『七田式 究極の読み聞かせ』(七田厚・著)

今回は書籍『七田式 究極の読み聞かせ』を出版されました、株式会社しちだ・教育研究所の代表取締役の七田厚(しちだ・こう)さんに、子どもの心と知能を育む「読み聞かせ」の方法についておうかがいしました。

七田さんご自身も父親として実践していた「読み聞かせ」は、子どもとの時間をなかなか確保できない忙しい経営者さんにもオススメの方法です!

七田 厚/シチダ コウ

七田式の創始者七田 眞の次男。

1963年島根県生まれ。東京理科大学理学部数学科卒業。

1987年より株式会社しちだ・教育研究所代表取締役社長。

七田式主宰。2006年東久邇宮記念賞受賞。

七田式教室は国内だけでなく、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、オーストラリア、香港、中国、カナダ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア、イギリス、ルーマニアなど世界に広がっている。

 

聞き手:こんにちは。まず最初に、七田さんの経歴と現在のお仕事について簡単に教えていただけますか。

七田さん:株式会社しちだ・教育研究所の代表取締役をしています。

大学在学中から初代社長の父の仕事を手伝っていたのですが、大学を卒業して半年後に2代目の社長に就任しました。

事業で子育てについて扱っているので、独身の頃から私自身も子育てをしたいという思いが強かったです。今は3人の子どもが全員成人しましたが。

子育ての本はこれまで20冊近く書いてきました。共著も含めると、もっとあります。ちなみに、父は160~170冊書いた人です。12年ほど前に父が亡くなった時から、私も出版を通じた活動をしたいという気持ちが強くなり、年に2冊を目標に、1冊1冊切り口を変えて執筆しています。

 

聞き手:年に2冊となるとかなりのペースですね!会社のモットーや特徴を教えていただけますか?

七田さん:教育事業の柱として、4本の柱を持っています。

幼児教育で一般的に言われているのは「知・徳・体」の3本で、「知育」は勉強、「徳育」はしつけ、「体育」は身体の育成です。当社はこれにもう一つ、「食育」を加えています。

近年、大切さが説かれるようになりましたが、実は当社は創業当時から「食育」に注目していて、健康に関する部門として、食育事業部を持っていました。

食育を大切にしているのは、初代社長の父の影響です。実は、私の兄にあたる長男は4歳の時、白血病で他界してしまったんです。父は、子どもの健康にもっと気を付けていればよかった、と強く後悔したそうです。

父自身も結核にかかった経験があって、賢く育てても、死なせてしまっては何にもならないという信念がつくられたんだと思います。

 

また、知育については、木に例えると、枝葉の部分だと考えています。

幹や根となるのは、人としてどう生きるかというところ、徳育、人間学の部分ですね。そこを軽んじていては、どんなに賢くても意味がない。

 

当社は海外でも事業を行っているのですが、以前、「ただ賢くするだけのメソッドはアメリカにもあるけれど、日本の七田式を選んだのは、心を育てることを大切にしているからだ」という言葉をいただいたことがあります。

その海外の方の言葉を聞いて、『心を育てるえほんシリーズ』を出版することを決めました。たとえ先生に十分な経験がなくても、子どもにこの本を読んであげれば、誰でも子どもの心を育てることができる、そんな絵本を作りたいという思いがありました。

 

 

聞き手:徳育、心を育てることを柱にされているんですね。今回の本のテーマは「読み聞かせ」ですが、これも心を育てるために必要ということでしょうか。

七田さん:本の内容としては、「1日15分読み聞かせをしましょう」というのが趣旨です。

子どもに愛を伝える方法として、1つは肌と肌が触れ合うスキンシップがあります。優しい声かけや温かい笑顔で見つめることも含めて、直接的に愛を伝える方法ですね。

 

2つめは、子どもの話を聞いてあげることです。「幼稚園で何をして遊んだの?」「誰と遊んだの?」と、毎日関心をもって聞いてあげてほしいです。

 

3つめが、今回の本で取り上げた読み聞かせです。私が読み聞かせに興味をもったのは、「本好きな子どもに育てたら、子育ては半分終わったようなものだ」、「本好きな子どもに育てることは、金の卵を産む鶏を育てるに等しい」という父の言葉の影響です。

また、読み聞かせでは、愛情を伝えるだけではなく、学習の基礎的な力を身に付けることができるんです。語彙力、イメージ力、読解力、集中力もそうですし、人の話を黙って聞くこともそうです。小さな子どもにとって、人の話をじっと黙って聞くのは、なかなかできないこと。

1冊3~5分として、毎日15分の読み聞かせをすることで、その力を身に付けることができます。

いろんな教材や教室もありますが、いちばんお手軽で、今日からすぐできることとしておすすめしています。

 

聞き手:本のテーマでもある「1日15分」というお手軽さが、忙しいお父さんお母さん、それこそ特に多忙な経営者の方でも、少しの隙間時間を活用して実現しやすそうですね。

七田さん:「紺屋の白袴」とか、「医者の不養生」という言葉がありますが、子育てについての事業をしている私よりも、世の親御さんは、もっと子どもと一緒の時間を過ごし、たくさんのことを教えてあげていると思うんです。

わが家は共働きで、子どもはおばあちゃんに預けることも多かったし、出張で月半分くらいいなかったので、読み聞かせを毎日したといっても、それは家にいるときの話で、子どもたちからすると、2日に1回、1日おき程度のペースで読んでもらっていたイメージだと思います。

忙しい中で、私自身が子どもにしてきたことを思い出すと、やっぱりいちばんしていたのは、絵本の読み聞かせでした。1日1人15分でしたが、3人の子どもに14年かけて、1万冊の読み聞かせをすることができました。

忙しい経営者さんだからこそ、読み聞かせはおすすめしたいと思います。

 

聞き手:お忙しい中で子育てをされている経営者の方々と、ご自身も同じご経験をされてきたんですね。読み聞かせをする中で、お子さんと約束していたことなどはありますか?

七田さん:読んであげるよと約束したら、必ず読んであげることです。

「ママ、本読んで」「いいよ」と言ったのに、読んでやっていないということがよくあると、子どもが反抗期になって言われたことをやらないときに、「なんでやらないの?」と注意しても「ママもやらないくせに」と言われてしまいます。

約束したことを忘れていたということは、時にはあることなので、気付いたときに「昨日はごめんね。今日は昨日の分も読んであげるからね」などとフォローしてあげることが大切です。これを実行すると、子どもから信用されるようになります。

そうすると、すごく子育てが楽になるんですね。

子どもに我慢させればいいやという支配者的な気持ちではなく、対等な人間として約束を守っていると、拍子抜けするほどに子どもが素直に言うことを聞いてくれます。

そうすると、聞き分けがよくて、仕事も楽に…と良い循環になっていきます。

日中相手をしてもらえなくても、夜に楽しみの時間があるとわかっていると、我慢してくれるんですね。

夜9時を過ぎたら絵本を読まないと、メリハリをつけるルールも決めていました。

 

聞き手:線引きがしっかりしていると、忙しい中でもこの時間だけ確保すればいいとわかりやすいので、継続しやすそうですね。

七田さん:子どもがまだ幼い時、2泊3日などの泊まりがけの出張の時に、預けられず、やむなく取引先に連れていったことがあります。その時も絵本を持っていきました。

なるべく薄い、小さな手のひらサイズの絵本を5冊くらい、読み聞かせもするけれど、自分でも読めるような本を選びました。打ち合わせの間も、それを読んでおとなしく待っていてくれたので助かりましたね。

最近は、スマホを渡して動画を見せるという話をよく聞きますが、できれば絵本がいいですね。絵本は飛行機の機内とか、色々なシチュエーションで対応できるところがよいところだと思います。

 

聞き手:手のひらサイズの絵本があるんですね。簡単な内容の絵本なら、子ども同士でゲーム感覚で使うこともできそうですね。

七田さん:そうですね。絵本っておもちゃみたいなものなんだなと思わせたら、ファーストステップは成功だと思うんです。

楽しいおもちゃの3要素は、「光る・動く・音が鳴る」ですが、それを取り入れた絵本もあります。

いろいろな手触りを感じられる絵本なら、1歳さんから楽しめるし、音が鳴るものや鏡がついていて自分の顔が見えたりする仕掛け絵本もあります。

 

聞き手:まずは仕掛けがあるものから始めると、読む大人側もハードルが低いですし、子どもも興味を持ちやすいですし、きっかけとしてとてもいいですね。

七田さん:お子さんにもいろんなタイプがあって、好きな本も違うので、コミュニケーションの一つとして楽しむのもいいですね。

また、「大人がちゃんと読み聞かせないといけない」と、あまり固く考えなくてもいいんです。

お手軽な方法として、すでに覚えている話、例えば桃太郎の話を素話(絵本を使わずに)でお話するのもいいですね。その話、もう飽きたと言われたら、今度はメロン太郎の話にしようというように、アレンジしても楽しいですね。

本作の中では、主人公の名前を娘さんの名前にするなど読み聞かせのアレンジテクニックも書いているので、お話に飽きてしまったお子さんに、ぜひやってみてください。

 

聞き手:読み聞かせのアレンジ法を聞いているだけで楽しい気分になってきました!

七田さん:経営者目線の話をしますと、30年くらい経営をやっていますと、10年に1度くらい、厳しい状況を経験しました。締め切りのある仕事が終わらなくて、家に帰れる状況じゃなかったけれど、20時くらいに一旦家に帰って、子どもとご飯を食べて、読み聞かせをして寝かしつけて、それから2度目の出勤をして、夜中に仕事をしていた時期もあります。

もちろん、それは毎日ではなくて、締め切り直前の日の話ですけどね。

 

聞き手:忙しい中、息抜きの場にもなっていたんじゃないですか?

七田さん:子どもとの触れ合いが、癒しになっていた部分は大きかったと思います。

 

聞き手:精力的に働かれている方には、そういう瞬間に気づかずに過ごしていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。「あの時、もっと子どもとかかわっていれば・・・」ということを防ぐためにも、ぜひ皆さんに読んでいただければなと思いました。

七田さん:よくある質問として、親が飽きてしまうほど、「何度も何度も同じ本を繰り返し読んでほしいとせがまれる」というケースがあります。

実は子どもは、字を覚える前に、お話を覚えて言うことができるんです。

すごく記憶力がいい時期なので、10回くらい読んであげると、お話を覚えてしまいます。

そうすると記憶力が良くなるし、小学校1年生になったとき、国語の授業でもすらすら読めるようになります。小学校での学び始めのスタートにすごい差が出てきます。

小学校入ってから、勉強についていけないという事態を防ぐ予防策にもなると思いますので、繰り返し同じ絵本を読んでと言われたら、「よし!この絵本をこの子の暗唱絵本にしよう」という目的をもって繰り返し読んであげると、お互いにとっていいかなと思います。

 

聞き手:楽しい読み聞かせですが、「将来の頭の成長に繋がっているんだな」と意識を持つことも大切なんですね。

七田さん:本の表紙に、「将来の選択肢を増やす」という文言があります。

どういうことかというと、子どもたちがどこかの段階で具体的な夢を持った時に、その実現には、試験などのハードルがあると思うんですね。

でも、そこから頑張ろうとしてもなかなか難しい。

将来やりたいことができたとき、自分にはその力がないと諦めるんじゃなくて、

子どものころから基礎的な力を育んでおいて、いざ夢に向かうときに「できるじゃん、自分!」と思えるようになってほしい。

その時のために、幼児教育があり、幼児期からの読み聞かせがあります。

「この子はどんなことに興味があるのかな?」と、絵本を利用して探ることもできます。

私の失敗談も交えて、本の中でも方法をお伝えしていますので、ぜひ読んでみてください。

 

聞き手:ありがとうございます。本の中では絵本が数多く紹介されているのも特徴的ですが、本の選定はどのようにおこなったのでしょうか?

七田さん:今回の本で取り上げた絵本は、弊社が43年前から発行している『夢そだて』という月刊育児情報誌があるのですが、その中で取り上げた絵本の中から紹介しています。

こだわったのは、絵本紹介をカラーにしたことです。絵本のイメージがわきやすいようにという思いと、作家さんや本にかかわった人にも喜んでほしいなという気持ちがありましたし、書店で絵本を見かけた時に、紹介されていた絵本だとわからないと意味がないと思ったので、カラーにこだわりました。

 

聞き手:確かに絵本は色の濃淡によっても雰囲気が全く異なりますし、モノクロだとその絵本の良さが埋もれてしまいそうですね。それでは、今後力を入れていきたいと思っていることを教えていただけますか?

七田さん:今後は、ハンデを持ったお子さんへのアプローチを強化していきたいと思っています。

まだ言葉を持たない乳児にも同じことが言えるのですが、言葉をしゃべってくれないと、親や指導者はなかなか子どもを理解できないじゃないですか。

でも、心情を伝えるサインを親子で共有できれば、親が全然わかってくれないという状況ではなくなり、子どもも笑顔、親も子育てが楽になります。

「お子さんには障がいが見られます」あるいは「発達が遅れています」などと、いきなり診断されてショックを受け、どうしたらいいのかと悩まれるということがあると思うのですが、

そんな時に少しでも助けになれるような本を、現場の声を聴きながら作っていきたいと思っています。

 

聞き手:ハンデを持ったお子さんと親御さん、両方が笑顔になれるような本を楽しみにしています。本日は素晴らしいお話をありがとうございました。

 

『七田式 究極の読み聞かせ』の詳細はこちら

勉強だけでは身につかないコミュニケーション力やイメージ力、自己肯定感……。それ、「読み聞かせ」で身につきます! 本書は、自身も親として14年間読み聞かせをしてきた著者の実体験もふまえ、読み聞かせの効果や、もっと読み聞かせを効果的にするポイントをまとめた一冊です。子どもの将来を大きく照らしてくれるのであれば、どんなに忙しい毎日でも、そこへ15分を費やすことは決して無駄ではないはず。ぜひ、本書のポイントをおさえ、子どもと楽しく触れ合いながら、たくさんの能力を引き出してあげてください。

アマゾンURL

https://www.amazon.co.jp/dp/4344920430/

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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