売上アップに効果的な おすすめ手法も紹介!BtoB事業者のための マーケティング概論

【BtoB事業者向け】経営者のためのマーケティング概論

売上アップに効果的な おすすめ手法も紹介!BtoB事業者のための マーケティング概論

 

マーケティング施策がうまくいかず悩んでいる、あるいはこれからマーケティングに力をいれたいと考えている経営者の方は多いと思います。

今回は、BtoB事業を経営するためにはどのようなマーケティング施策が必要なのかをまとめました

 

なぜ、このテーマを書こうと思ったかというと、世の中に多く溢れているマーケティングに関する情報の多くの事例はBtoCのものが多く、BtoB事業者は自社のマーケティングにお困りであることが多いと実感しているからです。

分析方法やBtoBならではのマーケティング方法をまとめました。

 

【この記事でわかること】

  • 経営・マーケティングの定義
  • 経営者が知っておくべきマーケティング分析ワークフレーム11選
  • 売上アップを狙うためにおすすめのマーケティング手法

 

マーケティングの分析手法については、図解入りでわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います!

 

【監修者】
 梶田 洋平
 ラーニングス株式会社 代表取締役
大学卒業後は証券会社に入社し、5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。

 

 

出版 資料

 

経営とはなにか

まずは「経営とはなにか」についてあらためて考えたいと思います。

経営とは、いわば企業全体の舵取りです。

 

企業には、利益を生み出すための「事業」があります。

その事業目的を達成するために、計画、実行し、事業を管理する全ての事柄を経営と言います。

「経営とはなにか」が最終的にいきつくところは「利益を出すこと」になります。

 

そして、経営ができるのは経営者だけです。

顧客、全従業員に対して利益を提供することが大切で、経営者は利益を獲得をするために意思決定や事業の管理・遂行を行うことが求められます。

マーケティングとはなにか

次に「マーケティングとはなにか」について考えていきたいと思います。

マーケティングとは市場活動と位置付けられるもので、ニーズを満たす商品、サービスを開発して市場で販売し、利益を上げる活動全てを指します。

 

市場調査、分析を行って出来上がった商品・サービスを市場で売るだけでなく、消費者に商品を知ってもらうために広告を打ち、購買意欲を高めてもらうための販促を行い、その商品、サービスが売れる土壌を作ることが求められます。

 

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経営とマーケティングの関係

あなたは、「経営」と「マーケティング」がどのような関係を持つかご存知ですか?

実は経営があってこそのマーケティングである、という関係性は絶対に揺るぎません。

 

企業が利益を生み出すためには、経営戦略を実現するために経営資源を使って経営戦術を実行していくことが求められます。

そして、マーケティングは経営戦術の1つです。

 

  • 経営戦略…自社が長期的に利益を獲得していくために、人、モノ、カネ、情報を配分していく活動
  • 経営戦術…経営戦略を実行するための具体的な手段
  • 経営資源…人、モノ、カネ、情報

 

例えば、会社規模が大きくなってきて更なる増収を狙うために営業支援のサービスをこれまでアタックしてこなかった規模の大きい企業へ売っていくという戦略があった場合。

従来のサービス内容を規模の大きい企業へ向けてセールスしますが、決済者までたどりつくプロセスも中小企業と違いますし、求められるクオリティや契約内容なども変わってきます。しかし契約が決まれば1回で大きな金額が入ってくることになるので、従業員の負担も減っていきます。

 

そこで、大企業が求めているものは何か、すでに大企業が取り入れているなかで新規で自社のサービスを利用してもらうためには何が足りていないのか、どのように売っていくか、などを考えます。

その結果、いきなり継続サービスの契約を狙うのではなく、単発でも効果を実感してもらえるサービスプランを売って自社の認知度や信頼度を高める必要があるということが分かりました。

担当者が集まりやすい展示会への参加、資料だけでなく書籍を作って角度の高い方に配布、といったことを実践する。そしてコンタクトのあった人達にセールスをかけていく。といった一連の流れを考え実践することがマーケティングであり、経営戦術となります。

 

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経営戦略についての補足

また、経営戦略は全社戦略→事業戦略→機能戦略という流れで作られていきます

 

マーケティング戦略は機能戦略の1つ

 

全社戦略は名前の通り、会社全体を動かす戦略のことです。

その下にくる事業戦略は特定の事業において企画・製造・販売などを連携させる戦略。

機能戦略とは、企画、製造、販売など個別化した戦略のことです。

 

上位の全体戦略に基づいてその下の事業戦略、機能戦略が実行されます。

 

また、これらの全社戦略、事業戦略、機能戦略をまとめているのが企業理念です。

昨今企業理念の伝達が重要視されていますが、なぜ重要視されているかというと上記からもわかるように、企業理念がしっかりと伝わっていないと機能戦略にいくにつれて全体戦略からブレてしまい、利益回収が難しくなるからです。

経営戦略が経営理念によってまとまることで、企業活動に一貫性が生まれます

一貫性がうまれることで、経営資源もうまくまわるようになります。

ピラミッド形になっているのも、戦略はトップダウンでの伝達が大切であり、それが覆ってしまうと経営は上手くいかないからです。

 

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おこりがちなマーケティング担当者と経営者の衝突

マーケティング担当者と経営者の間では、時たま衝突がおこります。

おこりがちな衝突の理由の1つとして、マーケティング担当者は1つの商品・サービスの売り上げを確実にあげることができる提案をしているのに、経営者が納得をしてくれないというものです。

 

経営者側はマーケティング担当が提案した施策は利益はあがるんだろうけど、事業規模、企業全体でみたときにバランスが崩れる提案をしてくるから、ぱっと見良い提案でも却下せざるをえない、と考える傾向があります。

 

こういった場合、マーケティング担当者は1つの商品・サービスだけを見て戦略を立てるのではなく、企業としてそれを行うことでどのような効果が得られるのかまで経営者に伝えられると良いでしょう。

また、経営者もマーケティング担当者へ具体的な指示を出せるほうが、より良い提案をしてもらえます。

そのためにも、経営者も最低限のマーケティングの知識は備えておいた方がいいでしょう。

 

「利益を得るために策を考える」という点では経営者もマーケティング担当者も全力ですが、相手の立場にたったときに

「実行しようと思えるか」
「なぜこの案が良いのか、悪いのか」

といった部分まで考えられると、両者間でより良い解決策が生まれる可能性が高くなります。

 

経営者が知っておきたいマーケティング

「マーケティング」と調べると、様々な分析方法やマーケティングの手法がでてきますが、どれが自社にとって必要であるかを1つひとつ見ていくのは大変ですよね。

 

ここからは、まずは分析方法の目的をまとめ、その後に手法をご紹介していきます。

たんに闇雲に分析フレームを行っても、効果を実感することは難しいです。

必ず「なんのためにこの分析をやるのか」を明確にして実施してみてください!

 

また、経営を行ううえで、自社のサービス・商品の状態を正しく把握し、常に改善を行うことが一番大切です。

そして、企業全体として利益をあげる方法を模索することが経営者に求められます

 

★ 自社の業界内、同業他社からみるサービス、商品の強み、弱みは何で、顧客はどんなことを求めているのか

★ 自社に足りないものはなにか サービス、商品なのか、ブランド力なのか、認知度なのか など

★ 施策として考える際、業界分析はどのようにすればいいのか

 

まずはこれらのことを、分析方法を使って把握していきましょう。

 

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有名な分析方法11選

ここでは、有名な分析方法をまとめています。

マーケティングでは一般的に

  1. 市場環境分析(3C分析、SWOT分析)
  2. マーケティング戦略立案(STP分析)
  3. マーケティング施策立案(4P分析)

の順に進めていきます。

 

 

①自社の立ち位置、商品、サービスについて知るための分析方法

  • 3C分析 
  • SWOT分析 
  • VRIO分析 
  • 7S分析
  • 5F(5 Forces)分析 
  • PEST分析

 

 

②ターゲットに焦点を充てた分析

  • STP分析  

 

③マーケティング施策を立てたい時に使う分析

  • 4P分析 
  • AISAS 
  • アンゾフマトリクス
  • アドバンテージマトリクス

 

① 自社の立ち位置、商品、サービスについて知るための分析方法

自社の立ち位置、商品、サービスについて知るための分析方法を6つ、分析する要素と分析手順、図解とともに解説してきます!

3C分析

自社の現状を外部と内部から分析することで、具体的なマーケティング戦略をたてることができる分析です。

3C分析は、1980年代にマッキンゼー・アンド・カンパニーの大前研一氏が提唱した分析方法で、

市場・顧客に価値のある商品やサービスを提供するために、顧客のニーズをとらえ、競合を分析し、自社との関係性を明確にすることで、利益を得るために何が必要かを知ることができます。

 

  • 市場、顧客(Customer):市場規模や市場の成長性、購買につながる要因などから、潜在顧客を見つける
  • 競合(Competitor):数や強み、弱み、戦略など、競合について分析する
  • 自社(Company):外部分析の結果を踏まえて、自社の戦略について検討する

 

3C分析

 

SWOT分析 

自社や自社事業の状況を分析することで事業戦略の方針が明確になる方法です。

既存事業の改善点や競合に負けないための要素を把握することができます。

SWOT分析は何となくやると効果が出ませんので、必ず目的(何の商品、サービスについて知りたいのか)を明確にして実施してください。

  • 強み(Strengths) :自社や自社の商品、サービスの強み
  • 弱み(Weaknesses):自社や自社商品、サービスの弱み
  • 機会(Opportunities):社会や市場の変化が自社や自社商品、サービスにとってプラスに働くもの
  • 脅威(Threats):社会や市場の変化が自社や自社商品、サービスにとってマイナスに働くもの

 

  1. それぞれの項目に該当することを挙げていく
  2. これらを掛け合わせて自社ができることを探していく

[強み×機会、強み×脅威、弱み×機会、弱み×脅威]

 

SWOT分析

 

VRIO分析

企業が保有するリソース(経営資源)の価値を知れる分析です。

自社の経営資源が競合他社に比べてどの程度優位性が確立されているかを分析するために使われます。

 

  • 経済価値(Value):自社が提供している商品、サービスが顧客にとって価値があるものか 
  • 希少性(Rarity):自社が提供している商品、サービスだけでなく、技術などの経営資源が競合他社と比べて希少性があると判断できるか
  • 模倣可能性(Imitability):自社の経営資源が競合他社にとって模倣しやすいものか
  • 組織(Organization):自社の経営資源を今後も最大限活用し続けるだけの組織力があるか

 

上記それぞれの項目で、自社が持っているものを挙げていきます。(順番としてV→R→I→O)

また、この分析を行う際も必ずなぜやるのか、経営を考える上でどのように役立てるかを明確にしてから実施してください。

 

3C分析

 

7S分析     

会社の内部分析を行うための手法です。

マッキンゼー・アンド・カンパニーが提唱した分析方法で、会社が商品やサービスを提供できるだけの内部資源(リソース)が備わっているかを知るために行います。

 

企業には3つのハードな経営資源と4つのソフトな経営資源があり、合わせた7つの資源を把握することで、企業にとって最適な戦略を考えることができます。

ハードな経営資源は戦略や組織に関わるもので、ソフトな経営資源は人材やスキルに関わるものです。

ハードなものほどすぐに変えるものが簡単で、ソフトなものほど変わるのに時間がかかります。

そのため、改善を図る際はハードのSから取り掛かかることが推奨されています。

 

  • 戦略 (Strategy):一定の目標を達成するためにたてられる企業の限られた財的資源、人的資源の配分を目的にする。一定期間の計画、または行動方針のこと
  • 組織 (Structure):組織のしくみ(命令系統や組織体制など)
  • システム(System):評価制度や人材顧客管理のシステム
  • 会社の価値観 (Shared Value):企業理念
  • 人材の能力(Staff):人材採用やモチベーションの維持、管理
  • 会社の技術・技能(Skills):社内で蓄積されてきた技術やノウハウ
  • 仕事の流儀(Style):企業理念に基づいて作られてきた方針や風土など

 

 

7S分析

 

 

5F(5 Forces)分析

5つの競争要因から、業界の構造を分析する方法です。

競合他社が業界全体の現状やビジネスモデルを把握することで、自社がどのように利益を上げることができるのかを知ることができます。

 

新規で他業界でチャレンジをしたい場合や新商品、サービスの開発などをする際にどの程度利益を見込めるかを予想することが可能です。

また、1つひとつを見るのではなく、縦軸、横軸に沿っての分析もできます。

 

縦軸では、業界内で自社がどの程度の利益を確保できるかを知ることができます。

参入障壁が低ければ競合の入れ替わりが激しく、競争が過熱することが予想されます。

逆に参入障壁が高ければ比較的安定した利益を見込むことができます。

参入障壁が低くても高くてもメリット、デメリットはそれぞれあるため、各要素のバランスを見て検討することが望ましいです。

 

横軸では売り手市場か、買い手市場かを見極めることができ、業界内で利益が上げやすいかを知ることができます。

市場に同じような商品・サービスが溢れていれば買い手市場、商品やサービスを売る側が少ない場合は売り手市場となります。

 

縦軸と横軸から業界全体の構造を知り、自社の利益が確保できるか、リスクやネックを把握することで角度の高い施策を打ち出し、実施することが可能です。

  • 売手…売手(調達先)の交渉力=材料や設備などの調達先企業の交渉力
  • 買手…買手(顧客)の交渉力=自社と顧客との関係における顧客の交渉力
  • 競合…既存の競合企業の商品力・ブランド力・資金力・技術力
  • 新規参入者…新規参入企業の商品力・ブランド力・資金力・技術
  • 代替品…代替品のクオリティや顧客がそれに乗り換えるためのコスト

 

5F(5 Forces)分析

 

 

PEST分析   

マクロ環境が今だけでなく、将来にどのような影響を与えるかを把握、予測するための手法です。

 

ビジネスは常に世の中の変化の影響を受け続けます。

そのため、現在の状況だけでなく、未来の社会情勢の予想もある程度たて、事前に対応しておく必要があるのです。

 

しかしながら、絶対的な予想は不可能であるため、「こうなった場合はこうしたほうが賢明ではないか」といった仮説を立て、社内で話し合うことで不測の事態への対応も可能になります。

  • 政治(Politics):商品の販売にさまざまな規制など
  • 経済(Economy):景気や経済成長など
  • 社会(Society):人口の変化や需要に影響を与える事柄など
  • 技術(Technology):ITなど技術的な面で影響があるもの

 

PEST分析 

 

 

②ターゲットに焦点を充てた分析

ターゲットに焦点を充てた分析方法「STP分析」について、詳しく解説してきます!

STP分析

自社の製品やサービスで他社と差別化できる部分を見つけるための手法です。
ターゲットを絞り、自社の立ち位置を知ることができます

STP分析はフィリップ・コトラーが考えた分析方法で、幅広い分野・商材で活用ができますが、この分析方法だけで意思決定をするのではなく、必ず他の方法を使って検証も行ってください。

  • Segmentation(セグメンテーション):市場を細かく分類する
  • Targeting(ターゲティング):分類したグループからターゲット顧客を決める
  • Positioning(ポジショニング):競合他社と差別化できる自社の市場での立ち位置を明確にする

 

STP分析

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③マーケティング施策を立てたい時に使う分析

マーケティング施策を立てたい時に使う分析方法を4つ、詳しく解説してきます!

4P分析

マーケティング戦略を立てたい時に最適な分析です。

1960年にエドモンド・ジェローム・マッカーシーが考えたもので、STP分析などを使って考えた戦略をより具体的にする目的で使われます。

下記の要素を把握することで、商品やサービスをどのように販売していくのかを検討していきます。

 

  • Product(商品):どのような商品、サービスを売るのか
  • Price(価格):その商品、サービスをいくらで売るのか
  • Place(流通):その商品、サービスをどのように売っていくのか
  • Promotion(販売促進):その商品、サービスの販促はどのように行うのか

 

 

4P分析 

 

AISAS  

売れている商品を、消費者がどのように購入しているかを知りたいときの分析方法です。

消費者の購買行動プロセスを説明する代表的モデルの1つで、特にインターネット上で消費者が商品を認知してから購入にいたるまでのプロセスを理解することで、売れている商品がどのように顧客まで届いているかを知ることができます。

成功例を把握、模倣することで、自社の商品、サービスの利益拡大のための施策を増やすことが可能です。

 

  • 注意(Attention):製品やサービスを知る
  • 関心(Interest):製品やサービスに価値を感じ、関心を持つ
  • 検索(Search):ネットで情報を集め、理解を深める
  • 行動(Action):資料請求や購入などの行動を起こす
  • 共有(Share):購入した製品やサービスを使い、その感想をSNSなどで発信、共有する

 

 

 

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アンゾフマトリクス  

事業の成長や拡大がどの程度見込めるかを知りたいときに使う方法です。

「戦略的経営の父」と呼ばれるイゴールアンゾフが提唱した分析で、事業計画をたてる際に知っておきたい分析です。

  • 市場浸透…既存市場×既存製品:既存の市場に既存商品、サービスを売っていくことで、シェアの拡大をめざす戦略 
  • 市場開拓…新規市場×既存製品:既存商品、サービスを新しい市場で売っていくことで新市場を開拓していく戦略
  • 製品開発…既存市場×新規製品:既存市場に新商品、新サービスを売っていくことで売上アップを狙う戦略
  • 多角化…新規市場×新規製品:新市場に新商品、サービスを売っていく戦略

 

※行う際の注意点
自社の強みやビジネスモデルの付加価値を把握していないと難しく、また強みや付加価値を利用しながら成長できるものを考える必要があります。

 

アンゾフマトリクス

 

 

アドバンテージマトリクス 

業界の競争環境を知りたいときに使う分析です。

ボストン・コンサルティング・グループが提唱しました。

「競争上の競争要因(戦略変数)が多いか少ないか」
「ある事業の中で優位性を構築する可能性が大きいか小さいか」

という2つの軸で、業界を特化型事業規模型事業分散型事業手詰まり型事業の4つのタイプに分類する方法です。

属する業界がどのタイプに位置づけられるかを認識することによって、自社が今後戦っていくべき戦略を知ることができます。

  • 分散型事業:競争が激しく、優位性の構築が難しい事業のことです。飲食店や美容院、アパレルなどが該当。
  • 手詰まり型事業:業界内の競争があまりないが優位性の構築もあまりない事業のことです。インフラを支える事業が該当。
  • 特化型事業:競争が激しいながらも、他社との優位性を構築できる可能性の大きい事業のこと。
    サービスやコンテンツの利用を場面ごとに指定することができる専門性の高いメディアや機器の販売が該当。
  • 模倣型事業:業界内の競争があまりなく、競合も少ない事業。規模を拡大することで収益を挙げられる半導体や自動車業界が該当。

 

 

アドバンテージマトリクス

 

 

 

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分析する時間のない経営者の方へ

ここまで11の分析方法を解説してきましたが、それでも1つひとつ丁寧にやるのは大変ですよね。

そして、これらの分析は、行う担当者の主観によって多少なりとも結果にブレが生じてしまうところです。

 

ここからは、分析する時間のない経営者の方へ、効果的な解決方法をお伝えします!

 

全ては課題を把握するための方法

マーケティングの分析は、全て特定の課題を把握するために行う分析です。

 

これらは、事前に「○○について分析をする」と目的を明確にする必要があります。

ただ、経営を行っていると常に課題だらけでどれから手を付けようか、という具合だと思います。

 

その際は、ノートでもボイスメモでもなんでもいいので、まずは自身が把握している課題を全て書き出して(はきだして)いきましょう

どんな小さな問題からでも大丈夫なので、とにかく挙げられるだけあげていきましょう。

 

中には課題の連鎖が見つかるかもしれませんし、はたまた問題の本質に気づくことができるかもしれません。

もしあなたの右腕となる人やメンターとなる人がいる場合は、その人に時間をとってもらい、壁打ちをするのも効果的です。

抱え込みがちな経営者は、まず課題やもやもやを言葉や文字にするところから始めることをおすすめします。

 

注意していただきたいのは、これを行う際はぜひ昼間に時間をとって行ってください。

夜に行うとろくな結果にならないことは明白です。

 

課題が把握できたら行いたいこと

課題が把握できたら行いたいことを、ここではまとめていきます。

 

まず、出た課題の中で優先順位の高いもの、そして時間はかかるが早めに解決をしておく必要のあるものをピックアップしてください。

売上アップなのか、人の問題なのか、新しいビジネスアイデアが生まれないのか、などなどその時々の状況によって様々だと思います。

一気に全ての課題を解決することは難しいですが、優先的に解決したいものと、早めに手を打っておきたいものから片付けていきましょう。

 

 

次に、なぜその課題が起こっているのかを考えてみましょう

ここでは、明確なデータがなくても大丈夫です。

それを見つけるのは、ピンとくる問題の原因を突き止めてからでも遅くはありません。

一番原因となりうるものからあたってみて、違ったら次の原因を探していきましょう。

 

例えば売上が伸びないという課題があったとします。

売れている商材、売れていない商材、はたまた商材全てが売れていない場合もあるかもしれません。

その際、すぐに数字を追い求めるのではなく、

「なぜこれは売れていないのか」
「なぜこれは売れているのに、こっちは売れていないのか」

と考えてみて下さい。

 

競合他社の商品に負けていたり、価格が顧客の懐事情とあっていなかったり、商品のニーズはあるにも関わらず上手く認知度を拡大できていなかったり、営業がうまくまわっていないなどの要因が考えられます。

 

ここまできたら、原因となりうるところからあたってみてください。

そして、必要であれば先ほどご紹介した分析方法を試して答えを見つけてみてください。

 

もし見つけられなければ角度を変えてみたり、実際に従業員や顧客にヒアリングを行ってみるのも一つの手です。

データを見がちですが、実際の現場もしっかりと見てみることで、原因がわかるかもしれません。

 

 

ここまでお伝えしたやり方はあくまでも一例です。

もしご自身がこれまでやってきた方法があるならば、その方法で行っても全く問題ありません。

世の中には多くの課題可決、原因究明の方法が確立されていますので、ご自身のスタイルに組み込んだり、考える際の参考にしていただけますと幸いです。

 

課題の原因が分かったら、それをどう解決するかゴールを決める

それでは、課題の原因が分かったら、それをどのように解決するか、ゴールを決めていきましょう

 

例えば、新商品のセールスが上手くいっていなく、その原因が顧客のニーズとあっておらず、また商品のメリットを上手く説明できておらず購買に繋がらないことがわかっている場合、最初に取り組みたいのは、商品の改良です。

顧客のニーズにあったものを作り、また競合他社の商品よりも優位となるものを作る必要があります。

競合他社の商品との差別化ができれば、セールス時にもより顧客に対してメリットを提示して商品の提案が可能になります。

 

また、差別化をする際は商品だけでなく、商品の情報の発信も必要不可欠です。

情報過多な現在はどこの企業も自社メディアやSNSでの発信を巧みに使い、他社との差別化を情報面でも実施しています。

商品を売るための情報の伝え方の施策も検討し実施していきましょう。

 

 

ここまできたら、達成できる最小値と目標値を定めていきましょう

 

例えば、1件の成約で50万円の商材があった場合。月初からセールスし始めて1人の営業マンが月15件新規アポを行うと最小でも2件の成約は見込める場合、目標値を新規アポ獲得 月20人、成約を3件とします。

会社全体の営業マンが20人いると、月のアポ数は300~400件、月の成約数は40件~60件、成約金額は2,000万円~3,000万円は実現できます。

もちろん、営業マンによって実力はバラバラなこともあるのでこれよりも低い可能性も予想以上に高い可能性もあります。

 

また、月のアポを営業全体で300~400件獲得する場合、用意しなければいけないリストの数も事前に把握しておく必要があります。

100件電話、もしくはDMを送って、アポ獲得が1件だった場合は最低でも30000件のリストが最低必要です。

もっとアポ獲得率が低ければそれ以上に用意をする必要があるので、事前の準備が大切です。

もちろん、そのリストもターゲット顧客が多い領域を狙い撃ちする必要があり、またそれを継続的に探すとなると営業マンだけでは大変なので、リスト確保専用のチームが必要になります。

 

また、確度の高い顧客を常に見つけられる確率も高くはないので、顧客から商品に興味を持って問い合わせがくる状況を作り出すことも求められます。

また、会社として営業マンに上げて欲しい利益と現実的な数字を見比べた時、離れすぎていてもかえってモチベーションが低くなってしまう可能性があります。

 

理論上現実的な数字と目標値は離れすぎず、そして会社として必要な利益があがるビジネスモデルを考える必要があり、それを行うのは経営者の仕事です。

 

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BtoB事業の経営で考えたい、継続的な売上アップを狙うためにおすすめのマーケティング手法

最後に、BtoBの商品・サービスで継続的な売り上げアップを狙うためのおすすめのマーケティング方法をお伝えします。

 

企業同士の取引の場合、何よりも大切なのは企業としての信頼度の獲得と競合他社との差別化を上手く行うことです。

いくら営業マンが努力をしたとしても、企業や商品ブランドの確立や、差別化が行われていなければ利益を軽属的に上げることは困難を極めます。

 

また、そういう場合は課題の棚卸も十分にできておらず、見切り発車での新しい施策は成長角度は下がる一方です。

そこで、課題の棚卸から企業と商品の社会的信頼度の確立、差別化が一気にできる方法があるとしたら挑戦してみたくありませんか?

 

この方法は明日明後日でできるものではなく、最短でも半年程度かかってしまいますが、それでも継続的な効果を発揮してくれる方法です。

 

それが何かというと、「企業出版」という企業の課題解決を書籍で可能にする本づくりです。

企業出版では、特に

  • 企業や商品の社会的信頼度の確立
  • ブランディング
  • 差別化
  • 見込み度の高いリストの獲得

などが可能です。

 

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企業出版とはなにか

企業出版とは、売上アップや認知度向上、採用力強化といった、企業の経営上の課題を解決するために本をつくり活用する手法のことです。

本を出すことそのものが目的の自費出版と違い、企業出版は経営課題の解決を目的としているため、出版後にどのように費用回収ができるか、費用対効果を検討する必要があります。

 

企業出版はインターネット広告と違って、情報を受け取る側に伝えられる情報量が多いため、商談時だけではカバーできないトピックや説明を行う際にはとても効果的です。

 

弊社ラーニングスは、企業や個人事業主の売上アップに効果的な企業出版をお手伝いする出版社です。

企業出版に少しでもご興味を持っていただけたなら、ぜひ企業出版のサービス資料をご覧いただけますと幸いです。
について

 

企業出版の成功事例は、こちらの記事で詳しくご紹介しています↓

 

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さいごに

  • 経営とは、いわば企業全体の舵取りのこと。
  • マーケティングとは市場活動と位置付けられるもので、ニーズを満たす商品、サービスを開発して市場で販売し、利益を上げる活動全てを指す。
  • マーケティングでは一般的に市場環境分析(3C分析、SWOT分析)をした後、マーケティング戦略立案(STP分析)をして、最後にマーケティング施策立案(4P 分析)を行う。
  • BtoB事業で売上アップを狙うなら、社会的信頼度の確立・ブランディング・差別化・見込み度の高いリストの獲得に効果が高い、「企業出版」がおすすめ!

 

今回は、BtoB事業者向けのマーケティングについてお伝えしました。

経営者の皆様は、市場環境の変化や競争の激化に直面していますが、効果的なマーケティング戦略を展開することで企業の成長や競争力の向上が期待できます。

また、今回ご紹介したおすすめのマーケティングツール「企業出版」に興味を持っていただけましたら、ぜひ弊社ラーニングスまでお気軽にお問い合わせください!

 

 

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知識0から本を出版する方法

これから出版に取り組むかどうかを検討している方に向けて、出版までの手順を解説します!

  • 『出版の力』を知ろう
  • どのような目的で出版するかを決めよう
  • 出版方法を決めよう etc.

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投稿者プロフィール

南川 佳世
ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者

大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。

200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。

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知識0から本を出版する方法7Step


これから本を出版したい方を対象とした資料を用意しました。

・本の出版に興味がある
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上記の方を対象としております。
資料で不明点などありましたらお気軽にお問い合わせください。


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