ファンづくりにつながるブランディングの肝 “ストーリー戦略”

 

ドラマや映画を見て感動した経験は、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。

その時の感動やストーリーはずっと記憶に残っているものです。また、他人の感動体験などに共感して、同じように胸が熱くなった経験もあるかもしれません。

そんな経験をすると「ねえ!聞いて聞いて!」と人に話したくなるものですよね。

これらのストーリー性をマーケティングやブランディングに活かして、商品や企業に共感をもたらし価値を高めることを「ストーリーブランディング(戦略)」と言います。

ここでは、ストーリーブランディングがどのようなものなのか、どのようにブランディングをすれば良いのか、事例を用いて解説します。

 

「ファンを増やす」ストーリー戦略とは

そもそも、ブランディング(戦略)とは何なのでしょうか。

ブランディングは商品や企業が、顧客やクライアント、従業員や投資家などから「選ばれる仕組み」を作ることです。

ブランディングにはさまざまな種類や手法がありますが、そのサービスや商品が持つ物語や企業の成長物語などによってファンを増やしていく「ストーリー戦略」は、顧客やユーザーの感情に訴えかけ心を掴みやすくなります。

 

質が良いだけでは売れない時代に選ばれるために

かつては、物がなく多少質が悪くても目的を果たす物が受け入れられてきた時代でしたが、物が溢れ流通が多岐に渡る現代は、より独自性が求められる時代です。

質の良い物の選択肢が増えると、「この商品はどのようにして生まれたのだろう」、「この商品をつくった人はどんな想いで作ったのだろう」と感情で物を選ぶ人が増えました。

ストーリーを伝えずに商品のみをそのまま出していたら、競合相手との違いはスペックやコストパフォーマンスではかられることになります。

すると価格競争に巻き込まれ、他のたくさんの商品に埋もれてしまう結果になってしまうでしょう。

 

「ストーリー」を知ることでファンになってもらう

前述したように、「感情」で物を選ぶ人が増えた現代において他の商品との差別化をはかるためには、物や企業のストーリーを積極的に発信することが大事です。

 

2011年に日本ブランド戦略研究所がおこなった創業時のストーリーが企業イメージに与える影響の調査によると、企業の創業当時のエピソードを知ことで消費者に以下のような企業イメージの変化があったと発表されています。

 

・「好感が増した」(30%)

・「信頼感が増した」(20%)

・「この企業の夢や願いを感じた」(35%)

・「親しみが増した」(47%)

・「技術力を感じた」(35%)

・「この企業の理念を感じた」(29%)

 

このように、ストーリーを知り共感することで、その商品やそれを生み出す企業に親近感を覚えます。

その結果、商品のみならず、その商品を出している企業のファンになることもあるのです。

ファンになった人が商品のストーリーを添えて自分の体験を他の人に話すようになれば、ストーリー戦略は成功と言えるでしょう。

 

 

「Apple」、「ルイ・ヴィトン」、「バルミューダ」のストーリー戦略

以下では、実際に成功した世界のストーリー戦略の事例を紹介していきます。

 

 「Apple」の事例

Appleとその創始者であるスティーブ・ジョブズは、ストーリー戦略を語る上で外すことが出来ません。

初めてiPhoneが発売された2007年のスティーブ・ジョブズによるスピーチは、誰の記憶にも残る伝説的な商品紹介スピーチと言われています。

ステージを右へ左へと歩き回りながら、当時ボタン式の携帯電話だったのに対しタッチパネル仕様という今までの常識を覆す新しい携帯電話を、見事なストーリーを添えて世に紹介したのです。

そしてスティーブ・ジョブズが前面に出る事により彼の人生もクローズアップされることが増え、その成功と挫折のストーリーが共感を呼びAppleの人気に拍車をかけました。

現在ではApple社の製品はその機能はもとより、Apple社製品を持つことがステータスとなり世界中で愛されるブランドになっています。

 

「ルイ・ヴィトン」の事例

今や知らない人はいないと言っても過言ではないブランドの代名詞、ルイ・ヴィトン。

そんなルイ・ヴィトンを物語るシンボリックストーリーをご存知でしょうか。

 

1912年世界最高級の豪華客船「タイタニック」が、世界のセレブリティを乗せたまま氷河に激突し沈没しました。

このタイタニック号の悲劇は映画化され世界的大ヒットとなりました。

このタイタニック号が沈みかけていた時、たまたま乗客の持ち物だったルイ・ヴィトンのトランクが乗客の命を助けたという物語です。

ただし、真偽のほどは不明です。

 

その沈まないルイ・ヴィトンのトランクに捕まって助かったという物語から様々なことがわかります。

豪華客船の乗客である富裕層が持っていたトランクであること、また引き上げられたトランクには中に水が入っておらず、高い技術と品質を誇る商品であること。

それらのことが長く語り継がれ、「富裕層に高く信頼された旅の道具」というブランディングが見事成功しています。

 

「 バルミューダ」の事例

バルミューダは、高価格帯のトースターや、まるで高原にいるかのような気持ちの良い風を生み出す扇風機をヒットさせた家電メーカーです。

バルミューダは高い技術力や製品力を売りにしているのではなく、その商品を手に取った消費者が心地良さを感じるようなストーリー戦略の元に製品開発をしています。

消費者の感じる心地良さを考えて作られた製品は、製品の品質を超えた感動を与えます。

そしてその感動は人から人へ語り継がれてゆくのです。

 

ストーリー戦略はどう立てる?

それでは実際に自社内でストーリー戦略を立てる場合、どのような道筋であることが望ましいのでしょうか。

以下の通り、3つの段階に分けてご紹介します。

 

①「思わず人に話したくなる物語」を見つける

例えば雑学や豆知識など、知り得た情報を人に話したくなることは誰にでもあるものです。そこに何らかのストーリーが加わることで、更に誰かに伝えたくなります。

あなたにもきっと誰かに伝えたくなるようなストーリーがあるはずです。まずは紙に書き出して整理してみることをおすすめします。

②耳にした人に何らかの行動を動機づける

良い話も悪い話も、人から人へ伝わる話の影響力は非常に大きいと言えます。

ブランド戦略では、人から人へつながるダイナミズムを確保することが重要視されています。

そのためには、シンボリック・ストーリー(思わず人に話したくなる物語)をブランド戦略の中心に置く必要があります。

③共感を呼び、人づてに広がる仕組みをつくる

口コミや物語には感動し共感するエピソードが必要不可欠です。

「このような背景で作られたこの商品で、私はこのように救われました」というように、商品開発のストーリーが加わることで相手への印象も大きく変わります。

口コミは消費者のビフォー・アフターをストーリーで伝える効果があるため、重要な戦略です。

 

まとめ

様々な方法のあるブランディングの中でもこのストーリー戦略は、商品だけではなく会社やビジネスのシーンで活用することができます。

物語ひとつでビジネスは加速するという言葉もあるように、しっかりと方向性を決め計画的に戦略を立てることがおすすめです。

「ストーリー」が持っている力は会社の経営、採用、従業員や顧客の満足度までに及びます。

経営の全ての過程でこのストーリーが明確で信憑性があるかどうかによって結果が違ってきます。

ぜひ、自分のオリジナルストーリーでブランディングをしてみてください。

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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