目指せスポーツトレーナー! SUZURAN式SPORTS MASSAGE (田渕直人・著)

今回『目指せスポーツトレーナー! SUZURAN式SPORTS MASSAGE 』の著者、すずらん鍼灸接骨院の代表取締役社長、田渕直人(たぶち なおと)さんにお話をお聞きしました。

田渕直人(たぶち なおと)

1965 年3 月20 日、名古屋市出身。
1995 年治療院を開業。2000 年より接骨院の多店舗展開を開始。
現在では、すずらん鍼灸接骨院グループの代表取締役を務め、接骨院・接骨師会・人材派遣・人材紹介・学習塾などを運営している。
有料老人ホーム・ヘルパーステーション・訪問看護ステーション・障害者グループホームを運営する株式会社Welfare すずらんの代表取締役も務めている。

聞き手:こんにちは。経歴と現在のお仕事のついてお伺いしてもよろしいでしょうか?

田渕さん:23歳の時に専門学校に入り国家資格を取りました。卒業後鍼灸接骨院で働き、30歳で独立して最初は寝たきりの方の訪問マッサージをしていました。それから事業展開を始めていき、約10年前に介護事業を始め、現在鍼灸接骨院が29院あります。

介護の方は業務提携しましたが、社長として老人ホームを中心に10施設ほど運営をしています。

 

聞き手:この本の出版のきっかけについて教えてください。

田渕さん:スポーツをしている中で怪我を経験し、その経験から今度は治療する側に回ろうと思う学生さんが多いので、鍼灸やスポーツマッサージ関係の専門学生さん向けに出版しました。

そのような経験をされた方に読んでほしいと思い、中身も比較的素人の方でもわかりやすいものとなっています。

 

聞き手:この本はスポ―ツマッサージがテーマになっていますが、マッサージとスポーツマッサージの違いを簡単に教えていただけますか?

田渕さん:いわゆるマッサージというのは肩こりや腰痛などの症状に施すものです。一方、スポーツ選手にするマッサージは普通のものとは異なり、筋肉の疲労具合や痛み具合によってもやり方が少しずつ普通のマッサージとは違ってきます。

重要なのは、何のためにやるのかをよく考えることです。パフォーマンスを上げるためにやるのか、スポーツ後のケアにやるのか、選手の症状や要望によってやり方が変わってきます。それぞれの目的に合わせたマッサージが「SUZURAN式スポーツマッサージ」です。

普通のマッサージだと、ほぼ形があって同じような施術をしますが、スポーツマッサージに関しては選手によって最適な方法を探していくので、その点が大きな違いですね。

 

聞き手:なるほど。たとえば、以前にスポーツで負った怪我や、痛めた古傷に対してもマッサージを受けることはできますか?

田渕さん:はい。昔怪我をして完全に治らないような症状の方に対しても行っています。

 

聞き手:では、趣味としてスポーツを楽しまれる方でもスポーツマッサージは必要なんでしょうか?

田渕さん:例えばゴルフをやっていて腰が痛くなったとか、飛距離を伸ばしたいという方も必要であればマッサージを受けると良いと思います。

 

聞き手:プロでも趣味でも、必要であれば受けられる施術なんですね。部活や社内サークルなど、企業内でスポーツを推進している場合もあると思いますが、そのような企業とスポーツマッサージを行える施設などの連携は必要だと思われますか?

田渕さん:趣味程度の運動でしたら、近くの接骨院とか治療院見つけていただいて、すぐ通えるようなところで通ってもらうのが1番だと思います。本格的にやっているとしても、現状連携までは必要無いかと思います。

 

聞き手:この本で特に気合を入れて書かれた部分や、注目してほしい箇所はありますか?

田渕さん:特にここというのはありません。

ですが、本の中で書いた、身体に対しての考え方については「全身のバランスが大事」という部分がしっかりと読者に意識してほしいポイントにはなります。

 

聞き手:では、本の中でわかりやすさを追求する為に工夫されたところはありますか?

田渕さん:表現については工夫しました。難しい言葉や、専門用語はなるべく使わないように、本当に素人の方でも分かるような文章にしてあります。

 

聞き手:この本を読んだ学生さんが今後独立をする際は「SUZURAN式」を導入して欲しいというお気持ちもあるのでしょうか?

田渕さん:そこはあまり考えていたわけではありません。やはり学生さんなどはあまり深く手技療法を理解していないので、わかりやすくするために「SUZURAN式」を使いました。独立する方は、この本よりもより高度なテクニックや知識が必要だと思います。

 

聞き手:独立を考える方や、ワンランク上の方向けの本を出版される予定はありますか?

田渕さん:今のところは考えていないです。

なぜなら、独立を考えたり、長年従事されている方は自分の考えや方針をお持ちの方ばかりだからです。独立に関する経営的な事だったら教える事はできるんですけど、手技的な事だと自分で独自にやっていきたいという方が多いため、そもそもニーズがないのではないかと考えています。

 

聞き手:なるほど。それではお仕事のお話を少しお伺いしたいのですが、鍼灸接骨院グループ以外にも、さまざまな事業を運営されていますね。その中で気になったのが「鍼灸接骨医師会JUMP」なのですが、JUMPでは、どういった取り組みをされているのでしょうか?

田渕さん:主に保険の請求代行ですね。接骨院は健康保険を使うので、その請求代行を行い、全国の会員さん達と交流等をしている団体です。何か困っていることがあったら気軽に相談できるような場所を作っています。JUMPをメインにやっているという訳でもないので、会員数に関しては年々少しずつ増えている状態ですね。

 

聞き手:たしかに、施術者から経営者になった時、保険請求については困るかもしれませんね。そういう相談ができる団体があると起業する方も心強そうです。JUMPはメインではないとのことですが、今後1番力を入れて行きたいなと思っている分野について教えてください。

田渕さん:今後は鍼灸接骨院の方の店舗を少しずつ増やし、トレーナーになりたいという意思でこの業界に入った方を応援する会社にしていきたいと考えています。

 

聞き手:ありがとうございます。これからこの本を読まれる方へメッセージをお願いします。

田渕さん:志があって専門学校に入り、国家資格を取る方の中には、ご自分も怪我をして大変な経験をしている方が多いと思います。施術をする側になったときに、ぜひその大変だった時期を思い出して仕事をして頂くと、選手の治りも早いのではないかなと思います。辛い環境にいる選手に寄り添う仕事をして頂けるとありがたいです。

 

聞き手:それでは、同業者の経営者方に対するメッセージをいただけますか?

田渕さん:接骨院の経営者だったり、治療院の経営者だったりそれぞれの考え方で皆さんやっておられると思いますが、やはり患者さんを治したい、良くなってもらいたい、改善してあげたいなど、そういう気持ちは皆同じだと思いますので、これからも思いを大切に業界を盛り上げて頂ければいいかなと思います。

また、一般の企業の経営者さんはデスクワークで腰が痛い、肩が痛い、趣味でどこか痛めたとか、そういう症状を抱えている方は非常に多いと思います。

実際に、うちの接骨院にもそういう症状を訴えて、経営者の方やサラリーマンの方が多く通われています。
スポーツが原因であってもそうでなくても、症状が悪くなったらすぐに近くの治療院に行くことです。早めに治療を開始したほうが治りも早いので、躊躇せず受診されるといいかなと思います。

 

聞き手:お話を伺い、マッサージの必要性を改めて感じることができました。スポーツマッサージ師を目指す方は勿論、マッサージを受ける方もこの本でマッサージの目的や狙いを理解すると施術の効果を実感できそうです。本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

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投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

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