ブランディングとは 個人

個人のブランディングとは?セルフブランディングの意味や方法を解説

ブランディングとは 個人

 

SNSやブログといった情報発信の場が普及するにつれて、個人のブランディングが注目されるようになりました

数多くのWebメディアの中で、埋もれないように存在価値をアピールする必要が出てきたからです。

 

この記事では

  • セルフブランディングとパーソナルブランディングの違い
  • セルフブランディングのメリットデメリット
  • セルフブランディングを行う方法やポイント
  • セルフブランディングの成功事例

について解説します。

 

 

出版 資料

 

個人ブランディングの種類

個人ブランディングには、

  • セルフブランディング
  • パーソナルブランディング

という2つの種類があります。

 

2つのブランディングの違いをわかりやすくするために、まずはセルフブランディングがどのようなものであるかを解説します。

 

セルフブランディングの意味

セルフブランディングは文字通りSelf(自己)のBranding(ブランド化)を意味します。

自分自身をブランド化し、自己の価値を高めるのが目的です。

セルフブランディングは難しいことのように感じるかもしれません。

しかし、普段の生活の中にもセルフブランディングに近い状況が見られます。

それが身近な人に頼みごとをする場面です。

専門的な頼みごとをするとき、何かに詳しい人、何かを得意とする人を選ぶことはないでしょうか。

頼み事をするときに選ぶ相手は、専門性というくくりでブランド化されていると言えるでしょう。

パーソナルブランディングの意味

パーソナルブランディングはPersonal(個人の)Branding(ブランド化)を意味します。

基本的な意味合いはセルフブランディングと同じになります。

自分自身を商品やサービスの一部と考え、個人にブランド力を持たせるのがパーソナルブランディングです。

 

2つのブランディングの違い

セルフブランディングとパーソナルブランディングには明確な定義があるわけではなく、その時々によって意味合いが変わります

セルフブランディングとパーソナルブランディングを同じように扱う場合もありますし、意図して使い分けることもあるのです。

言葉を使い分ける場合、セルフブランディングは企業や組織に所属しない個人のブランディングを意味し、パーソナルブランディングは企業や組織に所属する個人のブランディングを意味します。

したがって、完全に個人で活動している人や、フリーランス・個人事業主として仕事をしている人などのブランディング戦略はセルフブランディングとなります。

 

 

【セルフブランディングとパーソナルブランディングの違いまとめ】

セルフブランディングパーソナルブランディング
意味自分で自分をブランディングすること人が人に対してブランディングをすること
目的「個人」が自分自身のために認知度の獲得「個人」として組織のイメージ向上、業績の向上

※パーソナルブランディングは、広い意味でセルフブランディングを含みます。

 

 

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セルフブランディングの必要性

個人が商品・サービスをアピールするためにはセルフブランディングが重要です。

個人をブランド化すると、利用者は安心して商品・サービスを購入できるようになるからです。

なぜセルフブランディングが必要になるのか、その必要性についてさらに詳しく解説していきます。

 

ネットの情報に埋もれないため

セルフブランディングが必要になる1つ目の理由は、ネットの情報に埋もれないようにするためです。

現代は、スマホの普及により個人の情報発信が容易になり、ネットには膨大な情報が溢れています。

スマホが普及する前は、情報発信する層と情報を受信する層は分けられていました。

しかし、現在は情報発信のハードルが下がり、発信者と受信者の境目がなくなっています。

そんな状況でターゲットに情報を届けるには、自己のブランドを確立しなければなりません。

「あの人なら大丈夫だ」と信頼して貰えるブランド化をすることで、ターゲットに届く情報発信ができるのです。

 

予測不能な時代に対応するため

現代の経済環境を、VUCAの時代と表することがあります。

VUCAとは

  • 変動性(Volatility)
  • 不確実性(Uncertainty)
  • 複雑性(Complexity)
  • 曖昧性(Ambiguity)

の、4つの単語の頭文字で作られた言葉です。

簡単に言えば、予測不能な時代という意味です。

次の展開が予測できない状況では、時代ごとに変化する表面的なテクニックよりも、基本的な原理が大切になります。

その1つがブランドに対する信頼です。

信頼はビジネスの基本であり、どんな時代であっても重要な役割を果たしています。

先が見えない時代だからこそ、セルフブランディングが必要になるというわけです。

 

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セルフブランディングの4つのメリット

ここからはセルフブランディングを行う5つのメリットを紹介します。

  • 信頼を得てリピーターを増やす
  • 自分の価値で勝負できる
  • コミュニティが広がる
  • 自分の方向性がハッキリする
  • 新たなビジネスのチャンスとなる

メリットを把握してブランディングに取り組むことで、よりビジネスでの成果を上げやすくなります。

 

信頼を得てリピーターを増やす

セルフブランディングをすると信頼を獲得しやすくなります。

信頼はリピーターの増加にも繋がり、長期的な効果が望めます。

また、一度でも信頼を勝ち取ることができれば、同じ商品であっても評価を受けやすくなります。

また、セルフブランディングによって知名度が上がると、集客にもつながります。プロフィールを公開しているブログやSNSなどを見た人から、仕事の依頼がくる可能性もあります。

信頼度が上がると、新たな企業や個人からの仕事がもらえたり、単価アップの交渉ができるようになることがある、売上アップも期待できるでしょう。

 

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自分の価値で勝負できる

セルフブランディングに成功すると、類似商品・類似サービスとの差別化が図れます。

ブランド力で商品が選ばれるようになるため、価格競争に巻き込まれずビジネスが有利に運びます。

また、セルフブランディングを設計する中で自分が仕事をする分野が決まったり、方向性が定まったりします。

むやみに全ての仕事を引き受ける必要がなくなり、仕事の質が上がることも期待できるでしょう。

もちろん、最初のうちは多くの仕事を引き受けて、経験を積むことが大切です。

しかし、ある程度のキャリアを積んだ後は、仕事を厳選することも必要になります。

セルフブランディングがうまくいくと、仕事が選びやすくなるでしょう。

 

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コミュニティが広がる

セルフブランディングにより認知度が上がれば、コミュニティの輪が広がって新しい人脈を作りやすくなります。

横の繋がりができることで、ビジネスチャンスが増えていきます。

 

自分の方向性がハッキリする

セルフブランディングをすると、必然的に自分の方向性が定まってきます。

自分の分野が詳細に決まることで、その分野での信頼性が上がっていきます。

また、分野が決まっていると成功の指標を持ちやすいため、方向性を決めることはモチベーションの向上にも繋がります。

 

新たなビジネスのチャンスとなる

セルフブランディングをすることで、数多くの仕事を経験できます。

その結果、特定の分野に特化した個人として成長できるでしょう。ある分野の専門家になり、そのイメージが定着すれば、講演会の開催や書籍の発行といったビジネスが舞い込むことも期待できるでしょう。

それらのオファーによってさらに知名度が上がり、より多くの仕事が入ってくるという好循環が生み出されるのです。

 

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セルフブランディングの2つのデメリット

セルフブランディングはビジネスにとって重要なものです。

しかし、ブランディングにはリスクやデメリットが存在します。

注意しなければならない2つの点を紹介します。

  • キャラクターが固定されてしまう
  • ブランド失敗でダメージを受けてしまう

事前にデメリットを把握しておき、マイナスの影響が出るのを避けましょう。

 

キャラクターが固定されてしまう

自分の方向性をハッキリさせることはセルフブランディングのメリットの1つでしたが、それは同時にデメリットにもなります。

自分のブランドが認知されると、自分自身のキャラクターイメージが固定されてしまいます。

キャラクターイメージがある状態では活動が制限される場合もあり、イメージに引っ張られてビジネスの自由度が下がってしまいます。

また、自分のビジネス分野が衰退したときに、スムーズなジャンル移行ができなくなるというデメリットもあります。

そのような問題を避けるためにも、セルフブランディングは計画的に行うことが大切です。

 

ブランド失敗でダメージを受けてしまう

自分のブランドが確立されると、利用者に認知されやすくなるメリットがあります。

しかし、ブランドを確立したあとに失敗してしまうと、受けるダメージが大きくなります。

ブランドの失敗はインパクトがありますから、利用者の印象に残りやすく、悪いイメージが固定されてしまいがちです。

一度でもブランドイメージに傷がついてしまうと、修復が難しいため注意が必要です。

ブランド化したイメージを、崩さないように注意しましょう。

 

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セルフブランディングのやり方

メリットを得られるようなセルフブランディングを行うには、どのように進めればいいのでしょうか。ここからは、セルフブランディングのやり方について解説します。

セルフブランディングを行う際は、以下の流れで進めていきます。

  1. 自分自身を分析する
  2. 市場を選定する
  3. 人々に宣伝する

 

①自分自身を分析する

人に自分の価値や魅力を伝えるためには、まず自分で自分自身のことを深く理解する必要があります。初めに「SWOT分析」を行いましょう。SWOT分析とは、Strength(強み)、Weakness(弱み)Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を取った分析方法です。

強みや弱みだけでなく、機会や脅威といった外的な要因を組み合わせることで、自分自身の理解が深まるでしょう。

重要な弱みや脅威がない限りは、強みや機会を重視してセルフブランディングを進めることをおすすめします。

さらに、これまでの経験や実績を分析することも大切です。

過去の成功事例と失敗事例を思い出して、時系列に並べてみてください。そうすることで、自分はどのような時に成功しやすいのか・失敗しやすいのかが見えてくるでしょう。

自分の内面や実績を分析する際には、主観的ではなく客観的に捉えることが重要です。

②市場を選定する

自分自身の分析ができたら、強みや魅力を活かせる市場を探しましょう。ライバルとなる企業や個人はどの程度いるのか、何人くらいの見込み顧客がいるのかなどを調査して、最適な市場を選んでください。

③人々に宣伝する

自分自身のアピールポイントや市場が定まれば、自分というブランドを広める努力をする必要があります。

SNS

個人でも取り入れやすい方法としては、SNSの活用が挙げられるでしょう。無料で利用できますし、誰とでもコミュニケーションが取れるという魅力があります。

活動や仕事内容によっては、メールよりもSNSを活用している企業が多い可能性があるため、SNSアカウントを持っていて損はないでしょう。

ただし、SNSでは炎上に注意しなければいけません。故意ではないとしても、フォロワーを傷つけるような内容の投稿をしないように気をつけてください。言葉遣いや失言などにも注意する必要があります。

ウェブサイト・ブログ

個人で活動や仕事を行う上で、情報を公開するウェブサイトやブログは重要です。

ウェブサイトにプロフィールやこれまでの実績、連絡先などを記載することで、企業や個人が仕事を依頼しやすくなるでしょう。

ブログでは、より個人的な情報を載せることができます。趣味や私生活などについての情報を掲載すれば、親近感を醸し出すというブランディングになるのです。

名刺

信頼度をさらに上げるためには、名刺の作成も欠かせません。

初対面の相手と会った時に役立つでしょう。個人で活動や仕事を行っている場合、基本的には自由に肩書きを決められます。

 

セルフブランディングの注意点

セルフブランディングには注意点があります。
失敗しないように、注意点を意識しながら実践しましょう。

嘘はつかない

セルフブランディングは、自分の価値を高めることを目的とした戦略です。実際よりもよく見せるためのものではありません。

嘘をついたりしてよく見せることで、セルフブランディングに失敗するリスクがあるので注意が必要です。

時間がかかることを理解する

セルフブランディングは、すぐに大きな効果が得られるものではありません。

結果が出るまでには時間がかかるため、自分を育てるような意識で実践することをおすすめします。

 

セルフブランディングを成功させるためのポイント

最後に、セルフブランディングを成功させるための5つのポイントをご紹介します。

セルフブランディングを行う際は「セルフブランディングのやり方」の項目で前述した3つの流れ

  1. 自分自身を分析する
  2. 市場を選定する
  3. 人々に宣伝する

のそれぞれの工程ごとに、押さえておきたいポイントがあります。

 

【それぞれの工程ごとのポイント】

  1. 自分自身を分析する自身の実績や作品をまとめ、専門分野や伝えたいメッセージを明確にする
  2. 市場を選定する→ニーズの把握やターゲットの定義
  3. 人々に宣伝する→最適な手段で人々に宣伝する

 

まず、自分の専門や強みを定義することで、自分にできることや応えられるニーズ、ターゲットとすべき人物像を洗い出していきましょう。

方向性や伝えたいメッセージを明確にできたら、宣伝するために最適な手段はなにか考えます。

ターゲットが若者であればインターネット広告で、高齢者であれば新聞広告やテレビ・ラジオCMにするなど、ターゲットが目にする媒体に合わせて宣伝方法を選びましょう。
また、自分のメッセージが伝わりやすいのは文章か?動画か?といった観点でも、宣伝媒体を検討することができます。

最近ではだれでも気軽にはじめられて費用もかからない、Twitter・Instagram・YouTubeなどのSNSが宣伝媒体として多く使われています。

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セルフブランディングの成功事例

 

当メディアを運営する出版社「ラーニングス株式会社」から本を出版された、田澤孝雄さんの事例をご紹介します。

京南オートサービス株式会社の2代目社長を務められている田澤さんは、「経営者はセルフブランディングを行うことでことでビジネス上で有利に働くことが多い」という考えから、以下のような方法で自身のブランディングを行いました。

 

田澤さんは自身が2代目社長という立場で経験した様々な苦労を、他の2代目社長の人のために役に立てたいと考え、活動をされているそうです。

また、YOUTUBEをはじめとしたインターネットでの発信は新卒社員の獲得にもつながっているのだとか。

田澤さんがおっしゃる通り、「経営者のセルフブランディングはビジネス上で有利に働く」ということがわかる成功事例です。

 

ビジョン経営革命を起こした2代目お坊ちゃん社長の77の逆襲レター著書『ビジョン経営革命を起こした2代目お坊ちゃん社長の77の逆襲レター』はこちら

 

田澤社長のインタビューはこちらです↓

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セルフブランディングは計画的に行おう

  • 個人が企業に所属している場合をパーソナルブランディング、個人が企業に所属しない場合をセルフブランディングと呼ぶ
  • セルフブランディングを行うことで信頼を獲得しやすくなり、リピーターの増加やコミュニティの拡大にも繋がる

 

セルフブランディングのメリットやデメリットを把握し、計画的に自分をブランド化していきましょう。

 

出版 資料

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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