今回は書籍『こどもの「あざ」への不安がなくなる本』を出版された、みやびクリニック院長の矢加部 文(やかべ・あや)氏にお話を伺いました。
私たちの体にある「あざ」。
「子どものあざが気になる」「自分自身のあざがずっと気になっていた」など、治療したいと思ってもどこで診てもらえば良いのか、どういった治療法があるのか、知らない方も多いのではないでしょうか?
気になる「あざ治療」について教えていただきました!
矢加部 文(やかべ・あや) 形成外科・美容皮膚科 みやびクリニック院長 1977年生まれ。2002年に長崎大学医学部を卒業後、長崎大学形成外科入局。 |
聞き手:こんにちは。矢加部さんの経歴と現在のお仕事について教えてもらえますか?
矢加部さん:1977年に福岡県の春日市で生まれて、2002年に長崎大学の医学部を卒業して長崎大学の形成外科に入りました。
2011年から福岡大学形成外科のレーザー外来・美容医療チーフを担当し、2016年に生まれ育った福岡県春日市に「形成外科・美容皮膚科 みやびクリニック」を開院して、現在に至ります。
聞き手:書籍を出版したきっかけは何ですか?
矢加部さん:出版社さんから「本を出してみないか?」とメールをいただいて、初めは別のテーマを提案いただいたのですが、そちらは一度お断りしたんです。ですが、色々調べていただいて、あざに関して書かれた本がないということで、10年間力を入れてきたあざ治療について本を書くことになりました。専門性があるので、価値もあるかなと思いました。
聞き手:たしかに一般向けの「あざ」の本はあまり見かけないですね。
矢加部さん:「あざ」について書かれた医学書はあるのですが、医学書って一般の方は手に取って読もうと思わないし、内容も難しいですよね?私は形成外科医ですが、他の診療科の本を読んでも、専門用語が多いと分かりにくいので途中で読むのをやめたりします。
なので、お父さんお母さんが手に取りやすいような、可愛い絵本タッチにしたいなと思って。あとは難しい言葉をできるだけ省いて、普段診療で私が話しているような言葉を使って書いていこうと思いました。
また、子どもにあざがあると、親御さんはそれだけで悪く捉えて気にしてしまうこともあります。ですが、あざは悪く捉えるようなものでもないのです。そういったところも書籍を通じて伝えたいと思っていました。
聞き手:本の読みどころはどういったところでしょうか?
矢加部さん:「あざ」は悪いものになったりすることはほぼないですが、成長するに従って消えると思っていたあざが消えなかった時は気になりますよね?どのあざだと治療が必要なのか、経過を見た方が良いのか、本ではそういったポイントを解説しています。
なので、本を読んでおくと「ああ、これは心配しなくていいあざだ」「早めに病院かかった方がいいのかな」という見極めができるようになると思います。また、子どもたちに関わる先生方に読んでいただくことで「これは早めに専門のクリニックを紹介した方がいいな」という感じで使っていただきたいとも思っています。
あとは「治療にどのくらい費用がかかるのか」という点もご紹介しています。親御さんとしては費用の面も心配かと思います。保険が使えるのか?使えないのか?そういった不安もなくしたい方にとっては読み応えがある内容かと思います。
聞き手:ありがとうございます。それではここからは矢加部さんのお仕事についてお聞かせください。なぜあざ治療に特化しようと思われたのでしょうか?
矢加部さん:福岡大学病院でレーザーの外来を担当した時、こんなにもあざで悩む人が多いのかと衝撃を受けたことがきっかけです。
あざ治療を行う形成外科や皮膚科は、実は少ないんです。美容を治療する医者や病院は数多く世の中にありますが、あざ治療を専門にやっている医者や病院はすごく少ないんですよ。
あざ治療が必要な患者さんたちは、どこで治療して良いか分からず困っている状況を目の当たりにして、もともとはレーザーを使っての毛穴や傷跡やニキビ跡、シミなどの治療を学ぼうと思っていたんですが、社会に貢献したいと思ってあざ治療をメインにしようと思いました。
聞き手:なるほど。ちなみに、あざの治療はどのくらいの期間通院されるものなのでしょうか?
矢加部さん:治療は、初診の当日に希望されれば行うことが可能です。ですが、少しでも迷いがある方は、一度家に帰って持ち帰って治療するか考えていただいています。よっぽど大きくなっている赤あざ以外は、ですが。
治療自体は長くても5分以内で終わります。3ヶ月に1回しかレーザーはできないので、初めて治療をした方は1~2週間後にチェックして、その後3ヶ月は期間を空けます。合計で大体5回くらいですね。
子どもなら、3歳になるくらいまでには治療を終えるようなイメージですが、あざの種類によってはじわじわと色が濃くなるものもありますので、そういう場合は成長を追いながら、長い付き合いで治療を行います。なので、10年前に大学病院で治療担当した子どもが、今でも当院に1年に1回通っています。
形成外科では子どもの時に手術をした子を、成長に応じて1年1年経過を見ていくんですが、あざ治療も同じように、患者さんの成長に長く関わっていきます。
聞き手:それだけ長い期間となると、あざ治療専門の病院に通いたいですね。それでは、今後矢加部さんが力を入れていきたいテーマがあればお聞かせください。
矢加部さん:今後も、あざ治療を極めていきたいと思っています。
今回本を書くまで、一般向けのあざの本がないことを知らなくて。それならば、正しい知識を広めていきたいなと思うようになりましたね。
聞き手:極めていくということで、現在具体的に考えている活動はあるのでしょうか?
矢加部さん:今までは人前で話すことが凄く苦手で避けていたんですけど、今回本を出したことで、たまごクラブさんやひよこクラブさんからお声がけいただいて、あざについて広く発信することができました。これからも必要な情報を伝えていきたいので、声がかかればお話ししたいと思っています。
治療については、診察の風景を撮影してYouTubeなどで公開したらどうかな?と考えていますね。
聞き手:診察風景が動画で見れるのはどんな治療をするのか不安な方の安心にも繋がりますし面白そうですね。最後に、これからこの本を読む人へのメッセージをお願いします。
矢加部さん:あざで悩んでいる方はもちろん、家族が悩んでいる方、自分の知り合いが悩んでいる方に読んでいただければ嬉しいです。
また、もしこの本を必要としている方がいたら「正しいことが書いてあるよ」「読みやすいよ」とご紹介いただけると凄く嬉しく思います。
聞き手:これからもあざ治療でたくさんの方の悩みを解消してくださることを期待しています。本日はありがとうございました。
矢加部さん:ありがとうございました。
『こどもの「あざ」への不安がなくなる本』の詳細はこちら 子どものあざは皮膚が薄い乳幼児期からレーザー治療を行うことで高い効果が期待できます。最新のレーザーや麻酔を使うことで痛みも少なく、安全に行うことができます。ひと言に「あざ」といってもその種類は様々で必要以上に心配しなくても良いあざもあり、正しい知識を身に付けることが大切です。 子どものあざがどのようなタイプのあざなのか?治療法や費用などが気になる方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。 目次 |
投稿者プロフィール
- 学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。
出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。
これからも有益な記事を日々発信できるよう、尽力していきます!
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