ドクター和尚と健康道場(御手洗透・著)

今回は書籍『ドクター和尚と健康道場』を出版されました、そよかぜ循環器内科・糖尿病内科の院長である御手洗 徹(みたらい・とおる)さんにお話を聞いてきました。

御手洗さんの生活習慣病に対する考えや、どういった想いで本書を出版されたかなどについて見ていきましょう!

御手洗 徹(みたらい・とおる)

本名:中村陽一。1963年 愛媛県生まれ。
福井医科大学(現・福井大学)在学中に劇団シベリア寒気団(黒川明氏主宰)にて活躍。
現在は「そよかぜ循環器内科・糖尿病内科」を開設し、心血管疾患の予防医療に取り組んでいる。
循環器専門医、糖尿病専門医。

 

聞き手:はじめまして。まずはご経歴と現在のお仕事について教えていただけますでしょうか?

御手洗さん:愛媛県松山市で生活習慣病の診療を行う「そよかぜ循環器内科・糖尿病内科」を経営しています。専門は循環器内科や糖尿病内科でして、専門医の資格を保有しています。
クリニックは2011年に開業して約10年が経過しており、心血管疾患の予防医療を中心に診療を行っています。

 

聞き手:ありがとうございます。医師である御手洗さんが、今回本を出版したきっかけは何だったのでしょうか?

御手洗さん:始まりは、地方の経済紙に健康に関する投稿を依頼され、生活習慣病に関する情報を提供していたことです。

経済紙では、医者が書く固苦しい文章ではなく、ストーリー仕立てで読みやすく連載にしようと意識していました。その後、経済紙に載せたストーリーをまとめ直そう!と思い立って、しっかり小説の形にするための加筆修正を始めました。読者目線からのアドバイスなども頂き、改訂に改訂を重ね、思い立ってから仕上がるまでに1年以上を要しています。

 

聞き手:なるほど、小説だったのは読者に読みやすいようにという気遣いがきっかけだったんですね。この本のあらすじや読みどころを教えていただけますか?

御手洗さん:この本では、日頃の不摂生から生活習慣病となり、大病を患ってしまった主人公が「健康道場」を訪れるところから話が始まります。
「健康道場」では、同じく生活習慣病を患った3人と、それぞれの体験を共有しながら生活習慣病について考え、「生きるとはどういうことなのか」「本当の幸せとはいったいどういう事なのか」という事を語り合います。

読みどころは、生活習慣病を患った4人が、それぞれの立場で健康な肉体を取り戻すにはどうすればよいかという事を自分なりに試行錯誤しながら模索・探求していくところにあります。良かれと思って始めた生活習慣が実は真逆のドン引きだったりするところなどは読者の皆様にも共感を得るところが多いのではないでしょうか?

 

聞き手:生活習慣病が題材ですが、この本のメインテーマはずばり何でしょうか?

御手洗さん:テーマは一言でいうと「生きる」ということです。生活習慣病を題材にして読者に問いかけていることは「何のために生きるのか? なぜ、生きているのか?」ということです。

人生において、日常生活は「陽」、病気や医療を受ける事は「陰」の部分にあたると思います。
影を作らない光はありません。「陰」の部分を必要以上に恐れる必要はありませんが、「陰」と「陽」は表裏一体のものであることを理解し、快適な「人生」を得るためにはどうすればよいのかということを考えて欲しいと思います。

 

聞き手:患者さんの立場に立って「生」について考える本ということですね?

御手洗さん:そうです。
ただ、医師の立場として医療従事者の方々に向けては「本当にきちんと正確に個々の患者に向き合い、それぞれ患者の状況に応じた正しい情報を患者自身に伝えていますか?」というメッセージでもあります。

生活習慣病は症状が目に見えないため、患者側に治療の決定権を委ねるケースが多く、患者の意思で治療をやめてしまうことも少なくありません。その結果、大病を患ってしまい「何とかならないのか」と懇願する人々をたくさん見てきました。
しかし、医師が「何のために血糖や脂質・血圧をコントロールする必要があるのか」を患者に正しく伝え、患者側もそのことを理解していれば、もっと自分の病気に向き合った生活スタイルを築く事ができるのではないかと思うのです。

自分自身と向き合う事が必要な生活習慣病だからこそ、患者には正しい情報を理解し、自分自身の生きる方針(生き方)を決めるようになってもらいたいと思っています。

御手洗さんが描かれた健康道場のイメージイラスト
御手洗さんが描かれた健康道場のイメージイラスト

 

聞き手:ありがとうございます。主人公は中間管理職の会社員ですが、会社では年に一回必ず健康診断を受けますよね。健康診断を受けていても生活習慣病になる方は多いのでしょうか?

御手洗さん:たくさんいますね。というのも、健康診断で病気は見つかっているけど、それで終わりって人がとても多いんです。

治療に入る方ももちろんいますが、生活習慣病は症状がないため、治療を継続するのがとても難しいのです。
結果的に治療をドロップアウトした後、大きい心臓の病気や脳梗塞、がんなどの大病を患ってしまう事例が少なからずみられるのが現状だと思います。

 

聞き手:確かに症状がないと積極的に治療に取り組まない方も多そうですね。では、健康診断を実施する以外に会社ができることは何かあるのでしょうか?

御手洗さん:治療の継続が必要な人に対して、定期的に通院しているかを会社側でチェックするような仕組みがあればよいと思います。
そうするとある程度の強制力が働き、治療のドロップアウトが減る効果が期待できます。

一部の大きい会社はそういったチェック機構もあるようですが、中小企業だとそこまで手が回らないのが現状です。健康な状態で働ける労働者がいてこそ初めて企業という組織が成り立つのではないでしょうか。言い換えれば職員の健康は企業の財産だと思います。
だからこそ、数カ月に一回でもいいから、通院のチェックをするようなシステムが各企業の中にもっと普及すれば良いなと思っています。ただ、あまりやりすぎると閉塞感のある管理社会となりますので、個人の自由とのバランスをとりながらする事が大切だと思います。

 

聞き手:生活習慣病の方は、治療をドロップアウトしないためにどういったことに気を付けた方がいいのでしょうか?

御手洗さん:一言で生活習慣病と言っても、人によって肉体にかかる負荷は全然違います。発病するという事は個々人の中にある遺伝的要素と生活習慣などによる負荷(環境因子)の合算で発病してくるわけです。

具体的に説明すると80点以上になると発病する(心臓病や脳血管病になってしまう)とした場合に、遺伝的要素(生活習慣病になりにくいという体質)が30点の人は50点までは環境因子の負荷に耐えられる(少々血圧が高くても、体重が増え、血糖が高くなっても大丈夫)ということになりますし、逆に遺伝的負荷が60点の人は環境による負荷(血圧上昇、血糖上昇、脂質上昇、体重上昇など)が許されるのは20点までということになります。前者のタイプの人が自由奔放にするのをみて、後者に該当する人が同じようなことをすると、一発で発病するという事になります。
従って、臓器障害という視点からすると、個々人によって問題点(深刻度)はかなり異なります。

そのために、治療をドロップアウトしないためには、まず、自分の置かれているリスクを認識するのも一つの方法だと思います。リスクが高いという事がわかれば、警戒心も強くなり治療を継続することができますし、逆に遺伝的なリスクや現在持ち合わせているリスクが低くければ、どこまでなら羽目を外しても回復可能というラインが分かり、自己管理を行いやすいように思います。

 

聞き手:自分の生活を直視した上で、医療機関に行くのが大切ということでしょうか?

御手洗さん:そうです。本来必要な対処方法(アドバイス)が1人1人異なるため、今後はテーラーメイドな治療方針が必要になってくると思います。

特に現代人は全てのことが便利になって、自分で動くことをしなくなっている人が多いです。
そのため、筋力がどんどん落ちていっているんですね。筋力が落ちると抵抗力も落ちるし、何より生活上の活動が低下していきます。そのために生じてくる肉体的な弊害はかなり大きいんですよね。

生活習慣病を予防していくためには、日常生活の中で食事スタイルを見直したり、運動量を増やすことを心がけて欲しいと思います。

 

聞き手:なるほど。私も運動不足だなと感じているので、積極的に運動したいと思います。では、この本はどんな人に読んで欲しいと思っていますか?

御手洗さん:健康に関心のあるすべての人に読んで欲しいと思っています。

また、今がむしゃらに頑張っている人たちにも、「一歩、立ち止まって考えるきっかけ」としてこの小説を読んで欲しいと思います。極論を言えば、「今ある命は明日の命を保証してくれているものではない」ということを理解して欲しいと思います。

あとは、できれば労働者を管理する立場の方にも読んでいただきたいと思います。「好き好んで病気になる人はおらず、また、「生活習慣病は本人の自助努力が足りないケースばかりではない」ということをしっかり理解して欲しいと思います。

 

聞き手:これから本を読む方へのメッセージをいただけますか?

御手洗さん:漫才のような軽快なやり取りで話が進む読みやすい小説のため、身構えることなく、軽い気持ちで手に取って欲しいと思います。

そして、「生」と「死」は表裏一体で、どのような人にも平等に身近に存在しているものだということを再確認して欲しいと思います。
その一方で自分自身の行いで当面の「死」を回避することが可能だということも理解して欲しいと思います。

 

聞き手:最後に、今後何か書いていきたいテーマや、力を入れていきたいことはありますか?

御手洗さん:「輪廻転生」をテーマに、次の小説を手掛けたいと思っています。

私の仕事は、否が応でも人が亡くなる場面に遭遇することが珍しくないため、人の生死へ想いを馳せることも多いです。
そのような環境で生きていると、未来永劫、人の存在が現世のワンチャンスのみというのはあまりにも寂しいと思います。だからこそ、「輪廻転生」を題材にしたいと思っています。

 

聞き手:今回の小説とはまた異なるテーマですね、次回作も楽しみです。本日はありがとうございました。

『ドクター和尚と健康道場』の詳細はこちら

生活習慣病に悩む者に立ち直るきっかけを与えてくれる場として、密かに口コミで噂が広がる「健康道場」。
今日もそんな“迷える子羊”たちを導くために、喝を入れる和尚の声が響き渡る。
暴飲暴食をやめられず急性心筋梗塞で死にかけた水口、
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投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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