『世界ナンバーワンの日本の小さな会社』(山本聖・著)

今回は『世界ナンバーワンの日本の小さな会社』を出版された 山本 聖(やまもと さとし)さんにお話を聞きました。

小さい規模ながら大きく成長した2社を取り上げ、どうしてここまで成長できたかの理由を、山本さん自身の目線から語っていただきました。

大きく成長するためには会社の規模はあまり関係はなく、必要なのは『想い』である。

山本さんのお話を伺うなかで、ハッと考えさせられることが多々ありました。

山本 聖(やまもと さとし)

・一般社団法人地球MD代表理事
・元独立行政法人中小企業基盤整備機構プロジェクトマネージャー
・元小田急百貨店商品統括部マーチャンダイザー

2008年 独立行政法人中小企業基盤整備機構本部プロジェクトマネージャーに就任
中小企業庁「ふるさとグローバルプロデューサー育成支援事業」の育成サポートメンバー
著書は、他に『地元で愛され全国区へ東京で勝てるブランドのつくりかた』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

聞き手:今回の本では二つの企業をクローズアップし、深掘りしていくことで一般論を伝えているところがありますが、本の構想はいつぐらいからあったのでしょうか?

山本:10年ほど前から構想はありました。一般的な中小企業経営やものづくりに関する指導ではない別の視点から、僕が感じてきたことを形に出来ないかな…と思っていました。

聞き手:中小企業様を中心とする事業に携わられてきた中で、どのような経緯で本を出版する必要性を感じたのでしょうか?

山本:自分自身が、本から学ぶことが多かったんですね。形に残せるものだから、紙媒体の本が大好きなんです。今でも20年前の本を読んだりしますよ。
紙媒体の本は、手元に置いておけてすぐに情報を出せますし、自分の人となりを知ってもらうのに『名刺代わり』として最強だと思っています。

企業や地域の活性化をライフワークとしている人間なので、この本は“教本“というイメージとして捉えてもらうと良いかも知れません。導入として、利用していただけると思います。

聞き手:実際に本を出版することになったきっかけを教えてください。

山本:元々知り合いだったフェアトレードの日本の大家である『マザーハウス』代表の山崎さんが、出版社を紹介してくれたんです。

「共感してくれる仲間を増やしたい」と思った時に、本は広がり方が早いし、残るんですよね。だから山崎さんから「本として形にした方が良いよ」という助言も前々から受けていたんです。

そんなとき出版社のクロスメディアパブリッシングさんが地域創生メディアを本にしたいという構想を持ってきてくれて、そこと一致したことが出版することになったきっかけです。

聞き手:構成の面で意識したことや作成秘話があれば教えてください。

山本:構成を何度も入れ替えたり、柔らかい表現を意識したりして、かなり文章にこだわって作った1冊なんです。だから完成までに半年以上掛かって、相当大変でしたね。

構成を決める、文字に起こす、文字を整える…この3段階があって、それぞれに2ヶ月ずつくらい掛かった感じですね。

聞き手:『なるべく柔らかい表現で』ということを工夫されたということですが、その意図は何でしょうか?

山本:僕らは地域の方々と一緒に伴走しながら支援する地域創生コーディネーターなんです。
伴奏者とは、応援者であり、当事者でもあります。それを表現しようとした結果、柔らかい文章になった感じですね。

き手:こちらの本は通常の構成なら教本なのであれば最初に来るような支援手法が後半に述べられています。この斬新な構成はどういった背景で生まれたのでしょうか?

山本:事業者様に寄り添った結果の、この構成です。本自体が、我々の伴走型のスタイルを体感できるものとなっているんです。

例えば、今はなかなか売れなくなった伝統工芸品を売るためにどうしたら良いかと考えたとき。新しいデザインにするよう勧めるのではなく、どのような地域性、歴史や文化、思いなどの背景があって今に至るのかを色々と考えていきます。パターンオーダーのような感じで、この事業者様には何が合うか?ということを深堀りしていき、手法を提案していくんですね。

聞き手:本にする際、こちらの2社を選ばれた理由はなんでしょうか?

山本:手がけている何千もの支援事業者様の中で、飛び抜けてリーダー(経営者)の「意思」と「覚悟」があったからです。お二人のリーダーとしての言動が本当に素晴らしかった。マーケットにも地元にも愛され評価されて… 社員もイキイキと働いていて…。

そんな会社を経営するお二人の生き様に惚れて、取材をお願いさせていただきました。
「事業に対する想い・考え方を僕に表現させてください」とお話しし、出版社の方の手助けもあり本にさせていただいた感じです。

聞き手:本の中で、一番のポイントはどこでしょうか?

山本:私が出会ったリーダーの多くは、大成功しているように見える方々も含めて実は良い時の方が少なくて、実際は8割がピンチみたいな実態があります。

本で取り上げさせていただいたお2人も同じで、軌道に乗るまでの過程でピンチや困難をどのように乗り越えていったか。その背景があって、今のお2人と会社がある。ご本人たちの情熱と、支える人たちの力があったからこそ乗り越えられてきたことを、皆さんにお伝えしたかったところがポイントです。

『事業・お仕事にどう向き合っていくか?』が、この本の切り口となっています。まずはリーダーとしてのマインドを磨き、勢いのついた方たちが、「じゃあこれからどうしたらいいのか?」となった時に、その先である第3章がある形ですね。

ビジネス本を読んだ企業や地域のリーダーの方々から「事業支援者から指導受ける際に言われることは正しいことはわかってても現実は出来ないんだよ」という声をたくさん聞いていました。
その1番の理由は、『たくさんの業務やピンチを日常的に抱えているリーダーの方々にはほとんど余剰時間がない』なんですよね。そういうときに、「ここからやろう」とか「これだけやろう」とか、部分的に提示してあげられると取り組みやすい。

強い「意志」を持っているそれぞれの人たちに対してピッタリの処方箋を出していく、というような形が、あの本の構成になっています。

聞き手:本を読まれた方の反響には、どのようなものがあったでしょうか?

山本:2016年に出版した作品ですが、お陰様で問い合わせが途切れないんです。
なんとなく読んでいるという人は少なくて、「こういうことをやりたい!と思っていた気持ちにフィットした」と言ってくださる読者が多いです。だからこの本は、実際経営指導者研修でも使用しています。

本を読んで共感してくださった事業者様から、どうしたら自分達のビジョンを実現できるか相談したいと連絡を受けることもあります。経営者様だけでなく、支援者様からの問い合わせも多いですね。

聞き手:本を手にとって下さった方に対して、どのようなメッセージを伝えたいですか?

山本:一つは、『なぜ』これを続けるのか?というところを考えて欲しいですね。売上とか成績は、本質的に言うと目的ではないんです。『夢』や『想い』などの『意志』が先行してから、売上はその結果としてついてくるものだから。
『想いを形に』とは、そういうことだと思っています。

クラウドファンドがわかりやすい例かも知れません。『想い』に賛同するというビジネスモデルなので。今はその時代なんです。言い換えれば、共創の時代。共創するには『想い』が必要なんです。

共感者をいかに増やしていくかがポイントですよね。言ってみれば社長も商品の一部なので、セルフプロデュースが必要です。社長自身の経歴や、自身を取り巻くもっと遡った過去や歴史などを公開したりとか。
地域活動などに貢献している社長もたくさんいますが、それも全部キャリアです。そこは必ずヒアリングするようにしていますし、自然と掘り下げるべきポイントにはなりますね。『過去をリスペクトして、今を早くして、未来の夢を語る』ということです。

聞き手:今後情報発信をしていくにあたり、どのような分野で発信するべきか感じていることはありますでしょうか?

山本:“教科書“を元に作成した“読み物”が1冊目、そして今回の本でした。だから3冊目は“教科書自体“を完成させて、それを国内・海外へ発信したいと考えています。海外も含めた『中小企業事業や地域全体を活性化するプロジェクト』のメソッドみたいなものを、JAPANから発信していくというのが夢ですね。

欧米で始まった『産業』は、競争の歴史です。僕は『競争』ではなく、『共創』の世界をアジアで作りたいと考えています。次の世代の子供たちがしっかり暮らせるような、平和な世界を。

アジアを拠点として、世界に、このメソッドが広がればいいと思っています。一般の教育カリキュラム(例えば世界史の教科書)に新たなトピックを載せるような気概を持って、既に実践しています。

中小企業支援や地域創生プロジェクトを事業としてやっているのは、日本くらいしかないんですよ。そしてそれは『世界一手厚い』と言われているんです。

現在よく耳にするSDGSという言葉は、『互助社会』と呼べると思うんです。それは日本のベースとしてしっかりあったものなんですよね。例えば田舎に根付いているご近所付き合いとか、もっと遡れば江戸時代の長屋文化とか。

聞き手:このインタビュー記事を見て下さった方に「次はアジアで事業展開しよう」と思ってもらえると良いですね!

インタビューは以上です。ありがとうざいました。

『世界ナンバーワンの日本の小さな会社』(山本聖・著)

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マーケティング出版プラス編集部
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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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