BtoBビジネスにおいて、効果的なメールマーケティングを行うことは、企業担当者にとって重要な課題です。
しかし、初めてメルマガ配信を行う際には、どのように進めれば良いのか、何を配信すれば効果的なのかという不安や悩みも多いでしょう。
そこで今回は、BtoB事業者の中でメルマガを検討している方に向けて、実際の弊社事例も踏まえて
- BtoBのメルマガの特徴
- BtoB事業者がのメルマガ配信を始めるときに押さえるべポイント
- 担当者への具体的なアドバイス
にわけてご紹介していきます!
ぜひ最後までご覧ください!
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。
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メルマガとはなにか?
メルマガとは「メールマガジン」のことで、電子メールを使って定期的に配信される情報誌のことです。
消費者は自分の興味や関心のある分野のメルマガを購読することで、最新のトレンドや情報を手軽に入手することができます。
ちなみに、Amazonなどの外資系企業からくるメールを見て頂くとわかるのですが、欧米ではニュースレター/Eメールニュースレターとして配信されています。
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BtoB事業者が取り組むメルマガの特徴
BtoB事業者が取り組むメルマガはただの情報発信ではなく、マーケティング施策の1つという位置づけであることが多いです。
マーケティングを目的としたメルマガは、ただ顧客に情報を届けるだけでなく、メールの開封率やアクションを分析し、顧客の意識・行動を変え、内容の質を高めていき売上アップを実現させることが求められます。
メルマガを配信する企業側は、メールの受け取り手(企業の代表者や担当者)に対し、定期的な商品、サービスについての情報発信を戦略的に行い、顧客との関係構築、見込み客から購買客への育成をメールで実現していきます。
購入確度や関心度に合わせて顧客をグループごとにまとめ、そのグループごとに適したコンテンツを配信できるところがBtoBメルマガの特徴の1つです。
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メルマガの種類
ひとくちにメルマガと言っても、いくつかの種類があります。
皆さんがメルマガと聞いてイメージしやすいのは、決まった日時にその時々のテーマに合わせてメールをつくり、メルマガ登録をしている人達に対してメールを配信するものではないでしょうか?
ですが、実はそれ以外にも、メルマガではさまざまな配信が可能です。
ステップメール
メールを使ったマーケティングの中には通常の1件で内容が完結するタイプのメールだけでなく、「ステップメール」と呼ばれる、メールの受け取り手の行動推移に合わせてあらかじめ用意しておいたメールを設定したタイミングで配信できる方法があります。
通常のメルマガは一方的なコミュニケーションとなってしまう場合が多いですが、ステップメールの場合はユーザーの意識、興味に合わせた情報を発信できるため、ユーザーにとって負担のないコミュニケーションをとることができます。
ターゲティング、リターゲティングメール
ターゲティングメールとは、メールの受け取り手の属性(性別や住んでいる地域、業種業界など)に合わせて配信をする方法のことです。
そしてリターゲティングメールとは、見込みの高い顧客の行動(URLのクリックやメールの開封、資料のDLなど)に合わせた内容のメールを送ることです。
顧客の行動をフォローする内容でメールが送れることから、高いアクション率が期待できます。
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メルマガの実施効果測定の指標
ここでは、メルマガの実施効果を判断する際の指標について説明します。
【メルマガの効果測定の指標】
- 到達率
- 開封率
- クリック率
- コンバージョン率
- 購読解除数(オプトアウト率)
配信の目的によって見る部分は多少変わってきますが、それを判断するためにもぜひ知っておいてください!
● 到達率
送ったメールがどの程度正しく届いているかについて知ることができる指標です。
登録してあるリストを100とした場合、どの程度が届いているかで数値が出ます。
よほどのことがない限りは到達率が低いケースはありませんが、もし到達率が低ければ、リストの質を見直すことをおすすめします。
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● 開封率
届いたメールがどのくらい開封されているかを知ることができます。
開封率はどのメールでも注目したい部分で、開封率が低い場合は件名、もしくは配信日時を再調整することをおすすめします。
● クリック率
メール文章の中にURLがあった場合、どのくらいの読み手がURLをクリックしたかがわかる指標です。
クリック率が低い場合はメール文章内の導線やボタンの配置などを見直す必要があります。
● コンバージョン率
メルマガを配信してから、メルマガ経由でどのくらい成約に繋げることができているかがわかる指標です。
メルマガ自体長期的な施策となるので、初期の段階でコンバージョン率を高めることは難しいです。
● 購読解除数(オプトアウト率)
メルマガの購読を停止したアカウントがどの程度いるかを知ることができる指標です。
配信を重ねるにつれてユーザーは厳選されていくものですが、定期的に確認することで、特定のタイミングで離れていく層がいることを把握できる場合があります。
コンテンツや配信内容が求められているものなのか、購読解除の原因は何かを探り、仮設を立てながら軌道修正をしていく必要があります。
メールマーケティングのメリット
ここでは、数あるマーケティング施策の中でもメルマガの実施がおすすめである理由について、説明していきます。
前提として、BtoB事業は最初の接触から購入までは時間がかかるものです。
コンプライアンス重視の姿勢が高まり、商品やサービスを購入する検討段階で比較検討や社内での稟議の実施といったプロセスを挟む企業も増えました。
そのため、「本当に必要な商品、サービスなのか」「これを導入して希望する効果を得ることができるのか」といった顧客にとっての「買う理由」「費用対効果」をどれだけ明確に提示できるかがBtoBセールスにおける勝負所となっています。
だからこそ、BtoB事業者は顧客に対して継続的な情報発信、コンタクトだけでなく、顧客の課題の発掘、寄り添い、解決策の提示をあらゆる方法で実行する必要があるのです。
しかし、多くの見込み客に対して1企業ずつ細やかで的確な対応はリソースが限られている中であまりにも非現実的です。
ですが、メルマガであれば、事前の設定を行っておけば顧客の購入確度やタイミングなどに合わせたアプローチが実現できますし、顧客の興味に合わせた内容の発信もできます。
これを行うことで顧客にとって有益な情報のみを提供でき、顧客の興味を惹きつけ続けることができます。
そして適切なタイミングでの商談実施だけでなく、顧客からの問い合わせによる商談が実施できます。
また、広告や展示会への出展などに比べると、メルマガはコスト的にはとてもお手軽に始められる施策の1つです。
結果も数値ではっきりと示されることから、投資対効果も実感しやすいでしょう。
メールマーケティングのデメリット
しかしながら、メルマガにもデメリットはあります。
メルマガを全て専門業者に丸投げするケースは少なく、コンテンツの選定やメール文の作成、各種配信設定などは自社内で行う必要があります。
メール文の作成自体はライターに依頼することもできるかと思いますが、その戦略、コンテンツづくりなどは自社での実施が必要不可欠です。
その他にも、実施結果からわかる顧客の動向に合わせて臨機応変にコンテンツを変えていく柔軟さが、担当者には求められます。
配信ツールのコスト自体は低く手軽に始められやすいですが、人的リソース面を考えると、できるだけ効率化を実現させた運用施策をもとに実行する必要があります。
メルマガを実施する上で把握しておく必要のあること
メルマガはやみくもに実施しても効果は実感できません。
メルマガ以外の施策にも共通することですが、必ず自社の状況や顧客の状況を把握し、ある程度のロードマップを作っておくことが、成功の秘訣となります。
まずは自社商品を購入する顧客がどのタイミング、動機で購入決定をすることが多いのか、逆に何がネックになって購入をしないのかを把握しましょう。
商品、サービスに興味を持ったところから購入となるまでの顧客の平均的な行動、意識変化を把握することで、どのタイミングにどんなフォローを実施すると効果的かが見えてくるはずです。
もちろん、ペルソナ設定も忘れてはいけません。
自社商品、サービスを購入する理想的な顧客像を持つことで、アプロ―チも様々な工夫ができます。
「こういった話題は興味を持ちそう」「こういう情報はあまり必要とされないだろうな」といったイメージが掴めると、メルマガの内容も顧客が必要としている情報に絞ることができ、結果的に問い合わせや商談へとつながりやすくなります。
メルマガ配信を始める際のポイント
ここからは実際にメルマガを始める際に重要なポイントを5つに絞って解説していきます。
【メルマガ配信を始める際のポイント】
- どんな顧客にどんなメールを送るか、用途を分ける
- コンテンツにはどういったものがあるかを把握し、仕分ける
- 15~20件ほど送ってみてから分析をしていく
- 営業マンから顧客のネックを聞き取り、それに合わせたコンテンツの作成と発信
- 成果をどこで見るかを明確にする
弊社ラーニングスでの事例もお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
どんな顧客にどんなメールを送るか、用途を分ける(完結に分けすぎないのがポイント!)
顧客の属性やグループによって、メルマガの内容は意図的に区別したほうが受け取る側の満足度もあがります。
ラーニングスでは、どこ経由からご縁ができたお客様かによって発信する内容を分けています。
例えば、実際に商談ベースからスタートした方には、課題解決方法やサービスの導入事例などの内容をベースとしたメルマガを配信。
一方、メディア関連でご縁のあった方や弊社に興味を持ってくださっている方に対しては、情報発信ベースで適宜イベント情報や時節に合わせた内容を発信しています。
また、メールを送る担当者署名も使い分けており、定期的なコンタクトや関係維持を専門としたものはメディア担当者の署名が、商談ベースのものは代表者署名で送っています。
誰に誰が何のためにメールを送るかについては、最初に考えたい部分です。
コンテンツにはどういったものがあるかを把握し、仕分ける
次に、メルマガ内で発信するコンテンツについてどのようなものをどこで発信するかを確認しておきましょう。
ラーニングスでは主軸となる出版事業の他に、自社コーポレートサイトと4つのWebメディア、加えてブックライティングサービスがあります。
【ラーニングス運用メディア】
- コーポレートサイト
- マーケティング出版+plus
- はじめての相続
- 社長の履歴書
- シュウカツ部!
- ブックライティングサービス『ひよどり』
そして出版社であるラーニングスの場合、単発的に新刊、重版情報、出版記念イベントの開催などがあります。
出版に関してご検討中のお客様には、できるだけ事例をベースとした内容で、
「このような部分でお困りではないですか?」
「こういった悩みを解決した事例があります」
という内容にプラスしてホワイトペーパーやセミナー動画などを配信しています。
一方、関係持続を目的としている場合は運営しているメディアから購読数の多い記事や時節に合わせた記事の紹介、イベント情報の発信など、受け取り手にとって「ちょっと読んでみようかな?」という知的好奇心にひっかかるコンテンツを提供しています。
メディア運営などをしていない場合はコンテンツの発掘、製作にてこずるかもしれませんが、探してみると意外とたくさんあるので、まずは落ち着いて自社や自社商品、サービスについてコンテンツ化できそうなものを探してみてください!
【コンテンツ例】
- ホワイトペーパー
- 運営メディア
- セミナー、ウェビナーの開催
- 導入事例
- サービス、商品の資料
- イベント実施(企画書無料作成キャンペーンや無料相談実施!など)
- 自社研究資料
15~20件ほど送ってみてから分析をしていく
メルマガは1件1件に対して細かく数値がでますが、最初の段階で全てを判断してしまうのは時期早々です。
なぜなら、最初のうちは開封率や返信率などは高いですが、どうしても段々と下がっていくものだからです。
そのため、受け取り手も「この会社がメルマガ始めたんだ」という認識から「この会社からメルマガ届いている」と認識が変化してからのほうがより正確な数字を見ることができるでしょう。
購読者数、配信停止をした人の数、メール内のURLをクリックした人の数など様々な指標がありますが、平均値を見てから対応を考えても遅くはありません。
ラーニングスでは、数値の確認はその都度するものの、最初の15件ほどはさまざまなテーマ、配信日時でメルマガを送っていました。
ある程度のペルソナ設定やコンテンツの精査は行っているものの、それは机上の空論にしかすぎないからです。
実際に配信を続けてみて、セールスに関してはセオリー通りの配信日時、受け取り手の興味関心をひく内容のものは固定で週1配信。
イベントごとの連絡時はセールス以外のメルマガは一旦ストップし、イベント連絡に徹底するなどいくつかの方法を確立することができました。
メール文面も凝ったものからシンプルなものまでいくつか試していく中で、大事なのはデザインや文章量ではなく、「わかりやすさ」「件名と内容の熱量があっているか」「一目で伝わるか」であると気づくことができました。
常に改善を続けていきながら運用をすることが大前提とはなりますが、最初はデータが溜まるまでは惑わされずに何が刺さるかを調べ、ある程度方向性が見えてきたら固めていくことをおすすめします。
営業マンから顧客のネックを聞き取り、それに合わせたコンテンツの作成と発信
顧客へのメルマガ配信、見込み客から購入客への育成を目的としたメルマガにいえることですが、メルマガやコンテンツを作る際は、
- 直近の営業で顧客からどのようなリアクションがあったか
- ネックで多いものは何か
を知るところから始めてください。
会社全体ないし特定商品、サービスのセールスをしている営業マンに「最近、○○業界の顧客を中心としたアポが多かったと思いますが、ネックや商品、サービスに関して顧客からどのようなリアクションがありましたか?」と聞いてみてください。
ラーニングスでは、例えばIT業界の方とのアポが多かった場合は営業マンに「好感触だった部分と、あまり刺さらなかった部分、お客様から宿題をいただいた部分はどこか教えて欲しいです」とヒアリングを行います。
その中で、例えば、
- 相手が求めている自社事例がなく、似たような課題解決を行った事例を提示したが切り返しが難しかった
- デジタル施策が優先順位として高く、アナログ施策は追々検討という企業が多く、書籍を作り、その効果については納得し必要性を感じていても優先順位は低くなってしまう
- IT関連書籍の中で企業側の出版目的が明確な書籍や出版後の反響などを知りたいと要望があった
という情報をもらったら、まずメディア内の記事でIT事業者の他社での出版事例まとめ記事やデジタル、アナログ施策に関して比較検討ができる記事を用意し、その後メルマガにて
「話題のIT企業が出版した書籍●選」
「結局アナログ施策とデジタル施策はどのように実施するのが効果が高いのか?」
というタイトルと内容で配信を行っていきます。
また、営業時のネックだけでなく、新刊に対しても別途でコンテンツを用意することがあります。
例えば、「○○業界の売上アップ方法」という特定業界の記事をいくつか用意しておくことで、ラーニングスから特定業界の書籍が出たときに一緒にメルマガで記事についても発信していきます。
差別化方法や施策、戦略に関する記事は細かな分野ごと、ニッチな分野のものも準備しておくことで、自社サービスとの親和性を高め読み手の知的好奇心をくすぐり、新刊書籍の購入にもつなげられるように工夫しています。
そして、読み手が自社でも本を作ってみよう、企業出版について知りたい! と思って問い合わせへと繋がるよう導線を整えています。
弊社では営業マンからの情報だけでなく、いつどこでどんな本が出て、その本から次にどんな戦略を実行できるかを考え、マーケティングだけでなくセールスにも活かせるように体制を整えています。
成果をどこで見るかを明確にする
メルマガの成果は、目的によってどこで見るかが分かれます。
- 直接の連絡を目的としている場合の成果:資料ダウンロード数や問い合わせ数など
- 関係持続を目的としている場合の成果:継続的な開封率やイベント関連の反応や参加率
- 顧客を育成している場合の成果:商品やサービスURLのクリック率や通常メルマガからステップメールへの移行率など
このように、どこの数値を見るかを明確にすることで、そのために何をしなければいけないかが明確になります。
メルマガはさまざまな数値が出てしまうため、あれもこれもとやってしまうと、軸がぶれてしまい満足いく結果を残すことはできません。
メルマガ配信の戦略はシンプルが一番です。
効率的な配信、少ないリソースで無理のない配信を実現する方法を模索する
マーケティングの手法やセールス方法は多くあり、時代の流れや顧客の興味関心によって柔軟にスピーディーに変化していく必要があります。
つまり、担当者の業務が詰まっている状況は好ましくありません。
ラーニングスでは、掲げるバリュー(行動指針)の中に「効率化を実現する」という項目があり、弊社で働く人材は全員がそれを実行できるよう日々工夫しています。
ラーニングスで運営メディアの取材や新規記事の作成、メルマガの配信(顧客との関係継続、イベント関連のメルマガ)を担当しているのは、実際にこの記事を書いている筆者自身です。
ここでは、少ないリソースで無理のない配信を実現する方法についてご紹介します。
① 方向性をずらさない
内容の軸をずらさずに固定することが大事です。
私が行っていることは、最終的にはラーニングスのサービスが売れるところですが、スポットでみると、求められていることは
「継続的、定期的な顧客との接触」
「ラーニングスとはどんな会社なのかを覚えてもらう」
「出版を前面に押し出すのではなく、企業の利益追求に本で何ができるかを研究し発信する」
ことです。
とにかくシンプルに、自分がメールで何を求められているかをはっきりと自覚することが大切です。
② 凝りすぎない
この凝りすぎないとはクオリティを下げることではなく、受け取り手が負担なく入手できる情報をまとめ伝えることに重きをおく、という意味です。
書籍づくりにも通じることですが、1つコンテンツに1テーマが最適です。
あれもこれもと詰め込んだり、文字だけのほうがわかりやすいのに、やたらと図をつかったり色を派手にする必要はありません。逆に図が多めで文章が少なくていいものもあります。
大事なことは、適切なコンテンツ作りを心掛けることです。
記事内容から興味関心、知的好奇心をくすぐるメールであれば、大事なことを箇条書きにして、すぐに記事へアクセスできるよう【記事はこちらから】ボタンまでをファーストビュー内で収めます。
長々とした説明書きは不要です。
イベントごとであれば、頻繁にメールをしますが、1つのメール内容は短くても、内容は全て変えていきます。
1つのイベントに関して受け取る側の可能性を最大限広げ、角度を変えた宣伝を行っていきます。
少し読み手が内容を読んで判断するであろうものの場合は、簡潔ではあるもののストーリーを載せるため、長めのメールとなります。
③ しないことを決める
あれもこれもとならないために、「しないことを決める」ことはとても大切です。
例えば私の場合、
- 1回のメール配信の結果に拘りすぎない
- メール作成に長時間かけない(テンプレと作業順序、確認項目を設定する)
ということは決めています。
大切なことは、読み手が求める情報を定期的に長期間提供し続けることです。
スタミナ切れを避けるためにも、しないこと、負担を減らせる部分はどこかを見つけていきましょう。
突然ですが、貴社の経営戦略に自社サービスをポジショニングするための具体的なプランはありますか? ポジショニングは顧客に自社製品の特長や強み、魅力を伝える活動です。 そしてポジショニング[…]
書籍をコンテンツにしたBtoBメルマガ配信戦略
さいごに、書籍をコンテンツとしたBtoBメルマガの配信戦略をご提案します!
出版のハードルも下がってきたことで、すでに多くの企業が自社で書籍を持っていることと思います。
その書籍をより有効に使い、自社サービス、商品の売り上げをアップさせるための導線をご紹介します。
もし、書籍をつくる際に読者だけのメルマガ配信の設定などを行っていてすでに書籍を使ったメルマガ戦略を実行済みの方は、振り返りとして、そしてきづきがあればぜひ持ち帰って実行に移してみてください!
そして、まだ自社で書籍をお持ちでない方はぜひラーニングスへご連絡ください!
ラーニングスへの無料個別相談はこちらをクリック。
経営課題解決のための出版「企業出版」については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
企業出版とは法人が出版社に対して書籍の流通を依頼し、出版費用を法人側が負担するスタイルです。 書籍を通じて商品・サービスのPRやブランドイメージの発信を行えば、ほかの媒体を使うよりもはるかに長期的な集客効果[…]
書籍内容の項目分け
コンテンツとしてすでに書籍があるので、できるだけその中から抜粋する形でメール文を作っていきましょう。
というのも、書籍のほとんどはプロの手が入って世に出ているものとなります。
また、書籍があればゼロから作るよりも、よっぽど効率的にメール文の作成をすることが可能です。
商談につなげて成約を獲得するためには、読み手の潜在的なニーズの掘り起こしとその商品、サービスについて知ってもらうことが重要です。
メールの導線としておおまかにまとめると、下記のようになります。
これに沿ってコンテンツを抜き出していきましょう。
【メールの導線】
こういう情報をこれからお届けしていきます
↓
こういった課題ありませんか?
↓
弊社はこういうことをこれまでしてきました
↓
事例紹介
↓
こういった場合はこんなこともできます
↓
こういうことしたくありませんか?
配信回数の設定
次に、出した項目に沿って配信回数を決めていきます。
1冊につき大体6~10回以内が理想です。
また、週1~隔週程度の配信回数で行うといいでしょう。
成約確度が高くなれば少し頻度を高く設定するほうが望ましいですが、これまでの自社の成約に必要な期間と照らし合わせて検討してみてください。
件名
件名も書籍の中のインパクトのあるワードや言い回しからヒントを得て、読み手の興味に合わせた文章を作ってみてください。
商材やユーザー層によって刺さりやすい文言は変わってきます。
しかし【書籍無料配布】【○○部門1位の人気作ご紹介!】といったタイトルは開封率が高い傾向があります。
レイアウト
さいごに、メールのレイアウトについてです。
初回配信・ファーストビューの一例ですが、下記のようにできるだけ簡潔に、わかりやすいボタン配置をするとクリック率があがりやすいです。
また、初回配信のみ書籍の無料配布などを実施することで、興味づけを行えます。
次回配信からはAmazonなどのURLで問題ありません。
そして、お問い合わせの相談先もわかりやすく配置することをこころがけると良いでしょう。
今回はあえてファーストビューにおさまるように配置していますが、ボタンはそのファーストビューの下でも大丈夫です。
ファーストビューの下には各SNSやコーポレートサイト、関連記事の案内などをいれても問題ありませんが、基本的にメルマガは数秒だけで判断されることが多いので、ぱっと見で内容が把握できるかで作成していくことをおすすめします。
そして、初回配信のレイアウトを流用し、全配信分の設定をおこなっていくことで効率的に負担なくメルマガの制作が行えます。
まとめ
- BtoBビジネスにおけるメルマガでは、顧客に情報を届けるだけでなく、開封率やアクションを分析し、顧客の意識・行動を変えて、最終的に売上アップを実現させる必要がある。
- メルマガ配信を始める際は、どんな顧客にどんなメールを送るか検討する、所有しているコンテンツを仕分ける、15件ほど送ってから分析する、顧客のネックに合わせたコンテンツを作成する、成果とする指標を定める、というポイントを押さえる
今回は実際にBtoB企業でメルマガ配信を行っている筆者の立場から具体的な戦略をお伝えしましたので、初めてメルマガ配信をスタートさせる担当者様は少し複雑に感じた点もあったかもしれませんが、メルマガ配信はやっていくうちに見えてくるものが多いです。
配信を繰り返す中で時々この記事を見直すことで、また新たな気づきを得ることができると思いますので、ぜひご活用いただければ幸いです!
弊社ラーニングスでは自社で出版した書籍をコンテンツとして、メルマガ発信を行い、企業拡大へと繋げています。
コンテンツとして流用していく場合、書籍の目的・導線を練り戦略的に作っていくほうが、費用対効果も得やすいです。
企業の売り上げアップ実現させる出版をしたい方、書籍を使った戦略を実行したい方は、ぜひ企業専門の出版社「ラーニングス株式会社」までご連絡ください!
知識0から本を出版する方法7step
これから出版に取り組むかどうかを検討している方に向けて、出版までの手順を解説します!
- 『出版の力』を知ろう
- どのような目的で出版するかを決めよう
- 出版方法を決めよう etc.
投稿者プロフィール
-
ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者
大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。
200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。
プロフィール詳細はこちら
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