自費出版 後悔

知らないと後悔する自費出版の注意点とリスク|対策方法まとめ

自費出版 後悔

「自費出版で本を出版してみたいけれど、どうしたら良いのか分からない。」

「1度で良いから自分の本を出版してみたい。」

そう考えている方も少なくないのではないでしょうか。

特に小説やエッセイを書きためている方ならば、更にその思いは強い筈。

商業出版の場合には著名な作家でなければ出版は難しいかも知れませんが、自費出版なら本を作り、出版できます。

 

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しかし、多額の費用を著者が負担する自費出版では、なにかとトラブルが起きるのでは?と不安を抱えている方も多いでしょう。

そこで今回は、

  • 自費出版の注意点
  • 自費出版のリスク
  • トラブルを避けるためにやるべきこと

について紹介します。

 

 

出版 資料

 

 

自費出版で本を作る時に注意しておきたいこと

自費出版をするにあたって注意しておくべきことは、高クオリティーを求めるあまり予算を大きくオーバーしやすいという点です。

見積もりを出してもらう際は、自分が準備できる限度額を設定してから、検討してもらいましょう。

他にも、収益に期待し過ぎてしまい思ったような実りが得られない場合があると予想しておく必要があることや、業者への依頼、契約内容を把握しておくことなどがあります。

収益が得られる前提だと思った実りが得られない場合も

自費出版で作成した本は、発行部数や求められる水準に達していないなどの理由から書店に置いてもらえない場合が多くあります。

理由は、書店に並べるには1,000冊ほどの発行部数が必要であるためです。

また、宣伝や広告するにも自費で行わなければならず、書店に置いてもらえたとしても、出版にかかった費用を超えるだけの収益が出る可能性は低いと割り切っておきましょう。

ただし、昨今ではネットショッピングが盛んになっていますので、SNSやフリマアプリなど、さまざまな方法を使用して宣伝活動し、更に本を販売することも可能です。

ネットをうまく活用できれば、コストも削減でき、収益を上げられるでしょう。

 

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業者への依頼は「自費出版専門」だとより安心

出版社の中には、自費出版部門などが設けられていたり、自費出版専門であったり、サポートしてくれる出版社が増えつつあります。

自費出版を考えているのなら、そういったサポートのある出版社に依頼するのが相談なども出来るので良いでしょう。

しかし、自費出版専門の業者を選ぶ際には値段のみで決めてしまわずに、実際に相談して見積もりを出してもらうことがトラブルを回避するためにも重要です。

納得がいくまでしっかり、じっくりと考えることをオススメします。

 

業者との打ち合わせを行い、契約内容を把握しておく

出版を依頼する業者が決まったら、契約を交わすために打ち合わせをすることになります。

初めて本を出版する場合ですと、分からないことも多くあるかと思います。

契約を交わす前の段階の打ち合わせで、疑問に思うことや不安に思うことなど、自費出版に関する問題点は全て解決するようにしましょう。

さらに、何か要望がある場合にも契約を交わす前に伝えておくようにします。

契約後になると手遅れになっている場合があるためです。

また、業者と契約を交わす際には、しっかりと契約内容を確認し、ここでも分からないことがある場合にはどんどん質問し、問題を解決させておくことが大事です。

 

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自費出版の前のトラブル対策  |手順ごとに

自費出版では、編集から流通、宣伝までの全ての費用を自費で行うことになりますので、自身の出版目的に合っている出版社かどうか、適切な予算の提案してくれるかどうか、担当者が信頼のおける人物なのかどうかなどをチェックする必要があります。

他にもチェックする項目がありますので、手順ごとに紹介します。

打ち合わせ

まずは出版社に相談したり、打ち合わせをしたりします。

その方法は対面や電話、メールなどさまざまです。

打ち合わせの際には、企画書や作品への感想などを求めることに気持ちが流れがちになりますが、契約を交わす前の段階である打ち合わせの間に、出版に関する疑問や不安をすべて解消させることが最も重要ですので、少しでも納得いかない部分や分からない部分がある場合は、忘れずに質問しておきましょう。

また、出版社に対しての要望もこの段階でしっかりと伝えておくことで、契約内容の理解や取り交わしがスムーズになります。

見積もり

本の価格は、同じページ数であったとしても、モノクロなのかカラーなのか、本の形状やサイズ、紙の種類やカバーの種類などによって価格が大きく変化します。

原稿の複雑さによっても手間が違ってきますので、一律の価格にする難しさがあるのです

価格によるトラブルを回避するためには、どこかに変更や修正があった際、その都度見積もりを出してもらうことが、価格に関するトラブルの回避に繋がるでしょう。

申込み

いよいよ申し込みです。

出版費用の支払いは、全額前払いの出版社や、半金ずつの出版社、申込時に着手金10万円、残りは校了時に支払う出版社などさまざまです。

初めて本を出版する場合では、本の権利や在庫についての契約内容が盲点となってしまいがちになります。

自費で制作した本なのに、後々「本の権利は出版社にあります」とか、「売れ残った本は買い取ってもらいます」なんてことを訴えられては一大事です。

本の権利や在庫については曖昧にしておかずに、しっかりと内容を確認しておきましょう。

原稿提出~初校提出まで

イラストや写真などの画像データや原稿など、原稿一式を出版社に提出すると、契約内容やオプションなどによって、コーディネーターが誤字や脱字のチェックや文章の流れについてアドバイスしてくれます。

著者の希望に沿って本の仕様を固めていくのですが、なかなか言葉だけでイメージを伝えるのは難しい部分もあると思います。

そんな場合には、イメージに合った参考書籍なども一緒に提出しればスムーズにイメージを伝えられるでしょう。

美容院で写真を見せ、「こんな髪型にしてください」と伝える感じです。

原稿が整ったら、いよいよデザイナーが表紙や本文ページの制作を開始させます。

完成するまでには、おおよそ4週間かかります。

本の完成に向けた校正・修正

ここまで出来上がれば、後は本の完成に向けて納得のいくまで校正作業を繰り返すだけです。

希望した通りのデザインに仕上がっているのか、イメージ通りなのか、誤字や脱字、英数字の表記は一致しているのか、イラストや写真にズレはないか、見え方はどうかなど、細部にまで目を通して気を付け、しっかりとチェックしましょう。

この校正や修正の時には、原稿の修正をめぐって著者と編集者の衝突が多くなるタイミングでもあります。

お互いが真剣に良い本を作ろうとしているからこそ起こる衝突ですので、こうしたトラブルは避けがたく、ある程度ならば仕方のないことです

自分と編集者のどちらの意見を取り入れようかと頭を悩ませる機会も多いでしょう。

そんな時には、知人や家族などにも相談しながら、客観的な判断することを心がけましょう。

ここでのトラブルは、修正回数が決まっている場合や、有料の場合があるという所です。

 

校了後の印刷部数決め~残金支払いまで

「これで出来上がった、もう完璧だ」と納得が出来たら遂に校了となり、次の段階である印刷部数の決定となります。

印刷部数は、出版する本の目的によって変わりますので、必要部数に違いはないのか確認しましょう。

このタイミングで校了後に料金の支払いがある出版社の場合には残金を支払い、いよいよ最終段階の印刷です。

ここでの注意点は、部数が固定されていたり、前払い一括支払いの会社の場合だと、仕上がった本の出来栄えを見てから部数変更しようと思っても、出来ないという所です。

 

自費出版でよくあるトラブル

 

ここまででまとめた自費出版でよくあるトラブルをまとめると、主に以下の3つに分類されます。

  • 「費用」に関するトラブル
  • 「流通」に関するトラブル
  • 「本の完成度」に関するトラブル

 

自費出版にかかる費用の相場は、100万円~1,000万円と言われています。

前述したように、この費用はページ数やカバーの種類などによって大きく変動します。
また、オプションを追加していくことにより額は膨れ上がってしまうでしょう。

「費用」に関するトラブルを避けるに、オプションを追加するたび改めて見積もりを出してもらうようにしましょう。

 

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本の出版費用の平均は?

 

 

「流通」に関するトラブルを避けるには、とにかく理解が理解ができるまで出版社と話し、出版社の流通の流れを確認をする必要があります

本が流通する仕組みは他の商品と違い特殊であるため、知識がない人には少々わかりにくいです。

また、出版社によっても本を並べられる書店の地域や規模が大きく異なるため、その出版社を通した自費出版で自分の希望通りに本を流通させることができるのか、契約前に確認すべきです。

本の流通の仕組みについてはこちらの記事でまとめています↓

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書店

 

出版社によっては出版前の確認が十分でなく、誤字脱字、落丁、印刷かすれがあるなどクオリティが低い本になってしまう場合があります。

「本の完成度」に関するトラブルを避けるには、その出版社から出ている本を数冊、参考書籍として見ておくことをおすすめします。

出版社によっては、依頼すれば参考書籍を送ってくれる場合もあります。

 

実は「費用」や「流通」に関するトラブルの原因は、著者側の確認不足であることも多いです。

確認不足の対策としては、見積もりなどの確認はメールを通して行うことがあります。。

メールで見積もりなどを逐一残しておくことで、あとでトラブルが起きた際に証明材料になりますし、お互い聞き漏らしや言い漏らしが起きにくいというメリットがあります。

 

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出版詐欺に注意!


実は、出版業者と名乗っておきながら、著者から資金を搾取することが目的の詐欺業者も存在します。

また、一応は正式な出版社として成り立っているようでも、とにかく費用を回収することを目的とし上手いセールストークで著者を誘惑するという、詐欺まがいのことをしている会社もあるのです。

そんな業者に出版の依頼をしてしまうと、当初の見積もりと契約書の内容が違う、完成した本のクオリティが著しく低いという場合があります。

また、詐欺業者の場合は本自体が出版されず費用だけ取られてしまうことケースもあるのです。

詐欺業者に引っかからないようにするためには、ここまでにお伝えした自費出版の注意点やリスクを抑え、慎重に依頼する出版社を選択するようにしてください。

小さな疑問でも納得がいくまで出版社の担当者に質問をし、少しでも違和感があるようなら、その出版社は選ばないことをおすすめします。

 

実際に起きた自費出版でのトラブルの事例については、こちらの記事でご紹介しています↓

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自費出版で起こりうるトラブル

 

自費出版のトラブルを回避するための方法まとめ

最後に、この記事でお伝えした自費出版のリスクを避けるための方法をまとめました。

ぜひこのチェックリストを活用して、後悔しない自費出版をしてください!

 

【費用関連】

□ 収益に期待し過ぎない

□ 高クオリティを求めるあまり予算を大きくオーバーしないようにする

□ 実際に出版社に相談して見積もりを出してもらう

□ 提案された見積もりの予算は適切か確認する

□ どこかに変更や修正があった際は、都度見積もりを出してもらう

□ 見積もりなどの確認はメールを通して行う

 

【契約関連】

□ 契約内容を十分に把握しておく

□ 契約を交わす前に疑問や不安、問題点は全て解決する

□ 本の権利や在庫管理についてしっかりと内容を確認しておく

 

【出版社との相性】

□ 自身の出版目的に合っている出版社かどうか

□ 担当者が信頼のおける人物なのかどうか

□ 業者への依頼は「自費出版専門」を選ぶとより安心

□ その出版社から出ている本を参考書籍としてチェックし、求めているクオリティの本が作れそうか確認する

自費出版で本を作る前に必ず覚えておこう

自費出版で本を作成する時、費用にばかり着目するのではなく

  • 自分がどのような本を作りたいのか
  • 信頼できる出版社なのか
  • 契約内容や本の権利
  • 在庫に関すること

など、注意するポイントが沢山あります。

本が完成するまでの道のりは長いので、出版社とのコミュニケーションは重要です。

 

 

出版 資料

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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>知識0から本を出版する方法7Step

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