ランディングページで本を配布してリストを集める方法

本は出版するだけでもブランディングやマーケティング上の効果を得られることもありますが、出版した後の使い方を詳細に考えてプロジェクトを進めることでより効果を発揮しやすくなると言えます。
出版後の使い方には様々な方法がありますが、今回は特にランディングページで本を配布して住所や氏名、会社名やメールアドレスなどの見込み顧客情報(リスト)を集める方法について見ていきましょう。

※ランディングページとは
ランディングページとは「着地ページ」のことを指し、購入やお問い合わせなど、サイトの訪問者に特定のアクションをとってもらうことを目的としたページです。
例えばホワイトペーパーと呼ばれる資料などの特典と引き換えに、メールアドレスや住所などの個人情報を登録してもらったりするのが一般的な使い方で、今回の記事ではホワイトペーパーを配る代わりに製本した本を配ることをおすすめしています。

 

なぜランディングページで本を配るとよいのか?

ランディングページは一つの目的のために作るべきものです。
例えば、
「無料体験レッスンへの申し込みをしてもらいたい」
「1か月のお試しセットに申し込んでもらいたい」
「セミナーに参加してもらいたい」
「メルマガ会員増加のためにメールアドレスを取得したい」
「DM等のために住所情報を取得したい」
といったことがランディングページの目的として一般的なものです。
これらの目的を達成するために
・キャッチコピー
・商品の価格
・効果や効能
・これまでの実績
・顧客の感想
・会社概要
・代表者挨拶
などを記載するのが普通ですね。
今回はランディングページで本を配ることをおすすめしていますが、これには大きく以下の3つの理由があります。

 

理由1:入力の心理的ハードルを下げられる
まずは何といっても自然に住所や氏名などの顧客情報を得られる点が挙げられます。
住所等を入力するとなると抵抗がある人も多いかもしれませんが、本をもらえるということであればこれらを入力するための心理的なハードルを下げることができます。

メールアドレスなどを入力するときには、捨てメアドと呼ばれる普段は使わないメールアドレスを入力している方も多いかもしれませんが、本を受け取るために住所まで入力しているケースでは、捨てメアドではなく普段使うメールアドレスを入力することが多くなると予想できるのではないでしょうか。

 

理由2:本でナーチャリングできる
ナーチャリングとはステップメールによるメルマガなどを通じて、見込み顧客に知識をつけてもらうことを言います。

興味、関心を集めるための行動を指すわけですが、本を配布してそれを読んでもらうことで、その見込み顧客の興味や関心を高めることができるはずです。
もちろん、従来のようにメルマガも効果的ではありますが、両方を使うことでより効率的にナーチャリングが実現できると考えられるでしょう。

 

理由3:効果が長く続く
これは、ランディングページで配る場合に限った話ではなく、広告媒体としての『本』の効果についての話になりますが、本は人から人に伝わっていく口コミとしての効果も働きます。

例えば、誰かがランディングページで本を受け取ってくれれば、その本は職場や家庭内に入り込むことになります。

上司や社長に意見やアイディアを伝達する際にも、
「この本に記載されているように・・・」
と本が口コミツールとして利用されることも考えられます。

また、受け取ってもらった本は、すぐに捨てられることは少なく、家庭の本棚に入り込むことが可能になります。
そうなると、読んだ直後には行動に移さなかったとしてもしばらくして本が目に入ってから
「そういえばあの本に書いてあったことって・・・」
と思い出してもらえるという効果も期待できるでしょう。

 

ランディングページで本を配る方法の注意点

ランディングページで本を配るのは、見込み顧客の住所や氏名、会社名などを取得するのに適していることについては理解いただけたかと思いますが、ただ配ればいいというわけではありません。

例えば、本のクオリティも大事になります。
せっかく送った本が宣伝ばかりでは少し残念な気持ちになってしまうでしょうし、マイナスプロモーションとなってしまいかねません。

あくまでも本として成立するものを作ることを前提とするべきでしょう。

また、本の発送の仕組みづくりにも注意が必要でしょう。
資料ダウンロードなどのように、Web上だけで自然に完結するわけではなく発送作業等も伴うことを忘れてはいけません。
運用してみたら、想像以上に作業量が多くて大変だったということにならないよう、リスティングなどの広告開始前に、スムーズに運用できる仕組みづくりを目指しましょう。

 

使い方の応用編

製本した本を配り終わっても使える!
最後に使い方の応用編を見ていきます。
製本した本をランディングページで配り終えたら、それで終わりではありません。
普段の営業活動に使うのはもちろん、それ以外にもいろいろな使い方があるのです。

例えば、アマゾンのプリントオンデマンドで販売していくという使い方があります。
プリントオンデマンドとは、注文の都度、印刷・製本・配送されるサービスであり、在庫が余ったり不足したりすることがないのが最大の特徴です。
アマゾンで販売していると、本を読んで問い合わせをいただけるケースも考えられるでしょう。

 

実際に本を作らなくてもできる
今回はランディングページで住所などの情報を入力してもらって本を配布する方法について説明しましたが、ホワイトペーパーと呼ばれる資料のように原稿データをダウンロードしてもらう方法も可能です。
先ほど紹介したアマゾンのプリントオンデマンド出版と合わせた
ランディングページでダウンロード版の原稿プレゼント + アマゾンでプリントオンデマンド本の販売
という使い方も一考の価値ありでしょう。

 

送料のみ負担いただくのも可
当然ですが、本は必ずしも無料で配らなければいけないわけではありません。
多少の費用をいただいたり、送料として数百円のみ負担してもらうという使い方もよいでしょう。
費用が発生するとなると、その分ランディングページでの申し込み人数自体は減ることが予想されますが、一方で申し込んでくれる見込み顧客の質の向上が期待できます。
費用を払うとなると、住所などはもちろん、捨てメアドを入力する可能性も減るでしょう。

 

 

以上、今回は「ランディングページで本を配布してリストを集める方法」を紹介しました。
マーケティングやブランディングのために本を出版しようと考える人や会社は多くありますが、出版そのものが目的になってしまっては本末転倒です。
今回はランディングページで配布するという使い方を紹介しましたが、それに限らず、出版後の使い方まで考えてプロジェクトに取り組むようにしましょう。

投稿者プロフィール

梶田洋平
梶田洋平
出版ベンチャー企業「ラーニングス株式会社」の代表取締役。

大学卒業後は証券会社に入社し、2つの支店で法人、リテールの営業活動に尽力。
5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。

これまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3000冊以上。

『出版を変える、出版で変える』を合言葉に、はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開。
出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。

好きな本の分野は経営者の自叙伝やマーケティング、経営に関する実用書。
愛知県名古屋市出身。趣味は読書とスポーツ観戦。

近著:
「7日でマスター 株チャートがおもしろいくらいわかる本」(2017年ソーテック社)
「7日でマスター 投資信託がおもしろいくらいわかる本」(2018年ソーテック社)
「いちばんわかりやすい 60歳で2000万もらうiDeCo年金のはじめ方」(2019年ソーテック社)
「世界一やさしい 株・FX・投資信託の教科書」(2020年ソーテック社)
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