自叙伝を執筆したいと思ったけれど、何から始めていいのか分からない方も多いでしょう。
この記事では自叙伝の種類、文章を書く際に意識すべきポイントを紹介していきます。
自叙伝を書きたいと思っている方の参考になれば幸いです。
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。
※ビジネス書の書き方については、ビジネス書の書き方|現役出版アドバイザーが流れやコツ、よくある悩みまで徹底解説をご覧ください。
自叙伝の書き方、自叙伝のタイプを設定する
自叙伝を執筆する際にまずすべきことは、「どのように自叙伝を書くのか、どのようなタイプの自叙伝を執筆するのか」を決定することです。
自叙伝執筆に際して、ある程度の方針をあらかじめ決めておくと執筆しやすさが段違いです。
では、自叙伝にはどのような種類があるのでしょうか。
以下に、細かく説明していきます。
自叙伝の主な書き方は大きく分けて2つ
自叙伝の書き方は2つに分けることができます。
1つ目が、「年表型」の書き方です。
この書き方はその名前の通り、自身に起きたことを出生から順におって記述していく書き方です。
基本的には自分のことを年代ごとに書き連ねていくことになるので、構成を深く考えなくていいというメリットがあります。
ただし、出生から順に記述するだけではどうしても単調になってしまい、退屈な印象を与えることになるでしょう。
全体の流れが単純になってしまうので、「読ませる自叙伝」を目指しているのであれば、センスの光るサブタイトルや、章ごとの組み立てを意識するといいでしょう。
次が、「ストーリー型」という書き方です。
年表型とは異なり、時系列を上手に移動しながら読ませる文章を執筆する方法で、上手に書くことができれば読者の満足度も高いでしょう。
しかし、この書き方はかなりの技術を要します。
普段から文章を読み書きする習慣が少ない方がストーリー型の執筆方法に挑戦して失敗してしまうケースもあるので、文章の組み立てにそこまで自身がないなら年表型で書き進めるのが無難です。
自叙伝のタイプは大きく分けて3つ
次に自叙伝のタイプについて、考えていきましょう。
自叙伝のタイプは、大まかに3つに分けることができます。
顧客にアピールするための「ビジネスタイプ自叙伝」、次に自分に起こった特別な経験を広める「啓蒙型自叙伝」、そして自身の事を家族へと伝える「家族型自叙伝」です。
まず「ビジネスタイプ自叙伝」ですが、会社を経営している方などにおすすめしたい自叙伝の形式です。
自分の思想を本に著して顧客に渡せばそこからビジネスチャンスが広がりますし、「本を出版している」という事実が顧客に信頼を与える可能性があります。
基本的には自分の仕事に関して執筆することになるのですが、それだけを執筆するわけではなく、自分の生い立ちから仕事を始めるまでの中で、どうしてそのビジネスを始めることになったのかについても執筆することになります。
また、一般的にビジネス自叙伝は執筆難易度が高い点を留意しなければいけません。
経営者の出版なら、自伝にはせずに企業としてノウハウなどをまとめて出版する「企業出版」という点もあります。
企業出版については、こちらの記事をご覧ください。
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次に、「啓蒙型の自叙伝」です。
自分に起こった出来事でも特に病気や事故、事件に関するテーマで執筆を行っていくわけですが、あまりにも特殊なケースだと読者に「自分には関係ないのでは?」と思われてしまうかもしれません。
そうならないように共感を得られるような文章構成が求められます。
最後に、「家族型自叙伝」です。
自叙伝の中でも最もオーソドックスなのがこのタイプの自叙伝。自分に起こった出来事を淡々と書き上げていきますが、家族に伝えたい要素はしっかりと盛り込むべきです。
執筆前に自分が家族に伝えたいいくつかの要素をピックアップして、適切に盛り込んでいくことが重要です。
自叙伝などの本を出版するならターゲティングが重要
これは自叙伝に限ったことでは無いのですが、物を作って売るときは「誰に対して売るのか」を意識しなければいけません。
どういった読者に本を届けたいのか、これを決めることができれば、どのような文章を執筆すればいいのかという「方向性」が定まります。
逆に言えば、誰に対して読んでもらいたいのか決めないまま執筆を始めてしまえば方向性が定まらず、迷走してしまうでしょう。
そうなってしまったら本を完成させることは難しいですし、なんとか完成にこぎつけたとしても、印象の薄い本になってしまいます。
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自叙伝など文章の書き方について意識しておきたいポイント
自叙伝を執筆するときにはいくつか意識すべき点があります。
自分の年表を作っておく
まず「自分の年表を作成する」ことです。
自叙伝には2つのタイプがあり、年表型とストーリー型があることは前述しましたが、どちらのタイプで書くにせよ年表を作成することは必須です。
自分の身の回りで起こった出来事について書き記すのが自叙伝のため、「いつ、何がどのようにして起こったのか」は明確にしておかなければなりません。
年表を作成するということは、執筆に必要な情報を整理するという意味で必須の作業です。
構成を細かく練ることが完成への近道
次に意識したいポイントは、自叙伝を書くにあたり本の内容について大まかな流れを作成するということです。
例えば20万字の文章を執筆しなければならないと思うと気が遠くなりますが、1万字の文章を20章分作成すればいいのであればそこまで苦には感じなくなります。
さらに1章1万字を5つの見出しに分け、その見出しは2,000字書けばいいと考えると、20万字の文章を作成することはそう難しくないことだと分かるはずです。
ただ、全ての見出しで2,000文字を執筆することは難しいでしょうから、どの章、どの見出しで文字数を増やすのか、それとも減らすのかを調整しなければいけません。
自叙伝の構成、見出しを作成することは、いわば家を建築する際の設計図のようなものです。
設計図なしに家を建てるのは無謀ですし、仮に完成したとしても、その後に何度も手直しする必要が生じるでしょう。
習慣づけと目標設定が大事
これは自叙伝に限ったことではありませんが、「物を書くことを習慣づける」ことが著書を完成させる上では大変重要です。
自叙伝を書こうと意気込んでいる方は恐らくある程度は書くことが好きだと思いますが、それでも本を1冊書き上げるということはかなりの努力を要します。
そのため、思いつきで自叙伝の執筆を始めて挫折してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そこで必要なのが「習慣づけ」と「目標設定」です。
毎日少しでもいいから文章を書き続けることが大切なのですが、その習慣を続けていくうちに少しずつ自信に繋がる気持ちが芽生えていきます。
それが「義務感」と「達成感」です。
文章を書くことが生活に組み込まれていくと、「今日も自叙伝を書き進めなければ」という気持ちになり、その通りに執筆を進めることができれば「今日もある程度書き進めることができた」と達成感を得ることができるのです。
そして、文章を定期的に執筆することに必要なのは「目標設定」です。
漠然と、「今日は自叙伝を書き進めるぞ」と意気込んでしまっては、終わりのない作業にうんざりしてしまうでしょう。
しかし、「今日は〇○文字執筆するぞ」と明確に目標を定めることができれば、そこに向かって集中して文章を書き進めることができるのです。
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まとめ
自叙伝を執筆する際には、まず自分がどのような自叙伝を書きたいのかを考えなければいけません。
また、それが決まれば今度は構成を入念に練ることが重要です。
執筆内容が概ね決まれば、あとは日々の執筆に対してどのようにモチベーションを高めていくのかが鍵となります。
こちらで紹介した内容も参考にしつつ、是非ご自身が納得のいく自叙伝を執筆してください。
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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。
出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。
これからも有益な記事を日々発信できるよう、尽力していきます!
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