絵本の制作の仕方

絵本の制作の仕方

優しく温かい絵とわかりやすい言葉で綴られた絵本は、子どもだけではなく大人にも感動を与えるものです。
子どもの頃に読み聞かせてもらった絵本が忘れられない、という人も多いでしょう。

絵本が大好きで夢中になって読む子どももいれば、お母さんやお父さんに読み聞かせてもらうのを楽しみにしている子どももたくさんいます。

そんな感動や楽しみを与えられる絵本を作れたとしたら、どんなに素晴らしいでしょう。
しかし、描きたい絵があったり、素敵なストーリーが浮かんでいたりしても、絵本の作り方の知識がないと実際に本にすることはできませんよね。

ここでは、絵本は具体的にどう作るものなのか、絵本の制作方法について解説します。

 

 

出版 資料

 

基本的な絵本の制作方法

絵本作家によっては、「イラストが浮かんでからストーリーができる」という人もいれば、「ストーリーが浮かんでからそれに合ったイラストを描く」という人もいるでしょう。

一般的には、ストーリーを考えることから始まります。

以下で、基本的な絵本制作のステップを紹介します。

 

ストーリーを考える

文章構成の基本でもある「起・承・転・結」を念頭に、ストーリーを組み立てていきましょう。
主人公は誰で、どのような特徴があるか、何が起こってどのような働きかけをするのか、それに関わる仲間のこと、登場人物の気持ちなどを書き出してみます。

最初は構成などを考えず、思い浮かぶことをすべて書き出してみましょう。
物語の骨子ができたら、さらに必要な事柄があれば詳細を考えていき、逆に必要のないものはどんどん削っていきます。

 

ページ構成を考える

ページ数は基本的に8の倍数(版によっては16の倍数)で制作します。
表紙などは除き、8ページでも絵本はできますが、製本は難しくなるので最低でも16ページで構成します。
ストーリーを割り振り、ページに文章や言葉を書き込んでいきましょう。

 

ページごとにイラストを描く

文章や言葉を割り振ったページに、シーンに合ったイラストを描いていきます。
ここで描く絵はラフ画で大丈夫です。
それぞれのページに、どのようなイメージのイラストを描くかを決めます。
文字のレイアウトなどを考え、イラストのサイズなども見当をつけておきましょう。

 

原画を描く

実際の絵を描きます。
イラストは、イラストレーターなどを使ってパソコンで描く方法と、手描きで描く方法があります。

画材はクレヨンや水彩画、色鉛筆、カラーペン、アクリル絵具など、さまざまな種類があります。
どちらで描くとしても、絵本の作風に合った方法で描くことが大切です。

 

データを作成する

文章とイラスト、レイアウトを出版社に提出します。
出版社の方でデータを作成し、印刷会社に入稿するデータを作成します。

 

印刷・製本

完成データをもとに印刷・製本します。
印刷の方法や使用する用紙の種類などは事前に決めておきます。

 

 

絵本を制作するときの基本。イラストの描き方

文章は作れるけれど、絵が描けないこともあるでしょう。
絵本は、絵でストーリーを伝えられることも重要です。

しかし、絵が得意でない場合でも絵本は制作できます。
詳しくは後述しますが、大切なことは、どのような絵を用意したいかのイメージを持つことです。

 

キャラクターを考える

絵本の主人公と絵本に登場するキャラクターを考えましょう。

まずは主人公です。
人や動物、植物、機械、太陽や雲など、あらゆるものが主人公として活躍できます。

主人公を決めたらどのような印象にするか、イメージを作ります。
主人公のイメージづくりができたら、笑ったり、泣いたり、表情や動きを描いてみましょう。
それと同じように、ストーリーに登場するキャラクターの絵を描きます。

人気キャラクターはシンプルでかわいい、やわらかそう、愛らしい、記憶に残るなどの特徴があります。
どの年代からも支持される愛されるキャラクターを考えてみると良いでしょう。

 

絵を描くコツ

絵を描く際のポイントは、題材をしっかり観察することです。
頭にあるイメージだけで描くと、どこかの本で見たキャラクターに似てしまうこともあります。
実物の写真など資料を見て描いた方が、オリジナリティの高いイラストが描けると言えます。

最初は全体の形を取ることから始めます。
最初から目、足など部分的に描き始めると、バランスが取りにくくなります。
全体が描けたらデフォルメしたり、色を付けてみたりして、イメージに合わせたキャラクターを作りましょう。

 

イラストレーターに依頼する

自分ではイメージに合った絵が描けない場合は、イラストレーターに依頼する方法もあります。
イラストレーターならどのようなイラストでも描いてくれます。
もちろん、人それぞれ得意なテイストが違うものなので、自分のイメージに合ったイラストを描いてくれそうな人を選びましょう。

発注する際には、イメージを具体的に伝えることが大切です。
ラフなど、雰囲気が伝わる素材などを用意するとよいでしょう。

 

 

ストーリーはどう作る?

どのようなストーリの絵本を作りたいのか、しっかりと考えてみましょう。
ポイントは、結末をどのようにするかです。

ストーリーのゴールを決めることで、物語の内容も考えやすくなるでしょう。

感動的な話、謎解き、不思議な話などさまざまなジャンルがありますが、自分の好きなジャンルにした方が内容は作りやすくなります。

 

題材を研究してヒントを得る

まずは描きたいイラストからストーリーを導き出すのも一つの方法です。
題材になりそうなものの特徴や魅力、行動などを書き出してみるのがおすすめです。

空に浮かぶ雲は高い所からいろいろ見ているだろう、こちらをじっと見つめる猫は何を考えているのだろう、など空想や想像を巡らせてみましょう。

 

ターゲットを考える

年齢によって絵本の内容は変わります。
0歳~1歳の乳児向け絵本であれば、動物や食べ物など身近なもの、色や形がはっきりしているもの、音で楽しめるものなどが良いでしょう。

2歳~3歳児向けなら、シンプルなストーリーや、かくれんぼ・おにごっこなどの遊びをテーマにしたものもおすすめです。

幼児~小学校低学年くらいの子どもには、冒険物や魔法・ファンタジー、世界を旅するものなど、夢があって子ども心をくすぐるものが良いでしょう。

小学生から中学生をターゲットにするなら、人間関係や知識・情報が詰まったものがおすすめです。
絵本の中で出会った情報への感動や驚きから、子どもの興味や好奇心を呼び起こすことができるでしょう。

高校生~大人向けなら、あえて言葉を少なくしたり、シンプルな文章にしたりして絵を中心に展開する内容も良いかもしれません。
読者が自由にイメージしたり、考えたりできるメッセージ性のあるものがおすすめです。

 

ターゲットを考えるときに注目するのは、年齢だけでありません。
どのような人に読んでもらいたいか、読んでもらって何を感じてもらいたいのかも考える必要があります。
絵本で文字を勉強してもらいたい、ワクワクさせたりドキドキさせたりしたい、ママの優しさやパパの強さを知ってもらいたいなど、絵本を通して伝えたいことを明確にすることが大切です。

ターゲットを決めると、どのような言葉使いにするのか、イラストはどのようなイメージにするのかなども自ずと決まってくるでしょう。

 

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まとめ

絵本を制作する際には、まずはどのような人に何を伝えたいのかを明確にすることが大事です。
また、物語の結末から考え始めると、ストーリー作りがスムーズに進みます。そのうえで、イラストのイメージやストーリーを考えていきましょう。

イラストは実際のものを観察してから描くことで、オリジナル性あるものが生まれてきやすいと言えます。
キャラクターを考えたり、ストーリーを練ったり、是非楽しみながら絵本の制作に取り組んでみてくださいね。

 

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投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
マーケティング出版プラス編集部
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