【部下と上司の人間関係に着目したマネジメント本】他のマネジメント本と差別化を図ったポイントとは?

今回、『なぜみんなマネージャーになって苦しむのか』を出版された株式会社パラレルワールド代表取締役の、児堂義一さんにお話をお伺いしました。

現在は管理職のマネジメントについて情報発信されている児堂さんですが、過去には職場での人間関係に悩んだ経験があったそうです。
ご自身が学び実践される中で培った、人間関係構築の知識を詰め込んだ本作についてインタビューしました。

 

児堂義一(ちごどう よしかず)

株式会社パラレルワールド代表取締役、ちご塾塾長、アービンジャー認定ファシリテータ

1982年 京都大学工学部電気工学科卒業。同年、株式会社村田製作所入社。携帯電話向けの高周波デバイス開発・事業立上げを行う。
2007年ごろ人間関係の問題に直面し、行動心理学を学ぶ。
2017年 村田製作所共通基盤技術センター長就任。「仕事の10 割を後継者育成・部下育成に費やす」と宣言し、「メンバーの成長によるセンター全体のパフォーマンスアップ」に取り組む。
2020年 村田製作所を定年退職。アービンジャー公認ファシリテータの認定取得。
2020年8月 株式会社パラレルワールド設立・創業。ちご塾にて企業のマネージャー層を対象とした人材育成に尽力中。

 

聞き手:こんにちは。早速ですが、児堂さんのご経歴と現在のお仕事をおうかがいしてもよろしいでしょうか。

児堂さん:株式会社パラレルワールドを設立し、人材育成のコンサルティングをしています。

元々は、村田製作所に技術職として入社し、携帯電話向けの電子部品の開発をしていました。
人材育成について学び始めたのは、管理職になった際、部下との距離の取り方に悩んだ経験がきっかけです。

管理職になって、新しい組織に移動したとき、これまでのコミュニケーションの取り方が通用せず、部下に率直にものを言えない状況が続きました。そんな現状を打破するために人間関係のセミナーに参加しはじめ、セミナーを片っ端から受けることを繰り返す中で、人間関係の構築方法を学んでいきました。
会社ではマネジメントに関しての研修はあったのですが、人間関係そのものを学ぶ機会はなかったので、セミナーを受けていくうちに、その楽しさにどんどんハマっていきました。

セミナーを通してマインドがポジティブに変化し、新しいつながりが生まれ、スキューバダイビングやマラソンにも挑戦しました。会社以外の人生も変わったなという感覚がありましたね。

 

聞き手:独学で学ばれたんですね。実際に、会社内で学びを生かす場面もありましたか?

児堂さん:部長になった際、社員への面談・コーチングを始めました。
試行錯誤しながらコーチングを行い、一体感を感じられる組織へ改善を行っていけたと思います。
役職としても、センサー事業部の事業部長、共通基盤技術センターのセンター長と、マネジメント力を生かすポジションへと昇格していきました。

センター長に就任後も、社員との面談は続けていました。通常だと、センター長が社員一人一人の気持ちを把握していることはまれだと思うのですが、面談の効果もあって、部下とのつながりを持ちながら、人材育成に力をいれたマネジメントをすることができました。

 

聞き手:退職後に会社を立ち上げ、「ちご塾」という管理職向けのオンラインスクールを開催されていらっしゃるんですね。

児堂さん:会社では、マネジメントや人間関係を教える1日2日の単発の研修もしていますが、メインとなる事業は「ちご塾」で行う1年間の塾です。
毎月、2時間のセミナー、1時間のコーチングをしています。
塾生は、企業から幹部候補生や管理職候補生として派遣されることが多いですが、個人で自腹参加される方もいらっしゃいます。

 

聞き手:それでは、今回の本に関しての質問なのですが、元々出版は考えていましたか?

児堂さん:一生に一回は出したいと思っていました。
なんとなく本を残したい気持ちと、管理職・リーダーの方々の役に立ちたい気持ちを持っていたので、出版のお声がけいただいたとき、すぐに出版しようと決めました。

実際に、管理職の方は人間関係に悩んでいる方がすごく多いので、私が築いてきた部下との人間関係構築の経験や、人材育成の知識を生かして、お役に立ちたい、頑張ってほしいという気持ちがありました。

今回出版した本に関しても、人事の方々をターゲットに含めることも検討したのですが、やっぱり管理職・リーダーの方に直接語り掛けるような本にしたかったので、ターゲットを管理職の方々に絞り込みました。

また、ターゲットを絞ることができたのは、今年の4月に管理職になりたての方から相談を受けた影響もありました。
突然、同僚や先輩だった方に指示を出さなければならなくなって困惑している、と新任の管理職の方から相談をもらったことで、その方に向けて本を書くような意識を持ちました。

そういうこともあって、本の内容は新任の管理職向けなのですが、管理職を長く経験している私でも、職場の人間関係は難しいと痛感するので、ベテランの管理職の方にも役立つ本ではないかなと思います。

 

聞き手:なるほど!マネージャーの仕事を簡単に定義付けるとどんな仕事ですか?

児堂さん:部下の特長を生かして、成果を上げていくことだと思います。
一人で頑張るのはマネージャーではないですね。部下のモチベーションを上げること、特長を生かすことが大切で、それが結果的に成果を挙げることにつながると思います。

 

聞き手:今回の本で工夫したところ、伝えたいところはありますか?

児堂さん:第3者目線で書いたコーチング本ではなく、上司部下の関係に特化した本なのが特徴です。上司部下のコミュニケーションは、実際の利害関係があるから難しいものです。
コーチング等、外部からの目線でのアドバイスの本ではなく、上司部下の関係性の中でうまくコミュニケーションをとる方法をお伝えしています。

また、マネジメントはこうあるべきという理想論・型にはまった考えではなく、もっと平易に、身近に起こることを具体例にしてまとめた本になっています。

 

聞き手:普段難しい本を読んでいる人こそ、気軽な気持ちで読んでいただいたら新しい気づきが生まれそうですね。
本の構成で工夫したところ、苦労したところはありますか?

児堂さん:一番はオリジナリティーを出すこと、できるだけ自分の言葉で、自分のコンセプトで語ることを意識しました。

内容に関してはライターさんと相談しながら、コンセプトや具体例を作成していきました。

実は、本づくりはもっと難しいイメージがあったのですが、思ったより簡単に作成することができました。
最初はあれもこれもてんこ盛りで書きたいと思っていたのですが、新任の管理職の方から相談を受けたこともあって、早い段階でターゲットを絞れたことが要因かなと思っています。

 

聞き手:最後に、次回作を含めた今後の展望を教えてください。

児堂さん:まず一番に、「ちご塾」の塾生を増やしていきたいです。ゆくゆくは、ちご塾同窓会を開催したいと考えています。卒塾後もかかわりを持つことで、点ではなく線でつながって、どんどん広がっていくように感じています。

あと、今回は初心者向けの本でしたが、ゆくゆくは上級者向けの作品も必要に応じて作ってみたいとも考えています。

 

聞き手:今回の本は、すごく読みやすく幅広い方々に読んでもらえる本になったと思います。そこから興味持った人が、またさらに次の段階の本を求めたときに向けて、作品作りができればいいですね。
本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

聞き手プロフィール:梶田洋平
出版ベンチャー企業「ラーニングス株式会社」の代表取締役。大学卒業後は証券会社に入社し、2つの支店で法人、リテールの営業活動に尽力。5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。これまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3000冊以上。『出版を変える、出版で変える』を合言葉に、はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開。出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。好きな本の分野は経営者の自叙伝やマーケティング、経営に関する実用書。愛知県名古屋市出身。趣味は読書とスポーツ観戦。

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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