「企業出版」のいろは|企業出版は未来への投資?!目的と費用から出版の流れまで徹底解説

「企業出版」とはなんでしょうか?

デジタル化が進む昨今も、書籍を使ったマーケティングは根強い人気があります。

企業出版は何のためにするの? 費用対効果はどのくらいあるの? どのくらいの費用がかかるの?

この記事では、「企業出版」について様々な疑問を詳しく解説します。

 

1.企業出版とは

「企業出版」とはなんでしょうか。出版業界と関わりがない人は、なかなか聞きなれない言葉かもしれません。

企業出版とは主に企業ブランディングや、広告宣伝の一環として書籍を出版することを指します。企業の認知度をあげるだけではなく、企業の信頼度やイメージアップにも繋げることが期待できます。

また出版そのものが目的ではなく、出版後の訴求効果を目的とする点が特徴です。

 

2.出版モデルの違い

「企業出版」以外に、「自費出版」、「商業出版」というものがあります。これらの出版モデルの本質的違いは、「誰のために書かれた本か」という違いです。以下、簡単にそれぞれの出版の特徴をまとめました。

 

「企業出版」・・・企業のために出される本。企業のブランディングやPRを目的とする。

「自費出版」・・・出版者(著者)のために出される本。自伝や詩集など、個人的な趣味や記念を目的とする。
自費出版の費用は著者側が負担。自分の好きなテーマで、伝えたいことを自由に表現できる魅力がある反面、発行部数は少なく限定的である可能性あり。

「商業出版」・・・読者のために出される本。出版会社が読者に購入してもらうことを目的とする。
商業出版の費用は出版社が負担。ベストセラーを生み出すことが目的のため、時に著者が伝えたいメッセージが反映されない場合がある。発行部数は他2つに比べ多いが、販売計画や販売先などは出版社が主導で決める。

 

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3.企業出版の目的

企業出版の目的は先に示した通り、ブランディングや広告の一環とした目的を持ちます。そのため、出版後の反響を最も重視しています。

・企業の認知度アップ

・商品、サービスの認知度アップ

・企業の信頼性

・人材採用

・営業先の新規開拓

 

しいては、企業出版で企業の経営課題を解決する事ができるのです。

 

 

4.企業出版の必要性

電子書籍が浸透してきている昨今、なぜ書籍を使ったマーケティングが必要なのでしょうか。

もちろん電子書籍で出版しても、ブランディングという面では一定の効果はあると思います。

では、なぜ紙媒体なのか。

やはり、実物を見て手に取れる形になっていること、これに尽きると思います。企業説明会や、セミナーなどでも参加者に配ることが出来るので、本が名刺代わりに活躍してくれる事が期待できるでしょう。

 

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5.企業出版のメリット・デメリット

「企業出版」には、企業のブランディングやPRの他にも多くのメリットがあります。また反対にデメリットはなんでしょうか。

 

主なメリット

・経営理念の共有ができる

・営業ツールとして活用できる

・採用や人材育成に効果的に働く

・編集者がつくため質の高い本の制作が可能になる

・印税がある

 

出版物を通して、企業理念や企業のビジョンが明文化されることは大きなメリットです。そういったものを社員間で意識共有ができたり、社外に対しても企業が目指す将来の展望をPRできたりするためです。

 

また、CMやWeb広告など、宣伝は様々な方法がありますが、その多くは受動的であるのに対し、出版物は読み手が興味を持ち、能動的に本を手にしている場合がほとんどです。一冊に多くの情報を入れることが可能なため、他の宣伝方法に比べて、より効果的なアプローチが可能となります。

 

人材採用においても、書籍有効なツールとなるでしょう。求職者は企業が目指す方向性について事前に理解することが出来るので、入社後のミスマッチを少なくする事が出来るでしょう。

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主なデメリット

・出版費用がかかる

・書店流通されることが少ない

・企業情報の漏えい

 

出版費用がかかるのが一番大きいでしょう。発行部数が少ないと、一冊あたりの単価が高くなるため、ある程度部数を作らないと割高感があります。

また自社のアピールにうってつけの反面、どこまで情報を開示するのかしっかり考えてから出版しないと、ライバル企業にうっかり大事な情報を開示してしまう事もあり得ます。しかし多くの場合で、メリットがデメリットを覆い隠してくれそうです。

 

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企業出版 印税 相場

6.企業出版の費用

企業出版の場合、相場は200万円~1000万円前後と言われています。

これは、電子書籍のみか書店展開するのか、ハードカバーかソフトカバーか、ページ数や紙質や装丁の違い等によって、金額にも差が出てきます。

また、ライティングや取材の有無、デザイン等の制作に関わる費用でも差が出てきます。

自社内でライティングをし、出版社が編集・校正をする方法が費用を安く抑えることができるポイントです。

 

 

7.企業出版の流れ

出版するまでの流れは以下の通りです。契約から出版までに要する期間は、場合によりますが3ヶ月〜10ヶ月あたりが多いようです。

1.「企画」
ヒアリング・検討分析・構成案作成
期間:1〜3ヶ月
解決したい経営課題や企業出版を選択した背景、ゴールのイメージなどを出版担当者と共有し、タイトルや目次構成の大枠を決めていきます。

2.「制作」
取材・原稿作成・デザイン作成・校正
期間:3〜5ヶ月
原稿の中身やデザインといった書籍の内容について細かく詰めていきます。
原稿の作成が完了したら編集・校正へと進みます。必要に応じて、事実や数字(データ)に誤りがないかの確認、目次と中身の文章が一致しているかの確認、表現や言い回しの書きかえなどを行い、原稿をブラッシュアップしていきます。

3.「出版」
入稿・印刷・製本
期間:1〜2ヶ月
最終チェックを行って誤りがないことを確認したら校了し、印刷会社へ入稿します。印刷・製本を進め、書籍が完成します。

 

8.まとめ

いかがでしたでしょうか?
企業出版は、ブランディングや自社の宣伝、または人材確保に役立ちます。つまり、未来への投資が目的となります。

出版費用はかかりますが、方法によって費用を抑えることも可能です。長い目で見た費用対効果を検討し、出版を実現しましょう。

 

投稿者プロフィール

佐々木 かずみ
佐々木 かずみ
新卒で大手旅行会社に入社し企画部に4年従事。
地方にはまだ知られていない観光資源がある現状を知り、地域活性化に興味を持つ。退職後、長野の乗鞍高原の宿にて宿泊業、東京に戻りインバウンド業界に転職し経験を積む。
現在、兼業ライターとして日々勉強中。
将来の夢は、日本全国を飛び回り、地方の魅力を発信するライターになる事:)
趣味は旅行と読書、犬の画像集め。
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