今回は、書籍『増補改訂版 独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』を出版されました、株式会社SoLabo 代表取締役の田原 広一(たはら・こういち)さんにインタビューさせていただきました!
会社を成長させるために必要となる融資について事細かく紹介されている本書。読みどころや出版のきっかけ、田原さんのお仕事について、詳しく伺いました。
田原 広一(たはら・こういち) 株式会社SoLabo 代表取締役。 自身も、株式会社SoLaboで創業6年目までに3億円以上の融資を受けることに成功しており、実体験を踏まえたアドバイスや情報発信を積極的に行っている。 株式会社SoLabo(ソラボ)公式サイトhttps://so-labo.co.jp/ |
聞き手:こんにちは。まずは田原さんの経歴と現在のお仕事について教えてもらえますか?
田原さん:元々24歳から資格の学校TACで5年間、税理士講座財務諸表論講師をしていました。講師2年目になった時から朝夜授業とか、朝昼授業で空白の時間があったので「その時間を使ってプラスαの仕事をしてみたいな」と思い、税理士事務所でバイトや経営者の経理まわりをお手伝いしていました。
当時のお客様から「融資やってよ」って言われることも多くて、最初僕も知らなかったので、人脈を使って金融機関の担当の方を紹介していただきながらヒアリングしていました。学んでから仕事をやったというよりも、案件ありきで取り組んできた感じですね。それで成功事例を出して、案件が増えていき忙しくなったという流れです。
聞き手:今回は2018年に出版された書籍の「増補改訂版」ですが、2018年に書籍を出版されたきっかけは何ですか?
田原さん:きっかけは、良いタイミングで営業をかけてくださったっていうのが本当のところです(笑)。出版の契約をさせていただいたのが2期目の最後くらいで、正直そのタイミングで出版する予定はなかったんですけど、押しの営業に負けてしまって(笑)。
とはいえ、出して良かったなと思いました。
元々資金調達系の本って、正直僕はあまり熟読したことがないんですけど、多数ある中で経験談を交えながらリアルな情報提供ができたと思っています。
聞き手:押しに負けたとのことですが、出して良かったということはちょうど良いタイミングだったということんでしょうね(笑)。本を出版する上でテーマはどう決めていかれたんでしょうか?
田原さん:「何の会社?」って言われた時に、「融資支援の会社です」とか「資金調達の会社です」と、何かに特化していた方が集客しやすい側面があると思います。
「融資について正しい情報を配信している」、そう思っていただけるブランディングがしたいという側面もあったので、まずは融資の情報を発信するような本がいいなと思い、方向性としてはそのような形で作りました。
聞き手:なるほど。ちなみに、今回の本の読みどころはどういったところでしょうか?
田原さん:1冊目に本を出した2018年は起業から3年目で、今回の増補改訂版は6年目のタイミングで出させていただきました。
本では自社の体験も説明させてもらっているんですけど、3年目のタイミングでは資金を8200万しか借りてなかったんですね。6年目のタイミングでは総額3億4200万借りたので、単純に8000万円のネタから3億円くらいのネタになっているので、その分何をしたか?という点を今回の増補改訂版では説明しています。
それと大きく変わったのはコロナですね。コロナの融資制度を事細かく書いたわけではないですけど、地震とか天災、疫病などが起きた時、金融機関って何らかの制度を作って、経営者を助ける融資制度を作るんですね、必ず。そういうのはかなり有利に使える可能性が高いので、遠慮せずガンガン使いましょう、というような話をしています。
あとは融資の話にプラス補助金、助成金の話をちょっとだけしています。
融資は基本的には返さなきゃいけないのが前提なんですけど、補助金と助成金は、書類出してそれが通ったらお金を貰えるものもあるんです。そういった補助金も助成金もうまく使えるんだったら使いましょうね、というような話を紹介しています。
ただそれも「貰える」って思うと「貰えるならやろう」って思われる方も多いと思うんですけど、貰えるのが申請して1年半後というものもあったりするんですね。書類が通ったからといってすぐにお金が貰えるというものではないので、うまく融資と組み合わせながら使うのを、本の中ではおすすめしています。
聞き手:ありがとうございます。田原さんは元々持っている税理士の資格を活かしつつ、自分に合った仕事をされている印象なのですが、お仕事で大事にされていることはありますか?
田原さん:ひとつ専門性を持って、そこからさらに別の専門性がある分野を掛け合わせたりというのは、独自性を出すためのニッチ戦略だと言われる方も多いと思うんですけど、僕の場合は「Webマーケティング×融資」を意識しています。
僕らは元々オウンドメディアっていわれるような自社のメディアが強くて、今ツールを使うと「ユーザーが今何のワードで悩んでいるか」というのも特定できるんですね。その悩みワードに合わせた情報発信っていうのを、記事コンテンツ化しています。
ユーザーの中には記事で読みたい方と動画で見たい方もいます。自社の記事で読まれるものは動画化もした方が良いと思っているので、日本政策金融公庫の金利の情報や創業融資の受け方の話、面談のような融資を受ける際に必要となること、そういった悩みの情報はYouTubeでも発信しています。
聞き手:様々な手段で役立つ融資の情報を発信されているのですね。それでは、今後力を入れていきたいテーマは何でしょうか?
田原さん:最近は、神奈川大学のオフィスでコワーキングのビジネスというのを始めました。
シェアオフィスやコワーキングはどこかの場所を借りてやるのが一般的だと思うんですけれども、僕らは神奈川大学さんとご縁があって。地域や行政とも連携を取りながら行う、産官学連携のようなシェアオフィスコワーキングを9月からやらせていただいていて、今後新しい起業家支援の形が実現できるんじゃないかと思います。
あと、経営者って叩かれた方が成長する、良く言えば伴走者のようなサポーターがいた方が成長するともいわれています。伴走しながらサポートをしていくような……そういう補助金と掛け合わせながらビジネスモデル化することで経営者の成長を支援して、独立したい方を今以上に増やしていきたいなと思っています。
聞き手:最後に、これからこの本を読む人へのメッセージをお願いします。
田原さん:お金を無駄に借りる必要はないと思うんですけど、戦略的に借りることで企業の倒産率を軽減させて成長できる可能性を高められると思います。戦略的に資金調達していただくために、本を参考にしていただけたら嬉しく思います。
聞き手:ぜひ、融資を検討されている方に手に取っていただきたいですね。それでは、インタビュー取材は以上になります。貴重なお話をありがとうございました。
田原さん:ありがとうございました。
『増補改訂版 独立開業から事業を軌道に乗せるまで 賢い融資の受け方38の秘訣』の詳細はこちら 現在は起業後1年後に倒産というケースも後を絶ちません。 目次: |
投稿者プロフィール
- 学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。
出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。
これからも有益な記事を日々発信できるよう、尽力していきます!
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