エンジョイ! 終活(菊田あや子・著)

今回は書籍『エンジョイ! 終活』を出版されました、リポーターの菊田あや子さんにお話を聞いてきました。
「終活は生き支度」とはどういうことなのか、菊田さんが本書で伝えたかった想いはなんなのかを見ていきましょう!

菊田 あや子(きくた・あやこ)

リポーター。一般社団法人終活協議会理事。
1959年11月4日生まれ、山口県下関市出身。
大学在学中にラジオ番組の司会を務めたことをきっかけに芸能活動をスタートさせる。
1990年代のグルメブーム以降は「日本一食べている女性レポーター」として活躍。持ち前の明るいキャラクターで番組を盛り立てた。
近年は講演活動を多く行い、その講演内容は「食育」「美容」「話法」「おもてなし」など多岐にわたる。
2020年1月、山口県の実家で94歳の母を看取り、終活の必要性・重要性を身をもって痛感。「遠距離介護」や「終活」は、現在では講演テーマの1つとなっている。

 

聞き手:こんにちは。まずは菊田さんの経歴と現在のお仕事について教えてください。

菊田さん:大学在学中にラジオ番組の司会で芸能界デビューして、その後グルメや旅を中心にリポーターとして活動していました。とても充実した仕事人生を送っていたんですが、母を亡くしてすぐに新型コロナウイルスの影響を受けてほとんどの仕事がキャンセルになって、ぽっかりと時間ができてしまいました。
そこで、じゃぁ何をしようかなと思った時に、母の看取りをしたこともあって「自分自身の終活をしよう!」と思い立ちました。
当時は終活についての知識もなかったんですが、終活について学んでいくうちに、自分自身も終活について発信する側になりたいと思って一般社団法人終活協議会が主催する終活ガイド検定を受けることにしました。ご縁があって法人の理事も務めることになり、現在は終活を含む様々なテーマで講演活動を行っています。

 

聞き手:今回の書籍はお母さまの介護から看取りまで赤裸々に語られていますが、介護中から書籍化などを考えていたんでしょうか?

菊田さん: 山口県に住んでいた母が、2011~2012年ぐらいから認知症になったんです。今は「親が認知症なんだよね」ってみんな普通に話しますけど、当時はそういうことを口にしたり相談したりしにくい時代だったんですよね。
私は母が大好きだったので、介護から最後の看取りまで私がやる!って兄たちにも宣言して、介護中に「ママノート」っていう日記みたいなものを書いていたんです。
介護って、施設選びもいろいろあるし、ケアマネに初めて言われたこととかがいっぱいあるんですよ。記録を残しておかないと私も忘れてしまうなって。ママノートには母が言ったことやケアマネさんのアドバイス、介護経験者の友達から聞いた話とかを書き溜めていました。
私は仕事柄、良いことは分け合いたいし、人のタメになることは教えてさしあげたい性分なんですよね。この経験はいつか本にして皆さんの役に立てたいと思っていたのでノートを書いていたというのもあります。

 

実際の「ママノート」

 

聞き手:出版まではスムーズに進みましたか?

菊田さん:母は2年ほど前に94歳で亡くなったんですが、ちょうどその頃に新型コロナウイルスが流行しはじめて、テレビも講演会も全部仕事が無くなってしまいました。
そこで、今やるなら終活の勉強だなと思ったんです。母の介護の経験を、本や講演で皆さんに伝えたいと思っていたので、終活の検定や資格を取って皆さんにお話ができる立場になろうと思って。
その検定を主催していた一般社団法人終活協議会とご縁があって理事を務めさせていただくことになったんですが、これが一つ新しい世界が広がるきっかけでした。協議会の方とお話ししているときに、本を書いたりもいいですねという話になりました。私も本を出したいと思って記録を取っていましたって話をしたら、「じゃぁ出しますか」ということになって。とんとん拍子でしたね。

 

聞き手:なるほど。それではこの本で伝えたかったテーマはなんでしょうか?

菊田さん:終活を勉強したら、母の介護から看取りで私がやってきたことがそのまま書かれていて、「あ、私は母の終活を代わりにやっていたんだな」って気づきました。
私は独身なので、自分自身で終活をして、そのうえで生きていかなきゃ!と思いました。母は94歳まで生きたので、私もまだ30年くらい生きると思うんですよね。その30年を立派に私らしく、悔いなく全うしてやるぞと思って。
終活って暗くて後ろ向きなイメージがありますけど、残りの人生を謳歌するために必要なものなんです。終活は「生き支度」をするための明るく前向きなものだということがこの本で伝えたいテーマですね。だからタイトルも表紙の色も明るい雰囲気を意識しました。

 

聞き手:菊田さんにとって、終活で大切なことはなんでしょうか?

菊田さん:終活の7項目っていうのがあるんですけど、そのなかでも「医療のこと」「お金のこと」「ご供養のこと」って大きく3パートに分かれています。
皆さん終活っていうと、葬儀と墓と相続ぐらいしか思い浮かばないと思うんですけど、その前に自分の病気のことや老人ホームのこと、介護をどうするかがあって、それからお金の心配、保険や相続について考えておいて、最後にお墓とそれから葬儀について決めておいたらもう安心です。
あとは私は、終活をものすごく大きく捉えているので、自分の健康や足腰、歯のチェック、それから転ばないようにとか、やっぱり筋肉や足腰が強くないと駄目だなあとか、そういうのも最後まで自分の生きたいように生きていくための終活だと思っています。

 

聞き手:介護や看取りというと奥さんや娘さんが中心になって行うイメージがまだまだ強いですが、終活も女性が中心になる場合が多いのでしょうか?

菊田さん:終活は一人ひとりのことなので、男性も女性も関係なく行うべきですね。特に経営者さんだったら、個人やお家のことだけじゃなくて、会社のことも考えて終活をする必要があります。
今あるお金や資産をどう分けるか、経営者の引き継ぎは誰にするつもりなのか。まだまだ元気だし現役だから必要ないと思うかもしれないですが、それらをしっかり決めた上で、それからまだまだ生きていくんですよ。「会社をここまで大きくするとこまでいったら、今度は家族と過ごそう」「ここまで走って、あとはもう全部段取りはしてあるから」って。例えば50歳の人が「60歳まで突っ走るから、60歳になったら家族で旅行に行こうな」って計画を立てるんです。
今、突っ走ってる最中でまだ相続まで考えてない人もいるかもしれないけど、未来の明るい計画を立ててそれを目指して頑張る。そんなふうにもこの本が役に立ったらうれしいです。

 

聞き手:ご家族との会話のきっかけにもなりそうですね。銀行やクレジットカードなど、様々なパスワードも相続の際にトラブルになると聞きます。

菊田さん:そうですね、デジタル遺品と呼ばれています。
ご主人が全部お金を管理している場合など、急にご主人が亡くなると奥様は銀行やクレジットカードがどこにどれだけあるかもわからなくて、家探しするしかないんですよね。そのうえで相続人である証明書をつけて手続きをしないといけなくて結構大変です。エンディングノートに通帳の場所やパスワードを書いておくとか、貸金庫に預けるなら鍵はここにあるとかの情報共有が必要ですよね。こういうのをしっかり準備して伝えておいてもらわないと、遺された側の人に大変な労力かかるんですよね。
通帳も全部止まるので、 亡くなったのが経営者さんだったりしたら会社も大ごとになります。特に何人か共同で作ってるような会社は、1人がこうなったときはこうするとか、責任者全員が会社についてわかっているかとかの共有は必要だと思います。

 

聞き手:菊田さん自身が終活を始めて、特に良かったなと思ったことは何かありますか?

菊田さん:1日1日が大事だなっていう認識が強くなったことと、後回しにせず早め早めにやるようなりましたね。終活をして、残りがあと30年くらいあるんだと思ったら、やるべきことをやり、やりたいことをやり、悔いなく日々生きなきゃ、と思うようになりました。きちっとして前に進んでいく、そういう前向きな性格に拍車が掛っています。

 

眼鏡がチャーミングな菊田さん。終始明るく朗らかにお話しをしてくださいました。

 

聞き手:まさにライフプランニングですね。

菊田さん:そうですね!急に死ぬリスクは誰にでもあるので、できることから準備しておくっていうことは大切だと思います。パッと思った時が始め時です。
まずはエンディングノートを書いてみるでもいいですし、相続について決めたいな、とか。お墓の問題なんかも、忘れられがちだけどすぐに始められる終活ですよね。たとえば、東京に住んでいるのに旦那さんの家のお墓は四国、奥さんの家のお墓は旭川にあるとするじゃないですか。墓参りに全然行けないし、子供もいないのにって言うような場合は墓じまいしちゃった方がいいですよね。もう、そのお墓へ行けないし行かないってわかってるようなことを、いつでも整理できるのにほったらかしてることとかがあればまずは手をつけてみてほしいですね。

 

聞き手:ありがとうございます。最後に、これから本を読む方へメッセージをお願いできますか?

菊田さん:「終活」って言葉は、日本人みんな知ってる言葉だと思います。でも、実際どんなことなのかを理解している人って少ないと思うんですよね。終活を知る最初の一歩として、私のリアルな経験談なので読んでほしいっていうのがまずひとつです。
あとは、終活は「命の終い方」をどうするか考えることの第一歩で、人生の最後をどう締めくくりたいか考えることだと思っています。終活に一歩踏み出したら、「最後の命の終い方をこういうふうにしたい」ってきっと思えようになって、そうすると生きることにパワーが跳ね返るので、「よし生きよう!」ってなると思うんですよね。

終活って、死ぬことを生きてるうちから考えることだと思うと暗くて嫌な感じがするけど、少しずつ「この先こういうことが起きるんだね」とか、「そうか、だからこう生きるんだね」っていうことがわかってくると、元気にみんなが生きていけるようになるなぁと思っていて。最後はこのお花に囲まれたいとか、遺影の写真はこれが良い、とかも前向きに色々決められるようになると思います。
それこそ、本のタイトルは『コロナ時代をハッピーに生きよう!』でも良いくらい前向きで明るい本になってるので、この本をきっかけに楽しく終活に取り組んでもらえたらうれしいです。

 

聞き手:私も、私自身や家族の終活について一度じっくり考えてみたいと思いました。本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

『エンジョイ! 終活』の詳細はこちら

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目次
はじめに
第1章 終活ってなに?──終活は人生を豊かにする要素
第2章 母の介護と看取りで実感した「終活」の大切さ
第3章 私らしく生きるために「明るい終活」はじめます!
第4章 「理想の人生終い」に向かって、ホップ・ステップ・ジャンプ
おわりに

アマゾンURL
https://www.amazon.co.jp/dp/4344932692/

 

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。

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