消費者に対して、ただ「当社の商品を買ってください」と言うのはマーケティングとは言いません。

 

マーケティングでは

  1. 市場や顧客のニーズを知る
  2. 他社にはない自社の強みや提供できる価値を分析し戦略を練る
  3. 商品のプロモーション(広告・宣伝)を行う
  4. マーケティング施策による効果を検証し次の戦略に活かす

というプロセスを踏みます。

 

経営学者のピーター・ドラッカーは

『マーケティングの目標は販売を不要にすることである』

という言葉を残していますが、マーケティング活動ではPDCAサイクルを循環させつづけ、「商品が売れる仕組み」を作っていくのです。

 

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マーケティングにおける「戦略」とは

マーケティングの「戦略」とは、企業や組織が目標を達成するための計画や方法のことです。
どうやって目標に向かって進むかを考えること、とも言えます。

戦略は市場や競合状況を分析し、リソースや能力を最大限に活用して競争優位を築くために考えられます。

戦略は長期的な視点で立てられ、具体的な目標を設定し、それを達成するための方針や手段を決定します。

例えば、

  • ターゲット市場の選択
  • 競合優位の確立
  • 顧客価値の提供

などが戦略の一部です。

 

戦略は組織の方向性を示し、マーケティング活動全体を統括し、成果を最大化するための枠組みとなります。

 

マーケター(マーケッター)はマーケティングをする人のこと

マーケティングの仕事をしている人のことを、「マーケター」または「マーケッター」と呼びます

マーケティングとは「商品が売れる仕組みづくり」に関わるすべての活動を指しますので、マーケターの仕事は幅広いです。

 

【マーケターの仕事内容の例】

  • 市場・顧客ニーズの調査(アンケート調査の実施など)
  • 自社・他社分析
  • 新商品や商品コンセプトの検討
  • 商品の価格設定
  • 広告宣伝戦略の検討
  • 広告宣伝の運用
  • WEB施策(自社サイトやSNSの運用など)
  • 広告や施策の効果測定

 

マーケターの仕事の目的は、自社の商品やサービスの売り上げを上げることです。

マーケティングとセールスの違い

 

ビジネスマン 電話

 

マーケティングとセールス(営業・販売)は、どちらも商品を売ることを目的としているため、意味が混同されることがよくあります。

 

以下にそれぞれの目的と、具体的な仕事内容の例をまとめました。

 

マーケティングセールス
目的セールスを不要にする「売れる仕組み」を作る
どうやって商品を売るかを考える
仕事内容市場調査・戦略づくり・広告宣伝・効果検証
個人や法人を目的とした販促活動(訪問/電話営業・ルート営業・カウンター営業など)

マーケティングとセールスを上手く連携するには、「ペルソナ(ターゲット)」を統一することが重要です。

 

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マーケティングの歴史

マーケティングは、20 世紀初頭のアメリカで生まれたと言われています。

 

当時のアメリカでは、市場が拡大しておりそのような状況で

「大きな市場でより多くの商品を売るにはどうするべきか?」

と考えた人々により、販売ネットワークの整備や販売プロセスの分析がはじめられ、それらの活動を指す『マーケティング』という言葉が誕生しました。

 

マーケティングは誕生から現在に至るまで、時代に合わせて変化を続けています。

最近ではスマートフォンの普及により、WEBサイトやSNSを利用したマーケティングに力を入れている企業が多いです。

 

余談ですが、「商品を購入してもらうために行うコミュニケーション」であるマーケティングは「他者の持つイメージを変え、行動を変更してもらうためのコミュニケーション」ということもできます。

動物のオスがメスに対し、自身の美しい模様や身体の大きさをアピールして求愛することも自分を売り込む「マーケティング」と言えるでしょう。

動物は子孫を残していくために、本能的にマーケティングを行っているのです。

マーケティングで得られる効果

 

  • ブランドイメージの確立
  • 競合他社との差別化
  • 認知度向上
  • 知名度向上
  • 売上アップ など

 

ブランディング・差別化・認知度/知名度アップのための施策を行うことも、マーケティング活動の一部と言えます。

 

ブランディング・差別化など、それぞれの具体的な施策やメリットについては、以下の記事でご紹介していますので是非参考にしてください。

 

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マーケティングの重要性

パズル マーケティング

 

昨今は、消費者のニーズや情報を伝える媒体の多様化により“モノが売れない時代”になっています。

 

そのため、

「その商品が本当に顧客のニーズを満たすのか?」
「その広告・宣伝方法でターゲットに届いているのか?」

という点をしっかりと調査・分析し、問題があれば改善していくプロセス(=マーケティング)がとても重要になっているのです。

 

人々のニーズを満たす商品の開発とともに、進化する市場の環境(デジタルデバイスの普及など)に追いついていくための調査と学習を続けることも課題になっています。

 

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マーケティングの種類

マーケティング戦略は、大きく3つに分類されます。

 

  • マスマーケティング
  • ダイレクトマーケティング
  • ゲリラマーケティング

 

マスマーケティング

「マスマーケティング」とは、ターゲットを絞らず不特定多数の顧客に向けたマーケティング活動です。

対義語としては、特定の少数の顧客にターゲットを定める「ニッチマーケティング」があります。

 

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ダイレクトマーケティング

「ダイレクトマーケティング」は、IT技術の進歩により入手できる顧客情報が増えたことで生まれたマーケティング手法です。

顧客の年齢性別などのデータやライフサイクルを把握できるようになったことで、訪問販売・ダイレクトメール等の効果的なオファー、商品に対する顧客のニーズが高まるタイミングの把握、顧客が好む商品や広告のデザインの開発が可能になりました。

 

ゲリラマーケティング

「ゲリラマーケティング」とは、公共の場でインパクトのある広告やパフォーマンスを行うことにより、少額の予算で効果を得ることができるマーケティング手法です。

イメージがしやすい例でいうと、多くの人が通行する駅前で弾き語りをするゲリラライブや突然街中でダンサーたちが踊りだすフラッシュモブなどがあります。

企業の例だと、大手家具メーカーのIKEAはバス停など街中に自社の家具を置くという広告を出し、人々を驚かせました。

 

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マーケティングの基本的な手順

ホワイトボード

 

 

マーケティングを行なう際には、まず

✓ 誰に
✓ どんな価値を
✓ どんな方法で提供するか

考える必要があります。

この3点を効率的に洗い出し戦略を立てるためには、以下の4ステップでマーケティングの方向性を定めましょう!

 

  1. 市場を調査する
  2. 戦略を立てる
  3. 広告・宣伝する
  4. 効果を検証する

 

それぞれについて、詳しく解説します。

 

市場を調査する

まずは市場の動向や顧客のニーズ、競合他社に関して調査をします。

どんなに素晴らしい商品を作ることができても、顧客にニーズがなければ商品は売れません。

このとき、競合他社と自社の強み・弱みを分析し、他社には提供できない独自の価値を洗い出すことで差別化ができます。

差別化が成功すると、「顧客に選ばれる商品」と作ることができます。

 

戦略を立てる

市場分析の次は、分析した情報をもとにマーケティング戦略を立てましょう。

 

  • どんな商品
  • どんなターゲットに対して
  • どれくらいの価格で
  • どのように提供するのか

 

という点を考えていきます。

有名なマーケティングのワークフレームである「3C分析」や「4P分析」などに沿って戦略を立てていくと、効率的に進めていくことができます。

マーケティングのワークフレームについては、この記事でのちほど解説します。

 

広告・宣伝する

商品やターゲットについて戦略が固まったら、それを知ってもらうための広告・宣伝を行います。

広告・宣伝のための媒体には、以下のようなものがあります。

 

  • テレビCM
  • ラジオCM
  • 新聞広告
  • 雑誌広告
  • リスティング広告
  • アフィリエイト広告
  • 動画広告
  • ダイレクトメール
  • 折り込みチラシ
  • フリーペーパー

 

広告の種類については、以下の記事で詳しくご紹介しています。

 

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効果を検証する

最後に、実際に行ったマーケティング活動の効果を測定・分析します。

かかった費用に対してどれくらいの効果が得られたか、施策の費用対効果を検証します。

 

 

上記のマーケティングにおける4つのプロセスは、一度行って終わりということはありません。

このプロセスを何度も繰り返してPDCAサイクルを回すことで、マーケティング戦略を最適化し「商品が売れる仕組み」を作っていくです。

代表的なマーケティングのフレームワーク

つづいて、マーケティング戦略を効率的に立てるために使われるワークフレームから、代表的なもの5つをご紹介します。

 

  • SWOT分析
  • PEST分析
  • STP分析
  • 4P分析
  • 3C分析

 

SWOT分析

 

SWOT分析

 

SWOT分析は、自社を取り巻く内部環境と外部環境を分析するためのワークフレームです。

内部環境を分析する際は、以下の4つの視点から分析していきます。

 

【内部環境】

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)

 

【外部環境】

  • Opportunity(機会)
  • Threas(脅威)

 

上記4つの頭文字を取って、SWOTと呼ばれています。

 

SWOT分析を行うことでには、自社の強みや弱みを洗い出し、チャンスになるような環境変化があれば戦略的に動き、脅威に対する対策を検討することができます。

 

PEST分析

PEST分析 

 

PEST分析は、外部環境を把握するためのワークフレームです。

 

外部環境は

  • 自社でコントロールできる「ミクロ環境」
  • 自社でコントロールできない「マクロ環境」

に分けられます。

 

PEST分析では「マクロ環境」を分析し、自社がマーケティングで注力すべきこと、備えるべきことを明確にします。

マクロ環境には、以下の4つの視点が含まれます。

  • 政治:自社のビジネスに影響する法律や情勢の動向など
  • 経済:景気や物価など
  • 社会:消費者の人口の推移、ライフスタイルの変化など
  • 技術:自社のビジネスに影響する新たな技術や新商品の情報など

 

STP分析

STP分析

 

STP分析は、「どんな商品を」「どんなターゲットに対して作るか」を考える、ターゲット選定のためのワークフレームです。

  • S:セグメンテーション(細分化)
  • T:ターゲティング(目標設定)
  • P:ポジショニング(位置づけ)

 

セグメンテーションでは、市場の消費者を年齢や性別、エリアなどの属性で細分化します。

ターゲティングでは、細分化したなかからさらに顧客になってほしいターゲットを絞ります。

ポジショニングでは、どうしたら選定したターゲットに商品を買ってもらえるかを考え、自社商品の市場での立ち位置を検討します。

 

 

4P分析(マーケティング・ミックス)

4P分析 

 

STP分析でターゲットを選定したら、どのようにアプローチしていくかを検討します。

このときに使われるのが4P分析です。

 

4P分析では、頭文字にPがつく以下の4つの要素を分析していきます。

  • Product(商品・製品)
  • Price(価格)
  • Place(流通)
  • Promotion(流通)

4つの視点から、ターゲットのニーズに応えるための具体的な戦略を考えていきます。

 

 

3C分析

3C分析

マーケティング戦略を立てる際は、自社内部を分析するだけでは的確な評価をしたり独自の強みを見つけるのは難しいものです。

そこで、外部環境を分析するワークフレームとして役立つのが3C分析です。

3C分析では、頭文字にCがつく、以下の3つの要素を分析していきます。

  • Customer(市場・顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社) 

上記の視点から環境を分析することで、自社の強みや戦略の評価ができます。

 

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マーケティングで使える心理学

コミュニケーション

マーケティングは「他者が自分(商品)に対して持つイメージを変化させ、行動を変えてもらうためのコミュニケーション」と言えますが、コミュニケーションの相手は人ですので心理学が役立ちます

以下に、マーケティングで使える代表的な心理学についてご紹介します。

 

返報性の原理

返報性は、「相手から何かしてもらうとお返ししたくなる」あるいは「お返ししなくてはならないと思ってしまう」という心理です。

スーパーなどで試食サービスが行われていることがありますが、これは商品を試すのはもちろん「無料でもらったのだから買わなくては」という返報性の原理を使用したマーケティングのテクニックです。

 

バンドワゴン効果

バンドワゴン効果は、流行している商品を「みんなが持っているから」という理由で購入したくなる心理です。

同調の心理とも言えます。

人はみんなと同じであることで、安心します。

バンドワゴン効果によって、多くの人が持っているということがその商品の価値となり、その商品がさらに売れるということが起きるのです。

 

ハロー効果

ハロー効果は、「目立つ特徴から連想されるイメージを、他のすべての面にも当てはめてしまう」心理です。

たとえば、「背が高い人は頼りがいがあり仕事ができる」と感じることがあります。

実際は背が高いからと言って仕事ができるとは限りませんが、このようにある特徴から連想される典型的なイメージに、他のすべての印象が左右されることがよくあるのです。

 

企業のマーケティングでは、広告に有名人を起用することで商品や会社にもその有名人のイメージが引き継がれることがあります。

 

単純接触効果

単純接触効果は、接触回数が多い人やモノに好感を持つ心理です。

人間は、慣れ親しんだ環境やモノに安心感を覚えます。

この単純接触効果を利用したマーケティングの例としては、テレビやラジオで何度も繰り返しCMを流すという手法があります。

 

決定麻痺

決定麻痺は、選択肢が多すぎることで冷静な判断を下せなくなることを言います。

24種類のジャムと6種類のジャムから商品を購入してもらった場合を比較する、有名な実験があります。

この実験では、24種類の商品を見せたほうが集客には効果はありましたが、6種類から選んでもらった場合のほうが購入数は10倍も多いという結果が出ています。

顧客に商品を選んでもらう際は手あたり次第商品を勧めるのではなく、顧客のニーズに合った商品を少数に厳選して見せたほうが、購入してもらえる確率が高くなるでしょう。

 

初頭効果

初頭効果は、最初に見たものの強く印象に残る心理です。

たとえば、いくつかの洋服を見比べて購入するものを決めようと思ったときに、結局最初に見た商品がもっともよく感じ、最初の店に戻るという経験をしたことがある方は多いと思います。

人の脳は、最初に見たものがもっとも記憶に残りやすいと言われています。

 

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購買行動モデル(AISAS)とは

マーケティングにおける「購買行動モデル」とは、消費者の商品やサービスの購買に関わる心理的・行動的なプロセスを理解し、予測するためのモデルです。

購買行動モデルを知っておくことで、ターゲットに対し、適切な方法とタイミングでマーケティング施策を実施することができます。

購買行動モデルの理解は、効率で的確な戦略立案のために重要です。

 

ここでは現代の顧客心理に合ったモデル「AISAS」についてご紹介します.

 

 

AISAS

 

AISAS(アイサス)の法則は、インターネット時代に対応した購買行動モデルです。

”AISAS”は、消費者が踏む以下の5つの段階の頭文字からきています。

 

  • A…認知・注意(Attention)
  • I…興味・関心(Interest)
  • S…検索(Search)
  • A…行動(Action)
  • S…共有(Share)

 

現代の消費者の多くは、商品を「認知」し「興味」を持ったあと、情報収集のために「検索」をします。

そして、「行動」した後は、SNSで「共有」します。

つまり、消費者は情報の受信者だけの役割から、発信者の役割も担っているのです。

 

この「検索」「共有」のフェーズに合わせて、検索上位を取るためのSEO対策やWEB広告、SNS運用などに力を入れる企業も多くなりました。

 

購買行動モデルはAISAS以外にも様々です。

よりSNS時代の消費者の行動に合わせたものやコンテンツマーケティングに特化したもの、セールライティングに使いやすいものなどもあります。

以下の記事では購買行動モデルについてより詳しく活用例も含めてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください↓

 

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有名企業のマーケティング成功事例

最後に有名企業や商品のマーケティングにおける成功事例を、3つご紹介します。

 

富士そば

富士そばの創業者である丹道夫さんは、とにかく駅に近い立地にしか店を出しません

500円以下の価格でメニューを提供しているため、忙しい人が通り道でさっと立ち寄れる、駅のすぐそばに店舗を構えています。

丹さんは、駅に近いだけではなくスーツなど黒い服を着た人が多く通る場所でないといけないと言います。

これは、ターゲットをビジネスマンなど黒っぽい服装で働く人々と定めているためです。

 

富士そばは広告・宣伝に費用をかけません。

しかし、駅前で多くの人が目にする場所にある店舗そのものが広告になってくれるため、広告宣伝費を削減し、地価の高い場所に多くの店舗を持つことができるのです。

 

ヤマト運輸

輸送費のように、距離に応じて発生する固定費の売上を増やすことを『密度の経済性』と呼びます。

ヤマト運輸が実現させた「個人宅配(=宅急便)」は、絶対に儲からないと言われていたビジネスモデルでした。

しかし、宅急便の生みの親でヤマト運輸2代目社長である小倉昌男産は、「単位面積に宅配する品物の数を増やすことで個人宅配でも採算が取れる」という仮説を立て、見事に実証しました。

 

BASE

個人が気軽にネットショップを開けるサービス「BASE」は、多くのサービスを無料で利用できる安心の仕組みで利用者を増やしています。

Amazonなどのネットショップでは、出店するだけで月数万円のコストがかかりますが、BASEでは商品が売れた分の手数料を払うだけなので利用者の負担がかなり軽いです。

また、新型コロナで多くの飲食店が打撃を受けていた2020年には、飲食店のテイクアウト専用アプリをリリースし、社会のニーズに応えています。

「無料サービスばかりでは、BASE側は利益を得られないのでは?」と考えると思いますが、BASEではネットショップのデザインを変えたりするための有料サービスを提供しています。

BASEの利用者が多くなると自分の出品している商品を選ぶための差別化が必要になりますので、デザインで差をつけるサービスなどを購入する人が増える仕組みです。

利用者が増える→有料サービスを使う人が増える
という循環により、BASEは基本的には無料のサービスで売上アップを実現しているのです。

 

 

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まとめ

  • マーケティングとは、「商品が売れる仕組みづくり」のこと
  • マーケティングを行う際は、市場調査→戦略を立てる→広告・宣伝→効果の検証 というプロセスを繰り返す
  • マーケティングで使われる代表的な手法には、SWOT分析・STP分析・4P分析・3C分析などがあり、これらを組み合わせて戦略を立てることが大事

 

当メディア『マーケティング出版プラス』では、200以上ある記事でマーケティングについて網羅的に解説しています。

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参考文献

出典:佐藤耕紀(2022)『今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「マーケティング」』 同文舘出版

出典:平野 敦士カール監修(2021)『世界&日本の販売戦略がイラストでわかる 最新マーケティング図鑑』 宝島社

 

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マーケティング出版プラス編集部
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