製品差別化 成功例

製品差別化の成功例|7つの有名企業から学ぶ差別化の鍵

製品差別化 戦略  事例

世の中には数え切れないほどの製品があるため、自社の製品を消費者に選んでもらうことは簡単ではありません。自社製品をアピールするためには、製品差別化が必要です。

しかし、製品差別化は簡単にできるものではなく、様々な工夫を行うことが大切です。どのような方法で、差を付ければいいのか分からないと思っている方は多いでしょう。

そこで本記事では

  • 製品差別化の概要やタイミング
  • 実際の成功例

などをまとめました。

 

製品の差別化とは

そもそも、製品の差別化とは企業戦略の一つで、自社製品の優位性を保つために行うものです。
自社製品と競合製品の違いを強調し、自社製品の強みをアピールする必要があります。

また、製品の品質を高めたり、消費者からの信頼を獲得することで差を付けたりする方法もあります。
その中でも重要なのが「ブランド・ロイヤリティ」を高めることで、その主な手段としては広告があげられます。

他にも、製品のデザインやパッケージにこだわったり、店舗の内装や雰囲気作りに力を入れたりする方法があります。

 

【差別化のメリット】

  • 自社の強みや弱みが明らかになり、伸ばすべきポイントが明確になる
  • 競合他社との価格競争を回避でき、利益率が向上する
  • 差別化により確固たる地位を築ければ、業界への新規参入を抑制できる

 

【差別化のデメリット】

  • 経営戦略を転換することで、ターゲットから外れた既存顧客の反発を受ける可能性がある
  • 価格が安い競合他社に顧客が取られてしまう可能性がある
  • 差別化戦略のためにはかなりの時間と労力、コストがかかる

 

差別化戦略とは

「差別化戦略」とは、アメリカの経済学者マイケル・ポーターによって提唱された、自社の強みを明確にし市場競争で優位な立場を築くための戦略です。

マイケル・ポーターは著作『競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか』のなかで差別化戦略を含む3つの基本戦略を提示しています。

  • コストリーダーシップ戦略:競合他社よりも安く商材を提供することで、競争優位を確立する戦略
  • 差別化戦略:自社の商材独自の特徴や強みを生かし他社との差別化を図る戦略
  • 集中戦略:コ経営資源の投入先を狭い範囲にターゲットやマーケットに絞ることにより、自社の市場での優位性を高める戦略

 

自社の強みを明確にするために役立つ「3C分析」とは

競合他社と差別化するには、自社や自社の商品・サービスの強みを明確にすることが重要です。

 

その際には「3C分析」という、マーケティングのワークフレームが役立ちます。

3Cとは、以下の要素の頭文字から来ています。

 

3C分析

 

 

  • Customer(市場・顧客):市場規模・流行・顧客の年齢や性別など
  • Competitor(競合):競合各社の業界シェア・戦略・資金力など
  • Company(自社):商品やサービス・人材、資金力などのリソース・既存商品のシェア率など

 

上記の3つの視点から自社や他社を分析することで、自社が持つ独自の強みを洗い出すことができ差別化戦略を具体的にしていくことができます。

 

また、差別化戦略には以下の3つの要素も重要になります。

  • 市場分析:市場規模や動向、消費者のニーズ、自社やターゲットを取り巻く環境を分析
  • ターゲッティング:市場を絞り、ターゲットのニーズに応える商材を検討・選定
  • ポジショニング:競合他社との違いを明確にし、自社の市場での立ち位置を明確にする

 

市場調査ターゲティングは3C分析の「Customer(市場・顧客)」と、ポジショニングは「Competitor(競合)」「Company(自社)」の内容と重なります。

 

このように、差別化戦略を立てる際にはさまざまな視点を持って、市場・他社・自社をしっかりと分析する必要があるのです。

3C分析などのフレームワークを活用することで、知識が少ない人でも論理的に効率よくに戦略を考えていくことができます。

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製品の差別化が重要な理由

インターネットなどが普及している近年において、新規事業を始めることはそれほど難しくありません。

それゆえ、あらゆるジャンルで競合となる企業が次々と参入する状況になっており、それ競合製品も増えているのです。

市場に出る企業や製品の数が増えると、企業間の競争も激しくなります。
競争が激化している中で競合他社に勝つためには、差別化が求められるのです。

差別化していない製品や失敗した企業は、瞬く間に類似製品に取って代わられるでしょう。
つまり、市場で長く生き残っていくために、差別化は不可欠なのです。

差別化をうまく成功させるためにはタイミングや方法を見極めることが大切です。

 

製品の差別化をおこなうタイミング

製品の差別化は、むやみやたらにいつ行っても高い効果が得られるというものではありません。

製品の差別化は、自社製品に固有の魅力や性能があり、消費者に対して適正なタイミングでアピールできる時に行うことが大切です。
そうすることで、無理に価格を下げる必要がなくなり、激しい価格競争を避けられます。

一方、自社製品に他社製品との差があまりない場合は、価格で差を付けるしかありません。

また、市場に注目することも大切です。
製品差別化は、消費者の嗜好が多様で、市場の集中度が低いタイミングで成功しやすいといえます。
一方、消費者が同じような嗜好を持っていたり、市場の集中度が高いタイミングではあまり差別化の効果が期待できません。

したがって、これらをまとめると、以下のような状況で製品差別化が効果を発揮しやすいといえます。

  • 消費者の嗜好が多様で市場の集中度が低い
  • 自社製品の価格競争力に期待できない
  • 自社が優れたブランド力を持っている
  • 差別化の要因となる特長がある

 

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製品の差別化は「アフターサービス」で差をつける

製品差別化の具体策として、「アフターサービスの充実」が挙げられます。

消費者の、「製品を購入する」という行動だけに注目するべきではありません。
購入後のサービスが充実しており、対応が丁寧である場合、顧客からの支持率が上がるためです。

消費者が製品の差を感じる要素には、製品購入後の体験も含まれています。
たとえば、修理内容や保証が充実していれば、消費者は安心して製品を購入できるでしょう。

さらに、購入者同士のコミュニティで情報交換してもらうという方法も考えられます。

製品の差別化というと、製品自体の性能や特長に注目しがちですが、アフターサービスの充実度で差を付けるという選択肢もあるのです。

 

成功例から学ぶ製品の差別化

実際に、製品の差別化によって成功した企業は数多く存在します。

そこでここからは、製品差別化の成功例を7つご紹介します。

  • スターバックス
  • モスバーガー
  • セブンイレブン
  • 無印良品
  • ワークマン
  • ユニクロ
  • 任天堂

それぞれの企業がどのような方法を採用したのか、なぜ成功したのかを実際の例から学びましょう。

スターバックス

国内には様々なコーヒーチェーンが存在していますが、その中でも差別化戦略で成功したといえるのが、スターバックスコーヒーです。

街中には多くの店舗があり、よく利用するという方は多いでしょう。

そんなスターバックスコーヒーが行った差別化は、商品と店内環境です。
商品の価格は他のコーヒーチェーンよりも高いですが、美味しさや種類、カスタマイズなどで差を付けたのです。

さらに、店舗ごとに内装にこだわる、全面禁煙にするといった工夫が見られます。

モスバーガー

マクドナルドというハンバーガーチェーンの超大手がいる中で、モスバーガーは成功を収めました。
その理由として、メニューの多様さと居心地のいい店内が挙げられます。

マクドナルドは、オペレーションを簡易化して価格を下げるために、メニュー数を減らしています。
一方モスバーガーは、逆にメニューを増やして顧客のニーズに幅広く応えています。

また、観葉植物を設置したりして、長居しやすい内装にこだわっているのです。

 

ちなみにモスバーガーの競合で業界60%以上のシェアを誇るマクドナルドは、店舗を「Fun Place to Go(行くと楽しい場所)」と捉え、遊び心ある戦略や店舗づくりを行ってきました。

「お客様だけではなく、従業員、そして地域の皆さまに笑顔になっていただくことがマクドナルドの存在意義」という考え方を掲げファンの声に耳を傾け要望に応える商品を開発し、ファンを楽しませる戦略をとることによりシェアを拡大しました。

 

参照:マクドナルド「レストラン・ビジネスの考え方」

 

セブンイレブン

数あるコンビニの中でも、最大手といえるのがセブンイレブンです。

セブンイレブンは、明確な差別化戦略を取り入れたわけではありません。
しかし、顧客ニーズをしっかりと捉え、ニーズに沿った差別化を実施しているのです。

プライベートブランドを発展させたり、年間70%以上の商品を入れ替えたりして、顧客と距離の近い経営戦略を行っています。

ブランドの認知度を高めるための、テレビCMなどにはあまり力を入れていません。それでも誰もが利用する大きな企業となりました。

 

日本国内のコンビニエンスストアの大手といえば、セブンイレブンに次いで「ファミリーマート」「ローソン」が挙げられます。

業界で第2位のファミリーマートは「第1位のセブンイレブンと同じことはやらない」いう姿勢で差別化戦略を打ち出しています。

業界3位のローソンは上位2社に対抗すべく、健康志向のナチュラルローソンの展開など、多様化した顧客ニーズに合わせた店舗展開を行うという差別化戦略を行っています。

 

無印良品

無印良品といえばシンプルな見た目の商品が特徴的ですが、シンプルでありながら無印良品らしいデザインが採用されています。
一目見ただけで、無印良品の商品だと分かるような工夫がされているのです。

自社が他社よりも優れているポイントをアピールする「差別化」ばかりに目を向けるのではなく、顧客が本当に欲しいものを作ることを徹底しています。

他社との差を付けることだけが「差別化」なのではなく、今いる顧客のニーズに応えようとすることも、重要な差別化の方法の1つだといえます。

 

ワークマン

ワークマンは作業服などを販売している企業であるため、主なターゲットは職人たちでした。

職人が仕事で毎日着用しても耐えられるような、機能性の高い作業着を作っていたのです。
また、高機能でありながら低価格も実現し、働く職人から熱い支持を集めています。

さらに、「ワークマン+」というプライベートブランドによって差別化を実現しています。

スポーツウェアやアウトドアウェアに注目し、高品質で低価格なファストファッション分野に参入しました。
その結果、以前のメインターゲットである職人だけでなく、アウトドア好きや女性にまで選ばれるようになったのです。

 

ユニクロ

ユニクロは価格の安さで競合より優位に立つ「コストリーダーシップ戦略」により、差別化を図っています。

ユニクロの最大の強みは商品の企画から販売までを全て自社で行うことにより生産コストを最小限に抑え、高品質な衣類が低価格で買えるという点です。

また、ヒートテックやエアリズムなどの機能性の高い衣類の開発により、競争のない新規市場(ブルーオーシャン)を攻める戦略をも行っています。
機能性の高い肌着など独自の商品を定番化させることにより市場を独占しているのです。

 

任天堂

 

任天堂は国内はもちろん海外ユーザーもターゲットにした戦略を立て、家庭用のレジャーゲーム機、スマートフォン向けゲーム、知的財産のビジネスを柱に事業を展開しています。

また、2017年3月には「ニンテンドーSwitch」を発売し、競合のゲームメーカーとの差別化に成功しています。
家でも外出先でも遊べるSwitchでは、人気シリーズのソフトを次々に発売し話題になりました。

Switchの有料サービス「Nintendo Switch Online」では遠くにいる友人や世界のライバルとオンライン上で一緒にゲームを楽しめたり、100本以上のファミコンソフトを楽しめるなどさまざまなサービスを提供しています。

このように、競合他社のゲームにはない便利な機能や特徴を持つSwitchの販売により、任天堂は見事な差別化を成功させました。

 

 

自社が持つ強みを分析し、その強みをマーケティング戦略によって顧客に認知してもらう施策は自社や商材の「認知度向上」にもつながります。
詳しくはこちらの記事で解説しています↓

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製品の差別化で気を付けるべきポイント

なお、製品の差別化を行う上で気をつけるべきことは、無闇に価格を落とさないことです。

たしかに、価格を下げれば売り上げが上がる可能性はありますが、単に安売りすることは差別化とはいえません。

成功した差別化戦略を見ると、単に価格を低くすることが差別化ではないということが、分かるのではないでしょうか。

価格を上げたとしても消費者に購入してもらえることを目標にすることが、適切な製品の差別化なのです。

そのために、価格以外の部分に付加価値を与えたり、顧客のニーズを叶えるために努力したりすることが求められます。

 

また、他にも差別化戦略を成功させるポイントとして

  • 顧客のニーズに的確に応えること
  • 競合他社の強み、弱みを分析すること

も重要です。

どれだけよい商品やサービスを提供しても、ターゲットがそれを求めていなければ成果につながることはありません。
また、他社の強みや弱みを把握することで自社の差別化先着の手がかりを見つけることができる場合があります。

 

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【まとめ】差別化をはかって自社の「オリジナル」を作ろう

顧客に自社製品を選んでもらうためには、製品の差別化が必要です。
価格を下げるのではなく、自社や自社製品の価値自体を向上させるような工夫を取り入れましょう。

また、実際の成功例から学べることは数多くあります。
自社よりも有名な競合企業がある場合は、その企業が行っている差別化の方法を調べるのがおすすめです。

自社の強みを伸ばして、自社だけのオリジナルを作りましょう。

 

 

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。

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