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「セールス」「ブランディング」「マーケティング」の違い

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「セールス」「ブランディング」「マーケティング」といった言葉は、ブランド戦略を進める際に頻出する単語です。しかし、これらの言葉について明確な違いを説明できない方は意外と多いものです。

ブランド戦略を決める際のチームでの話し合いの中で、この3つの言葉の解釈がそれぞれ違うまま会議を進行してしまった場合、意思疎通がうまく取れず、強固なブランド戦略を行うことはできなくなってしまうかもしれません。

そのため、今回はブランド戦略の中で使われることの多い「セールス」「ブランディング」「マーケティング」の3つの言葉について、意味や違いを説明します。

 

 

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それぞれの意味を知り強いブランド戦略をつくる

ここでは「セールス」「ブランディング」「マーケティング」についての意味をわかりやすく説明します。成功するブランド戦略のためにも、それぞれの言葉の意味を理解することは大切です。チームとしてブランド戦略をうまく進めていくためにも、今回紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。

「セールス」とは

「セールス」とはひと言であらわすと「売ること」です。もちろん、自分独自の定義を持っている方もいるでしょう。しかし「セールス」の意味をしっかり理解していないと「マーケティング」と混同してしまいます。

セールスの対象は個人であり、その個人をいかに説得して購入まで結びつけるのかが「セールス」です。また、購入した場合のアフターフォローについても、この「セールス」に含まれます。

「ブランディング」とは

ブランドを社会やお客様のニーズに合わせ、独自に発展させていくことを「ブランディング」といいます。ロゴの制作や商品名、デザイン、キャッチコピーなどをお客様のニーズに合わせて開発し、発展させていくことが必要になります。

また、近年ではSNSを利用したブランディングも盛んに行われています。企業や商品、サービスについて定期的に発信し、売り出しているものの情報はもちろん、セール情報といった利用者にとってお得な情報を伝えていくことで、顧客に支持されるコンテンツとなるでしょう。

SNSは若者を中心に利用されていることもあり、若い層へのアプローチにもつながります。

「ブランディング」によって、多くの方はそのブランドの固定されたイメージを持つこととなります。ブランディングがうまくいけば、ブランドそのものに価値が生まれ、「このブランドだから継続して購入しよう」というファンの獲得につながります。ブランディングを成功させるためには、環境分析を行い、社会の状況や流行などを詳しく知ることが必要です。

「マーケティング」とは

「マーケティング」は比較的新しい言葉で、最近では「セールス」と同意義として使われることもあります。しかし「マーケティング」本来の意味は「セールス」の意味とは違います。

「セールス」が売ることを意味しているのに対して、「マーケティング」は売るための方法のことを指しています。たとえば顧客のニーズを見極めるために、リサーチを行うのはマーケティングの代表的な方法です。

マーケティングによって売り方を決定したものをセールスにより確実に顧客につなげていくということになります。このように「セールス」と「マーケティング」には明確な違いがあり、この違いを認識しておくことはブランド戦略において大切なことです。

 

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お互いの関係性を知る

「セールス」「ブランディング」「マーケティング」というそれぞれの言葉が、違う意味であることをお伝えしました。ブランド戦略においては、この3つの行動を独立して取り組むのではなく、連携させて取り組むことが大切です。

ここでは、ブランド戦略の中でも特に連携が必要な「セールス」と「マーケティング」の連携と「マーケティング」と「ブランディング」の連携について、さらに踏み込んで具体的な方法をお伝えします。

「セールス」と「マーケティング」の連携

「セールス」と「マーケティング」の連携をするためには「ペルソナ」を統一することが大切です。ペルソナとは、顧客の人物像をリアルに設定したもので、ペルソナを統一することで基準の明確化や営業効率アップを図ることができます。

また、「マーケティング」が目指しているフォローアップの方法を「セールス」でも理解しておく必要があります。「セールス」と「マーケティング」が同じサービスを目指すことで、ブランドに一貫性を持たせることができます。ブランドの一貫性は強いブランド戦略には必要なものであることを覚えておきましょう。

「セールス」「マーケティング」の業務の明確化もとても大切です。どちらがどのようなことをすべきか、しっかり明確化しておくことで、連携してブランディングをすることが可能になります。

「マーケティング」と「ブランディング」の連携

次に「マーケティング」と「ブランディング」の連携についても考えていきましょう。この2つはブランド戦略から生まれてくるものです。そして、この2つの目的はほとんど変わりません。

その目的とは、商品やサービスに独自の付加価値を設定することで、継続的に売れるようにすることです。「マーケティング」と「ブランディング」を連携して行うことで、商品やサービスが継続的に顧客に求められる仕組みができあがり、経営の安定に結びつきます。

こういったそれぞれのプロセスの結びつきを覚えておくと、もし「ブランディング」で迷いが生じたり、悩んだりしたときは「マーケティング」に立ち返ることで解決の糸口を探すことができるでしょう。

ただし、目的は同じでもそれぞれの意味は違うことを同時に理解し、各プロセスで適切な戦略を行う必要があることも理解しておくことが大切です。

「マーケティング」と「ブランディング」の違い

「マーケティング」と「ブランディング」の目的は同じでも、その方法には違いがあります。

「マーケティング」とは、商品やサービスのよさを相手(顧客)に伝えるための方法のことです。商品やサービスをわかりやすく、魅力的に顧客に伝えるにはどうしたらいいのかを考えながら発信し、購入につなげていくのが「マーケティング」です。

一方で「ブランディング」とは、自社と顧客との信頼関係を築くことや、市場における自社の地位を高めることを指します。ブランドの価値やイメージを、顧客のニーズに合わせて変化させ、成長させることが「ブランディング」です。

3つの戦略を連携させることが大切

「セールス」「マーケティング」「ブランディング」にはそれぞれ違いがありますが、ばらばらに戦略を行ってもうまくいくものではありません。言葉の意味は違っても、目的は1つに定めておくことが重要です。

また、それぞれの戦略を連携させ、相互に作用させることでさらなる成果が期待できるでしょう。

「セールス」「マーケティング」「ブランディング」が共通の目的を持つことで、ブランド戦略は強固で揺るがないものになります。

 

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ブランド戦略でブランドを自ら育てる

今回は「セールス」「マーケティング」「ブランディング」の言葉の意味の違いや、それらの連携が重要であることを解説しました。時代が変わり、市場の様子が変わっても、売るためのシナリオ設計は常に必要です。また、企業のブランドを築き上げるためにはSNSを活用して、多くの方に知ってもらうことも大切です。「セールス」「マーケティング」「ブランディング」を正しく理解して、ブランド戦略に取り組みましょう。

 

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投稿者プロフィール

下村(むーさん)
下村(むーさん)
大学卒業後に出版社に就職して漫画の編集に携わる。
その後、さらに別の出版社を経てラーニングス株式会社に入社。
編集業務に従事している。

社内では『むーさん』の愛称で親しまれ、お父さん的なポジションを務めている。

プライベートでは野球観戦が趣味(広島ファン)で二児の父。
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