kindleとは、アマゾンの電子書籍サービスの名称です。電子書籍は紙の本と異なり、在庫をもたずに世界中の人に届けることができます。
また、kindleを使うことで個人でも無料で電子書籍の販売を開始することができ、より手軽に出版できるようになりました。
しかし、kindleで販売する電子書籍は、制作方法も紙の本とは異なり、著者自身で行うには少し難しい点などもあります。
今回はkindleで出版するためにはどうしたら良いのか、またkindleで出版する印税などのメリットなども詳しくご紹介します。
kindleで本を出版するために準備するべきもの
kindleで出版するためには、主に以下の3つを準備する必要があります。
KDPへの登録
kindleで電子書籍を出版する為には、Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)というアマゾンのサービスへの登録が必要になります。
アマゾンアカウントをすでに持っている場合は、アマゾンアカウントを使ってKDPにログインすることができます。
KDPには、本のデータだけでなく、出版元の情報や振込先の銀行口座情報などを登録する必要があります。
本の原稿データ
kindleで出版する為には、KDP上に出版する書籍の原稿データをアップロードします。
KDPが推奨しているデータ形式は、ワード形式とEPUB形式のみですが、サポートしているデータ形式は、HTML、MOBI、RTF、TXT、PDFと様々です。
本の表紙データ
kindleで出版するためには、KDPに原稿のデータとは別に表紙の画像データもアップロードする必要があります。
表紙の画像データの大きさは 1,000 × 625ピクセル以上、最大の寸法は 10,000 × 10,000 ピクセルとなっています。
表紙データは購入以前のページやリンクを貼ったときのサムネイル画像などにも常に表示されるため、電子書籍においてとても重要です。
kindleに対応した本の制作〜出版方法と出版代行について
kindleで出版するための原稿データは、ワード形式、PDF、TXTなどと様々な形式がサポートされています。
メモ帳で書いただけの原稿を出版することも可能です。しかし、メモ帳では目次すら付けることができません。
適切なフォーマットで出版したい場合は、KDPも推奨しているEPUB形式のデータを用意することがオススメです。
なぜなら、EPUBとは電子書籍のために作られた形式だからです。
初心者には難しい?HTMLで書かれたEPUB形式とは?
「Electronics Publication」の略であるEPUBとは、国際電子出版フォーラムが策定した、電子書籍のための規格です。
拡張子は「.epub」ですが、これはHTML形式を圧縮したものなので、内容はHTMLによって書かれています。
ツールを使うことで、HTMLがわからない方でもある程度であれば、EPUBのデータを編集することができます。
しかし、細かいデザイン設定などを行いたい場合は、Webサイト制作に使われている言語であるHTMLとCSSの知識が必要となります。
EPUB形式のデータを自分で作る方法
EPUB形式のデータの作成方法は複数ありますが、「でんでんコンバーター」という無料のオンラインツールが有名です。
でんでんコンバーターのサイト上に、テキストファイルや画像ファイルをアップロードすると自動でEPUB形式のファイルに変換してくれます。
また、Sigilというオフラインで使えるEPUB編集ソフトもあります。
Sigilは公式サイトから無料でダウンロードすることができ、EPUB形式のデータをHTMLとCSSを使って自由に編集することができます。
書籍データを公開し、アマゾンの審査を待つ
出版に必要なデータをKDPに登録後、「kindle本を出版」というボタンを押すと全ての準備が完了です。
しかし、すぐにアマゾン上で販売されるわけではありません。アマゾンの審査が行われ、審査に通った場合のみ出版できます。
アマゾンのkindle本は、審査が完了し、購入可能になるまでに最大72時間かかります。
電子書籍出版の際に出版会社への依頼をオススメする理由
kindleを使った電子書籍出版は、メモ帳で書いたテキストデータのみでも出版することができます。しかも、無料で誰でも気軽に出版することができます。
そのため、日々たくさんの方々がkindle上で新刊を発表されています。出版すること自体はとても簡単ですが、素人がてきとうに作って出版した本は残念ながらなかなか売れません。
無料のツールを使いこなして、デザインをこだわることも可能ですが、それなりの時間と技術が必要です。
紙の本と同様に、kindleの出版も出版社に代行してもらうことが可能です。
出版社に自費出版を依頼するのは高額だから避けたいという方も多いかもしれませんが、紙の本と比較すると、kindle出版の費用はかなり抑えることができます。
kindle出版は儲かる?印税率と条件について解説
kindle出版は他の出版方法に比べ、在庫を持つ必要もなくリスクなしで始めることができ、条件によっては多くの印税が著者に入ります。
kindle出版は無料で使える
kindle出版のためのKDPへの登録や使用料は全て無料となっています。
本が売れた場合、売上の一部が手数料や配信料として引かれますが、売れなかった場合は一円もかからないので安心です。
電子書籍は在庫を持つ必要もないので、本のデータさえあれば、固定費は一切かからず本を販売し続けることが可能です。
kindleの印税率は35%または70%
kindleで本が売れた場合、条件によって一定の手数料が引かれ、残りが印税として振り込まれます。
印税率は35%または70%のいずれかです。
70%の印税をもらうための条件は、250円以上1250円以下の価格に設定する必要があります。
35%の印税の場合、販売価格は99円以上2万円以下で設定可能です。
また、70%の印税を得るためには、KDPセレクトに登録する必要があります。
印税率70%の条件であるKDPセレクトとは?
KDPセレクトとはkindleのプログラムであり、登録することで制約もありますが、様々なメリットもあります。
KDPセレクトの登録条件は、電子書籍の販売がアマゾンのみになる点です。
登録すると、月額課金の読み放題サービスであるKindle Unlimitedの対象とすることが可能になり、無料で読まれても、読まれたページ数に応じて収益が入ります。
また、KDPセレクトに登録することで、期間限定で割引セールや無料キャンペーンを実施することが可能になります。
まとめ
アマゾンkindleでは、電子書籍の販売を誰でも無料で手軽に始めることができます。
必要な原稿データはメモ帳で作ることも可能ですが、目次も付けてフォーマットも整えたデータを作りたい場合は、EPUB形式での作成がオススメです。
EPUB形式でのデータ作成は、ツールや知識も必要なので初心者にはあまりオススメできません。
kindleは収益性も高く、リスクなく高い印税を得ることができます。
しかし、手軽であるがゆえ、多くの本がkindleには出版されており、無名の著者が書いた本を販売するのはとても困難です。
投稿者プロフィール

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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。
出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。
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