独立したばかりの頃は実績作りのためにボランティアや無料講座を引き受けることもあるかと思いますが、ビジネスとして確立するためには、講師自身のブランディングと能力が必要不可欠です。
今回は、セミナーや研修単価のアップを目指す講師の方に、効果の高い営業方法をお伝えしていきます!
講師が単価をアップさせるためのポイントは、
- 他講師との差別化
- 信頼度向上
の2点ですが、これらを叶えるとっておきの方法があるんです!
講演依頼が自然と舞い込む営業時のコツもご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。
講師の案件の単価相場
今回は講師の単価相場の目安として、講師の知名度ごとに紹介します。
- 一般的な講師による90分~2時間の講演:5万円~10万円。
- 専門のセミナー講師によるビジネス研修:~30万
- オリンピックのメダリストや監督、人気作家による講演:31~60万円
- 知名度が高く集客力のあるタレント、メダリスト、キャスターなどによる講演:61~100万円
- 講演依頼が多い有名なタレントやアスリート、文化人:100万円~
※その他、消費税や交通費、講師の宿泊費、会場の手配費などが別途かかります。
セミナーや研修、講演会の1つの案件に対する単価相場は、講師の専門分野や知名度、話題性などの条件に左右されます。
また、案件の形態によってかかる時間もバラバラです。
- 講演:90分~2時間
- セミナー:2時間~1日
- 企業研修:3時間~数日
どのくらい時間がかかる講義を行うかという点も、案件の単価に大きく関わるでしょう。
SNSやブログといった情報発信の場が普及するにつれて、個人のブランディングが注目されるようになりました。 数多くのWebメディアの中で、埋もれないように存在価値をアピールする必要が出てきたからです。 […]
講師の単価アップが難しい理由
今や誰もが情報発信をする時代となりました。
コロナ禍の影響でオンラインの整備も進み、セミナーや研修、講演会は日々どこでも開催されています。
そんな中、独立しビジネスとして講師として活動することは以前よりも難しくなってきました。
いまや誰もが魅せ方次第で集客できるので、講師としての実力以上に「自分が何者であるか」というブランディングや発信力、独自性が追及されています。
また、案件の単価も時給数千円~のものもあり、アルバイト感覚では高額でも、実際に個人事業主、経営者として独立した場合には低すぎる単価の案件しか受注できないことも多いです。
1つのコンテンツづくりには企画立案から資料作りなど、見えない部分での労力が非常に多く、1回1時間3万円でも採算はとれません。
最初は実績作りにと思っていても、一定の時期を超えたら単価アップを狙っていくと思います。
その際に、当然それまでの顧客との交渉やそれだけの資金力のある依頼先への営業など、講師としての本業以外の部分での工程が増えてしまい、本末転倒になることが多いです。
商品やサービスの単価を上げることは、企業にとって重要な課題の一つです。 ただ、単に価格を引き上げるだけでは、顧客から離れてしまうリスクもあります。 そこでこの記[…]
企業活動のなかで集客のための施策を打つことは必須ですが、「自社の活動の中でどの集客ツールに重きをおけばいいかわからない」と悩んでいる方は多いと思います。 そこで今回は、「集客」に役立つツールと、自社の取引形態や目的に合わせたツ[…]
単価アップは企業向けだけでなく個人向けの案件でも可能
よく単価アップには企業向けのセミナーや研修講師の案件の受注がいいとされていますが、講師が得意とするジャンルや志によっては個人向けのほうがニーズが高い場合もあります。
無理に企業向けにしなくても、コンテンツの工夫次第で単価アップは狙っていけます。
そのためには、「この人からでないともらえない情報がある」ことを顧客に感じてもらい、その情報に費用を払いたいと思わせることが重要です。
また、個人の場合1人あたりの費用に限界はあるので、安定した人数を集める必要もあります。
個人向けであればあるほど、ブランディングや情報発信への工夫が単価アップに繋がります。
自社の商品やサービスの売上をアップのために何をすべきか、というのは企業の経営者や担当者であれば常に抱えている悩みです。 しかし、「売上アップのために何から始めるべきか分からない」または「[…]
企業からセミナーや研修の依頼を受注するために必要なモノ
企業相手にセミナーや研修の依頼を受注するためには、
- 他講師との差別化
- 信頼度を高める
の2点が重要です。
なぜなら、必ず企業は複数人の講師に同一案件の依頼を行い、判断するからです。
実績や経歴だけでなく、どれだけその企業が求めている効果を自分が与えることが出来るのか、他の講師にはできないが自分にはできることは何かを合理性とともに伝えていく必要があります。
そのために、ただ資料を用意するよりも、社会的信用度の高い媒体でアピールするのが有効です。
今回は、これから独立開業をする士業の先生へ向けて、 開業に必要な準備事項 事務所ホームページに記載すべき項目 開業・営業に役立つ本を4冊 をご紹介します! […]
高単価で依頼を受ける講師が持っている営業ツール
みなさんは、同業者を見ていて「なんであの人のところにはいつも仕事が舞い込んでくるんだろう?」と思うことはありませんか?
有名企業やメディアからの依頼が多いのは、ただ単にその講師が営業が上手だからではありません!
高い報酬をはらってくれる人達が好む差別化ができているからなんです。
というのも、有名講師であればあるほど実は自身の本を持っています!
ノウハウが詰まっていたり、なぜ自分にしかできないことがあるのかが明確化されているだけではなく、「本」という社会的信頼度の高いツールを用いることで、講師自身の信頼度が向上し、良い案件が舞い込むようになるんです!
出版不況と言われているものの、本が持つ効果は絶大です。
書店に自分の本が置かれていたり、ネット検索で自社ホームページと一緒に本の販売ページが出てくれば、不特定多数へのアピールが可能です。
ただ、これは本を出せば絶対に効果がでる方法ではありません。
一緒にビジネスの戦略やサービスの構築をしてくれる出版社がいるからこそ、実現するのです!
企業出版とは
「企業出版」とは、簡単に言えば、その企業の売り上げアップを本を使うことで叶える出版方法です。
「いやいや、本でそんなことできるわけないじゃん」
と思われる方も多いですが、この企業出版の最大の特徴は、マス向けでベストセラーを狙うのではなく、著者が求めている顧客層にダイレクトにアタックできる内容と販促をしていくことです。
最初に言ってしまいますが、企業出版を行うためには費用がかかります。
また印税での費用回収というのはもう望めません。
本を出版する方法はいくつかありますが それらは、企業出版、自費出版、商業出版、協力出版などです。 その中で、集客するという意味で広告と同じような効力を持つのが企業出版です。 他の出版方法と違い、本を読んでもらうことで企業の[…]
著者に入る印税が5%~10%前後が相場ですが、1冊1,000円の本だと、数万部売らなければ費用回収ができないんです。
そのため、「企業出版」では本を出したら、著者の事業で売上が立つことで費用回収をしてもらう導線を提案しています。
300万円出版費用でかかれば、それを費用回収できるだけのサービスがあるのか、ないならどのようなサービスを作ればいいかを考えていくのです。
著者に費用対効果を実感してもらうためにも、出版社は本気で売上アップの方法を模索します!
よろしければ、こちらの関連記事もご覧ください!
今回は、企業が出版にコストを払った場合、本当に費用対効果を得られるのかについてまとめました。 そもそも印税ってどのくらいもらえるの? コスト回収の手段はどんなものがあるの? 費用対効果を[…]
講師が出す書籍の構成のポイント
講師が書籍を出す場合、構成する際は以下の3つのポイントを押さえることが大切です。
- 自身のプロフィールや経歴を発信
- お問い合わせへの導線をつくる
- メモスペースや特典を用意する
講師という職業は自身を売り込む側面も強いため、自身のプロフィールや経歴を発信することが大切です。
独特なキャッチコピーがあればその裏話なども記載するといいでしょう。
しかし、そこが本題となってしまっては元も子もありません。
ノウハウがあることを発信することが何よりも重要なんです!
全てを公開する必要はありませんが、基礎~応用あたりまでは入れて、「これ以上聞きたいならぜひお問い合わせを」と導線をつくることも重要です。
リアルでのセミナー等がある場合はそこで配るor販売することがあらかじめ想定されるならば、メモスペースや特典をしっかりと用意することでより効果を発揮します。
項目も実際の生の声を元に「なにが知りたいのか」「困っていて解決したいことは何か」を明確化し、そこに訴求できる内容にしていきます。
加えて、読み進めていくと同時にファンを作り、もっと話を聞きたい! 教えて欲しい! という気持ちを高め、お問い合わせへと繋げていきます。
本を作る時間がない場合の対処法
独立すると全て1人でこなさなければいけないため、本がいくら効果的といっても、そのための時間を割くことはなかなか難しいですよね。
でも、「企業出版」専門の出版社に依頼するのがおすすめです!
というのも、そもそも、経営者や企業の担当者の負担を限りなく減らして出版ができるように作られたサービスなので、負担に感じる作業は出版社に丸投げが出来ます!
著者の仕事としては
- 話すこと
- 確認すること
だけになります。
目次の構成や内容はヒアリングを通して出版社側がリードしてくれますし、執筆はプロのライターが行うので、そのための取材に対応するだけで原稿が出来上がります。
その取材時間もできるだけ短くて済むようにあらかじめ聞く内容や導線はしっかりと作られているので、効率的に最小限の時間で進めることが可能です!
後は、原稿を確認したり表紙案を確認するといった確認作業が主になります。
事前に出版社側に忙しい時期や確認できない時期を伝えておけば配慮してくれますし、何をどう確認してほしいかを明確にして渡されるので、本業への負担が少ないです。
本でリストが取れるって知っていますか?
電子書籍を使ったリストの取得が今注目を集めています!
もちろん、紙の書籍でも可能なのですが、そのままワンクリックで専用サイトに移動可能で、そのページまで読んでいる=興味関心度が高い、ということから良質な顧客データを取得できるんです!
特設サイトのURLやQRコードの設置が自由なところで出版を行えば本を出して売り上げに繋げると同時に、良質なリストの取得も可能になるという、まさに一石二鳥の出版です!
※各出版社の基準によって差あり
事例や詳細は、ぜひ問い合わせた先の出版社に聞いてみてください!
「企業出版」の販促方法
ここまでは本自体の中身についてお話してきましたが、ここからは実際に本を出した後の販促方法についてご紹介していきます!
全国の書店に売られるならば、自身のフィールドとしている土地やこれから狙いたい土地での「POP付展開」を検討してみてください!
売れなかった分は著者買取となりますが、書店の新刊コーナーでの面陳、棚でも目立つ位置にPOPを付けておいて貰えるので、ブランディングにもなりますし、潜在顧客の掘り起こしにも繋がります。
また、Amazonでも売られている場合は、「Amazon広告」を検討してみてください!
企業出版を依頼する出版社に相談をすれば、最適な方法を提示してくれると思います。
その他にも、企業出版を行っている出版社では、プレスリリース、SNS、メルマガや出版記念のセミナー(ウェビナー)などを開催してくれるところもあります!
著者の売り上げに繋げるために全力でサポートをしてくれる出版社をぜひ探してください!
企業出版とは法人が出版社に対して書籍の流通を依頼し、出版費用を法人側が負担するスタイルです。 書籍を通じて商品・サービスのPRやブランドイメージの発信を行えば、ほかの媒体を使うよりもはるかに長期的な集客効果[…]
昨今、Zoomを使ったウェビナーの実施が増えてきました。 弊社ラーニングス株式会社も、Zoomウェビナーを活用して営業活動や出版記念ウェビナーなどを実施しております。 今回はウェビナー担当者の筆者が、[…]
出版社への問い合わせで聞くことまとめ
つづいて、出版社への問い合わせ時に聞いたほうが良いことをまとめていきます!
- 自社サービスでどのような戦略の立案が可能か
- 流通や販促について
- これからアタックしたいターゲットがいれば、そこにどのように訴求すればいのか
- 出版事例について(リスト取得やQRコード、リンクの設置、写真などの掲載について)
お問い合わせ時は上記をチェックリストとして、ぜひ参考にしてください!
企業出版をしたセミナー・研修講師の成功事例
最後に、企業出版で売上や信頼度のアップを成功させたセミナー・研修講師の方の事例を3つご紹介します。
それぞれ、出版後インタビュー記事へのリンクを貼ってありますので気になる著者様がいましたら、ぜひインタビューをご覧ください!
●セミナー講師の出版事例
サンライトコンサルティング代表の梶田貴俊さんは、セミナーや研修の学びがその場限りで終わってし舞わないようにすることを目的として、本を出版されました。
出版後は、本の内容をさらに深堀りしながらセミナーで紹介できるという点もメリットだと言います。
今回は「会社を潰さないための SML Sunday Management List」を出版されました、サンライトコンサルティング代表の梶田貴俊さんにお話を伺いしてきました。 梶田さんは36歳の時に従業員120名ほどの専門商社[…]
●人材研修の講師の出版事例
人材アセスメント研修の講師をされているHAコンサルティング株式会社の西山真一さんは、徹底した市場調査と広告戦略により、出版した本をベストセラーにすることに成功しています。
西山さんの会社では、集客や信頼向上の材料として本を出版しました。
また、「プリントオンデマンド印刷」という注文が入るごとに1冊ずつ印刷・製本する印刷方式を採用したことにより、コストを抑えての出版にも成功しています。
今回は、「人材アセスメント受験者」のための本を出版されているHAコンサルティング株式会社の西山真一さんにお話を伺いました。 人材アセスメント研修の講師もされている西山氏。 当初は「受講者のために、より[…]
●大学・専門学校、企業のビジネス研修の講師の出版事例
船津明生さんは、テキストとして使える本を作ったことで講演の際にも本をレジュメ代わりに使えるので重宝していると言います。
船津さんが行った「クラウドファンディングで資金を集めての出版」は、費用の問題で出版に踏み切れずにいる方にも参考にしていただきたい方法です。
仕事で使う本を出版するとなると、著者自身で費用を負担する自費出版のケースが一般的です。 ただ、出版の費用は高額となることが多く、結局出版そのものを諦めてしまう人も少なくありません。 でも、費用の問題だけで出版を諦めるのは少し[…]
企業出版の成功事例をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓
BtoBの事業を展開されている企業の中には、良いマーケティング施策がないか日々お悩みの方も多いと思います。 BtoBは商談から成約までBtoCと違って複雑なプロセスを踏むことが多く、最初の商談担当者とのアポ[…]
おわりに
- 一般的な講師による90分~2時間の講演の単価相場は、5万円~10万円
- だれもが簡単に情報発信を行える時代で、個人にもブランド力・発信力・独自性が追及されることから、講師の単価アップが難しくなっている
- 講師は高単価で依頼を受けるために、「企業出版」でビジネスを加速させる本を作るのがおすすめ
今回はセミナーや研修講師がどのように単価アップを狙えるかについてまとめていきました。
有名な講師ほど実は企業出版で本をつくり、売上アップに繋げています!
企業出版を専門とした出版社ラーニングスへのお問い合わせはこちらです。
出版について、ぜひお気軽にご相談ください。
投稿者プロフィール
- ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者
大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。
200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。
プロフィール詳細はこちら
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