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自費出版をする人がISBNコードについて知っておきたいこと

自費出版 ISBNコード

 

ISBNコードとは書籍を特定するためのコードです

自費出版する時に、このISBNコードがどのように関係してくるのか分からない方もいるかもしれません。

この記事では様々な出版方法に合わせてISBNコードが必要なのかどうか、そしてISBNコードはどうやって取るのかについて解説しました。

是非参考にしてください。

 

【監修者】
 梶田 洋平
 ラーニングス株式会社 代表取締役
大学卒業後は証券会社に入社し、5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。

 

 

 

 

自費出版でISBNコードは必要?書店流通させるには取得が必須!

 まずはISBNコードとは何か、そしてISBNが書店流通に必要な理由を解説します。

 

ISBNコードとは?わからない方のために簡単に紹介

ISBNコードとは、書籍を特定できる番号のことです。

 

ISBNコード JANコード

 

「International Standard Book Number」の略で、日本語では国際標準図書番号と言います。

同じ著者が書いた同じタイトルの書籍でない限り、同じISBNコードを持った書籍はどこにも存在しません。

そのため、ISBNコードを調べることで書籍を簡単に特定することが出来ます。

 

書籍にはISBNコードの他にも、書籍JANコードというものも付いています。

書籍JANコードとは、本を特定するためのバーコードで、このコードがあることで在庫管理がしやすくなるため、自費出版の場合は書店に本を置いてもらいやすくなります。

また、商業出版の場合は売り上げを管理するために必須になります。

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また、書籍の裏表紙などにはCコードと呼ばれる4桁の数字も表記されています。
Cコードは「分類コード」とも呼ばれます。

Cコードは1桁目が「販売対象」を、2桁目が「発行形態」を、3・4桁目が「内容」を表しており、本の分類や書店での配列に利用されます。

 

ISBNコードは書店流通に必須

ISBNコードは、書籍を書店流通させるためには必須です。

書店では、書籍を管理するためにISBNコードを利用しています。

例えば、書店では書籍の注文や在庫管理にISBNコードを利用しています。

もしも、ISBNコードがない書籍が一冊でもあれば、書店はその書籍を注文するたびに全ての情報を手動で入力する必要があり、大きな手間がかかってしまいます。

ISBNコードがあることで、書籍の流通は簡単に進められるようになります。そのためISBNコードがない書籍は、書店では受け入れられません。

 

書店に自分の本を置いてもらうにはISBNコードを表記する以外にもコツがあります。

詳しくはこちらの記事で解説しています↓

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ISBNコード取得にかかる費用

ISBN出版者記号の新規申請料は、下記の通りです。

出版者記号 桁数ISBNコードの発行可能点数申請料(新規登録料+国際本部運営資金)
シングルコード1点8,000円+税
7桁10点20,000円+税
6桁100点37,000円+税

「出版者記号 桁数」とは、ISBNコード978-4-のあとにくる、出版者を特定するISBN出版者記号の桁数です。この桁数に応じてISBNコードの発行可能点数が変わります。

引用元:日本図書コード管理センター

(2023年6月時点)

 

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自費出版の同人誌や小説にもISBNコードは必要か

前述したとおり、ISBNコードは本を書店流通させるためには必須です。

なので、自費出版の同人誌や小説にもISBNコードは必要かというと「書店に流通させたり図書館に寄贈したい場合は必要」ということになります。

逆に言うと、私的に楽しむことを目的とした本の場合はISBNコードは必要ありません

ISBNコードをつけるには、費用がかかりますし申請も必要になりますので、出版の目的によってつける必要があるか判断しましょう。

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新しいISBNコードを付与すべきケース

すでに発行されている本の発行形態の変更があったときなどには、新しいISBNコードを付与する必要があります。

【新しいコードを付与すべきケース】

  • 発行形態の変更があったとき
  • 電子書籍ではファイル形式ごとに申請
  • 「改訂版」やタイトル変更があったとき

 

単行本とは別に文庫や新書を発行など、発行形態の変更があったときにはISBNコードを新たに申請します。

また、電子書籍ではファイル形式ごとにISBNの付与が必要です。

内容に変更がある「改訂版」や本のタイトルを変更した際にも、ISBNの付与が必要です。

 

【新しいコードの付与が不要なケース】

  • 「増刷・重版」やカラーデザインのみの変更
  • 価格変更の場合
  • 紙の書籍をAmazonでPOD出版する場合

 

内容に変更のない「増刷・重版」やカラーデザインのみの変更の場合は、新たにコードを申請する必要はありません。

価格変更の場合も新しいISBNは不要ですが、日本図書コードの価格コードのみ変更します。

日本図書コードとは、ISBNにCコード(分類コード)と価格コードを加えたものです。

 

また、紙の書籍をAmazonでPOD出版する場合にはISBNがなくても出版可能です。

この点に関しては、この記事の後半で詳しく解説します。

 

参照:日本図書コード管理センター

 

 

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Amazonで書籍を出版する場合のISBNコードについての理解

ここでは紙の書籍や電子書籍を販売・出版する際に、ISBNコードが必要なのかどうかを紹介しています。

 

Amazonで製作した書籍を”販売”する場合ISBNコードが必要

紙の書籍をAmazon.co.jpで販売するにはISBNコードが必要になります。

なぜならAmazonでは書籍を販売する際、管理にISBNを利用しているためです。

自分で作成した書籍をAmazonで販売したい場合は、必ずISBNが必要になるので気を付けましょう。

 

Amazonで”POD出版”する場合、ISBNコードはいらない

一方で、紙の書籍をAmazonでPOD出版する場合には、ISBNがなくても出版可能です。

POD出版の場合、書籍の管理にはISBNを利用していません。Amazon独自の販路を利用しています。

そのためISBNを取得しなくても出版することが出来ます。

ただ、ISBNを取得することでAmazonの「なか見!検索」サービスを利用できるようになり、多くの読者に自分の書籍を見てもらえるようになり購入されやすくなります。

 

電子書籍を出版する際はISBNコードの取得が必須ではない

Kindleなどの電子書籍で出版する場合、ISBNコードがなくても出版できます。

Kindleの場合、書籍の管理にはISBNではなく、ASIN(Amazon Standard Identification Number)という独自のコードを利用しています。

Kindleで自費出版したい場合は、自動的にASINが割り当てられるため、ISBNがなくても出版することができます。

後からISBNの申請をすることも可能ですので、必要に応じて申請することをお勧めします。

また紙の書籍と電子書籍には別々のISBNを取得する必要があるので注意しましょう。

 

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個人でISBNコードを取る方法 | 出版社に依頼することも可能

最後に、個人でISBNコードを取る場合の流れと簡単な取得方法を紹介します。

 

個人でISBNコードを取得する流れ

個人でISBNコードを取得する場合は以下のような流れで取得することができます。

 

  1. 日本図書コード管理センターのHPでメールアドレスを登録する
  2. メールから申請情報入力フォームに行き、各種内容を入力して申請する
  3. センターから内容確認の電話がかかってくるので答える
  4. 決済用のURLが添付されたメールが届くので、手数料を決済する
  5. 決済確認後にお知らせメールが届き、後日、登録票書類一式が郵便で送られてくる
  6. 受領票をメールで返送する

 

最新の申請方法は、日本図書コード管理センターのHPにある「申請の流れ」から確認することができます。

 

ISBNコード取得後にするべきこと

ISBNコード取得後も、本を販売するためにやらなければならないことがあります。

  • Amazonで販売する場合はAmazonと契約する
  • 書店や取次を通じて販売する場合はそれぞれと契約する
  • 販売店と契約する
  • 印刷所へ発注する
  • 物流会社と契約する

これらの作業をすべて個人で行うのは、かなりの労力と時間がかかります。

 

出版社に依頼することでラクにISBNコードを取得できる

ISBNを申請するための手続きは出版社に依頼することも可能です。

依頼することで面倒な手続きをすべて任せることができ、簡単にISBNを取得することができます。

個人で取得するよりも楽に取得できるサポートがありますので、ぜひ相談してみてください。

 

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