『人材力・組織力強化アクションリスト』(清水裕一・著)

今回は、株式会社コアインテグリティーを経営されている、『人材力・組織力強化アクションリスト』の著者、清水裕一(しみず ゆういち)さんにお話を聞きました。

 

清水裕一 (しみず ゆういち)

1992年 早稲田大学第一文学部社会学専修卒

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)入社

1999年 ザ・ヒューマン株式会社(現ヒューマンアカデミー株式会社)入社

2000年 株式会社リンクアンドモチベーション入社

2007年 アルー株式会社入社

2010年 一般社団法人日本MBTI®協会認定 MBTI®認定ユーザー取得

2015年 株式会社コアインテグリティー創業

2016年 Gallup認定ストレングスコーチ資格取得

(一社)日本アンガーマネジメント協会アンガーマネジメントファシリテーター資格取得

 

聞き手:まずは自己紹介を兼ねて清水様の経歴と、どのような活動をされているかお教えいただけますでしょうか?

 

清水さん:1992年、早稲田大学第一文学部、社会科専修卒業、同年3月にアンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)にコンサルタントとして入社7年在籍。最初の5年はビジネス系、ITのコンサルをし、後半2年は人事部で中途採用をしていました。その後、ザ・ヒューマン株式会社(現ヒューマンアカデミー株式会社)で、営業企画のマネージャーとして採用され、計数管理から商品企画、拠点の指導から運営支援まで広く携わっていました。

そこで1年ほど働き、2000年に株式会社リンクアンドモチベーションが立ち上がり、そこのコンサルタント採用ということで入社しました。2000年の5月時点で、最初のコンサルタント採用で250名ほど集まり、その中で4名の採用のうちの1人として選ばれました。ここでは7年ほど働きました。具体的には組織人事コンサルティング、法人企業研修の企画、教材開発、講師をしていました。

その後2007年にアルー株式会社に転職し、教材の開発やカスタマイズ、講師や営業の支援、商談サポートなどをしました。8年間働いた2015年に円満退職をして、その年の7月から現在のコアインテグリティーを立ち上げました。

コアインテグリティーでは事業は大きく分けて2つ。1つは法人企業様向けの採用・育成・人事制度コンサル、もう1つは教材の企画開発と講師業です。弊社は自社のお客様もいらっしゃいますが、提携している研修会社からの依頼で関わるお客様もいらっしゃいます。近年は個人のお客様向けへのサービスも展開しています。

 

聞き手:今回の書籍を出版するきっかけはなんでしたか?

 

清水さん:会社を立ち上げて、しばらくは自社独自の実績を積み上げることをしました。というのも、起業していきなり書籍出版をすると、これまで在籍していた会社の看板やブランドで実績を積めただけだろう、と陰口が聞こえそうだったので、5年はおとなしくしていました。

5年が過ぎたところで、満を持して自社ホームページのリニューアルを行い、自社独自の実績を掲載し、その後、書籍出版の構想を持っていたので、それを実行に移しました。

 

聞き手:そうすると、清水さんのほうから出版社さんにお声がけしたという感じですね?

 

清水さん:そうですね。いくつかの出版社さんにアプローチして、その中で一番フィット感のある出版社さんに力を貸していただきました。

 

聞き手:他社さんと比べてどの辺にやり易さを感じましたか?

 

清水さん:実は、起業してすぐに多くの出版社さんから書籍出版を勧められたのですが、その際の体験を踏まえつつ、一緒に本づくりと販促に取り組んでくれる点がやり易かったです。

 

聞き手:実際に書かれてから制作期間はどれぐらいかかりましたか?

 

清水さん:一通り書き上げたのは5か月程度です。弊社の決算月である6月に合わせて2021年の6月に出版したのですが、スケジュールを逆算して2020年の夏から出版の構想を具体化し、執筆したのは秋口からでした。

 

聞き手:書き始めてからスムーズにいきましたか? それとも悪戦苦闘しましたか?

 

清水さん:ものを書くという作業自体に悪戦苦闘はしませんでしたが、研修講師の仕事やコンサルティングの仕事と並行しての執筆でしたので、時間のやり繰りが大変でした。

 

聞き手:本の中身についてお聞きしたいと思います。著書の中にもあるWOOP(ウープ)についてお教えください。

 

清水さん:WOOPは、Wish(願望)、Outcome(結果)、Obstacle(障害)、Plan(計画)という各英単語の頭文字をつなげた言葉です。目標達成や願望実現のために、広く使える考え方、枠組みです。

 

聞き手:今回書かれた本に関しては、どのようなことに気をつけましたか?

 

清水さん:そもそも、本というものは、自らを高めるために自分で何かを理解し、その内容を日々の生活に役立てたり、仕事上で良い結果を出して周囲に貢献するために読むもの、と私は考えています。
そこで、まず、「自らを高みに置くために読む」、「この本を読んだから偉い」と思われるような本は絶対に書かないと決めていました。

 

あと気を付けた点は2つあります。1つは色々な人材育成や自己啓発の本で、何が大切かということが述べられているわけですが、共通しているのは「行動が大事」ということです。ですから、私自身が書籍を世に送り出すにあたっては、「行動」にフォーカスを当てた内容にしようと決めていました。

もう1つは、「人材育成や組織を変えることに特効薬はない」ということを読者に伝えたかったという点です。どうも、人材育成や組織がらみのことは、手っ取り早く解決策を欲しがる傾向を感じるのですが、それは違うと思っています。効果が出易い、すごく良いやり方というのはあることはあるのですが、それには副作用、反動もつきものだったりするので、あまり安易に解決策を求めるのもいかがなものかと個人的には思っています。そういう思いに賛同、共感していただける方にだけ読者になって欲しいな、という気持ちはありました。それでは出版社的には困るでしょうが(笑)。

 

聞き手:本にすることのメリットはありますか?

 

清水さん:メリットは3点あります。まず、私には組織人事コンサルタント、研修講師という肩書がありますので、一冊でも書籍があるとこの業界では箔がつくし、名刺代わりにもなります。

2点目ですが、まとまった形で自身の考えを出しておくと、読者の方とお会いして何か説明する時に、書籍に記載している内容を引き合いに出すと説明の手間が省け、説得力が増すということがあります。

3点目は、書籍のメインターゲットである企業の人事担当者や経営企画の担当者のみならず、私の同業者や出版社の方々からの受けが良かったことです。嬉しく思うのと同時にビジネスの広がりを実感しています。

 

聞き手:ターゲット層としては幅広く読んで欲しいですか? それとも経営者さんなどに読んで欲しいですか?

 

清水さん:内容的に、一般の方に幅広く読んで欲しいという考えはありません。経営者の方については「読んでいただけるといいかな」程度です。

と言いますのも、多くの経営者の方は事業を広げたい、ビジネスで成功したいという思いがまずあるはずで、人や組織はその展開上で付随して向き合わざるを得ない、ある意味厄介ごとだったりもします。ですので、経営者の方自らが本著をお読みくださり社内改革に取り組まれるのは願ったり叶ったりではあるものの、恐らくそのようなことは経営者の方の頭の中の優先順位では2番目以降かもしれないと思うわけです。

人や組織の問題解決には専門的な知見や相応のパワーが必要不可欠なので、経営者の方々には、そのような問題解決をしたいという部下の方々が相談にいらした時に、きちんと話を聞いてあげて、その上で予算やマンパワーをあてがって、ご支援されることを願っています。

 

聞き手:実際に出版してみて反省点みたいなことはありましたか?

 

清水さん:反省点は、読者の方が本を読んで「賢くなったなあ」と思う部分をもう少し入れても良かったかなという点でしょうか。先ほど述べたことと矛盾するようですが(笑)。

実際のところは、読者によって、内容が難しかった、面白かった、内容が当たり前のことが多い等、かなり読後感にはばらつきがありましたね。そういう意味ではもう少し受けを良くするように書いても良かったかもしれません。ですので2冊目は、受けの良い、売れる本を書こうと思っています。

 

聞き手:2冊目のテーマみたいなものはありますか?

 

清水さん:2冊目は広く世の中の人が読めるテーマの本にします。

具体的にはもう決めていまして、「自分の感情と思考と行動のバランスを取り、ストレスを少なく、かつ狙った結果が得られるようにする」ことをテーマとします。今を生きる人たちの多くが恐らく抱いているであろう、不安心理に向き合い、上手に対処しつつ、日々をパワフルに生きられるような内容です。

 

聞き手:今回の書籍を出版してみて反響などはありましたか?

 

清水さんこの本の性質上、爆発的に売れるというよりは、特定層の方々がボチボチ買ってくださることをはじめから狙いとしており、言ってみれば大手の書店さんにはずっと置いてあるような定番書的な位置付けをイメージしていました。そういうことで言えば、狙いどおりボチボチと売れているようです。

また、本書の内容が「まずはご自身で人や組織の問題解決に取り組んでみましょう」という点に起因すると思いますが、弊社への直接の問い合わせはまだないですね。本当に社外の知見が必要になった際にお声がかかることを願っています。

 

聞き手:読者に向けてメッセージと会社のPRをお願いします。

 

清水さん:企業における人や組織の問題というのは、人間の身体と一緒で、何でこんなになるまで放っておいたのですか、ということが実際にあるのですね。

忙しさにかまけて、または業績へのプレッシャーからか、自身の身体のケアを怠り、気が付いたら重篤な病気に罹ってしまっていた。そういうことは企業における人や組織にもあるということです。つまり、業績や事業にのみ一所懸命になりすぎていると、そのしわ寄せが人や組織にまず来ますが、早期に対処すれば病状も軽いままに治るので、そのような人や組織の問題の早期解決の目的から本書を用いていただきたいです。

企業における人や組織の問題は、個人的な経験や思い込みがバイアスになって、専門知識や解決の仕方に関する話が当たり前に通じない現実が、残念ながらあると考えています。それは弊社の属する業界全体を見ても残念ながらそのような傾向が時に見られますので、お困りの際には、きちんとしたコンサルティング会社にご相談するのが良いでしょう。

 

そこで弊社のPRになりますが、私自身、この業界での経験が長く、かつ守秘義務の関係であまり大々的にPRしていませんが、結構な実績もありますので、弊社にご相談いただいて損はないと考えています。

 

聞き手:これでインタビューは終わりになります。ありがとうございました。

 

『人材力・組織力強化アクションリスト』の詳細はこちら

[清水裕一]の人材力・組織力強化アクションリスト中小企業を成長させる鍵は、「人と組織の強化」にある。先を見通すことが難しいVUCAな時代、事業へ注ぐパワーを減らさずに、会社を成長させたいあなたへ。経験豊富な組織開発・人材開発コンサルタントが贈る、「人と組織」を強くする方法。本書はWOOPという、目標達成に有益な法則を元に構成されています。WOOPは、Wish(願望)、Outcome(結果)、Obstacle(障害)、Plan(計画)という各英単語の頭文字をつなげた言葉です。本書はWOOPを用いた構成を含め、以下の5つの特徴があります。【本書の5つの特徴】1.あなたが気にかけていながらも、なかなか取り組めないでいるかもしれない、人材や組織の問題を解決できる、または解決に向けたアクションが取れる。2.各章末尾の「アクションリスト」を用いて人材や組織の問題を検討すると、全くの手探りで検討するよりも検討すべき事柄が明確になり時間の節約が図れる。3.人材や組織の問題に取り組む際にほぼ必ず直面する、従業員、管理職、時に経営層からの「抵抗」への、私たち解決を図る側の気持ちの持ち方と、その対処の方向性を明らかにしている。4.人材や組織の問題を解決するためのテーマ設定や取り組み内容をガイドしている。5. 研修会社やコンサルティング会社等の外部ベンダーへの依頼前に自社で検討すべき事項、及び、外部ベンダーに相談や依頼をする時のコツを明示している「人材や組織の問題解決のために、人材や組織に関する書籍を読んだが、どうもしっくりこない」という方に特にお勧めです。

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