自費出版に必要な文字数とは? 原稿サイズ・行間などで差が出る?

自叙伝やビジネス本など、近年誰でも本を出版できる方法「自費出版」が広まっています。

そもそも自費出版とは、著者自身で出版費用を負担して本を出版する方法のことです。自費出版でも大型書店に並ぶことも稀にあり、映画化が決まった作品も存在します。

そんな自費出版に興味があり実際書いてみようとなった場合、必要な文字数は最低どれくらいなのでしょうか。他にも、原稿サイズや行間など、決まりはあるのでしょうか。

自費出版であれば何もかも自分で調べないことには進まないこともあります。

書き始める前に、以下の必要事項を整理しておきましょう。

 

自由に執筆できる「自費出版」

自分の思い通りにつくれるというポイントが、自費出版最大のメリットです。出版社から、このように書いてくれと指図を受けることなく売り上げを考えずに、ただ自分が書きたいことを書きたいように書けます。

後世に自分の書いた本を残したい、売り上げ関係なくただ記録として出版にチャレンジしてみたい、そんな方には自費出版がおすすめです。

自費出版というからにはお金はかかりますが、自分が死んでも残るものにはそれだけの価値があるのではないでしょうか。

 

自費出版に必要な文字数・原稿サイズ・行間とは

一般的な本1冊を書くならば、それに必要な文字数は10万字程度です。しかし、ページ数が少ない場合の文字数は4万字程度になります。また、1ページに入る文字数を調整できるものを行間と言います。

一般的な本1冊に必要な文字数は「10万字」程度

文庫の場合は1冊10~12万字、新書であれば1冊8~12万文字が目安といわれています。どのような本を出すのかによって文字数の平均が多少変わるのは覚えておきましょう。10万字というと想像しにくいですが、400字詰め原稿用紙250枚と考えるとイメージがわきませんか?

アナログで書く人はもう少ないのかもしれませんが、小学生の頃に書いた読書感想文を思い出すとそれがどれくらいの文字数になるのか想像できます。これはあなたにとって多いでしょうか、それとも少ないでしょうか。

本と呼べる代物にするには、大体これくらいのボリュームが必要です。

ただつらつらと並べただけでは間延びした文章になってしまうので、内容が濃いものでかつ10万字が理想です。

ページ数が少ない場合の文字数は「4万字」程度

ページ数が少ない場合の文字数は4万字程度です。これは、400字詰め原稿用紙100枚、A4サイズで1ページ1200文字とすると、約34ページになるくらいです。先ほど10万字のイメージしたばかりなので少し少な目だと感じるかもしれませんね。

34ページ程度なら、中綴じで製本してもよいくらいの厚さで、パンフレットのような冊子になります。

しっかりとした本にしたいならちょっと物足りないくらいですが、10万字も書けないという方ならパンフレットぐらいの冊子で妥協するのが妥当です。

文章量は多くても、繰り返し同じことを言っていたり、中身が薄いものだと自分自身がその出来に納得できません。

1ページに入る文字数を調整できる「行間」

行間についても知っておかなくてはなりません。1ページに入る文字数を調整できることから、行間や余白の設定次第で1ページに収められる文字数も調節できるのです。

例えばA4サイズの場合、余白を25mmほど開けて、さらにヘッダーやフッターなどの余白も考えてみましょう。そして文字サイズは10pt/行間15ptだと、だいたい1200文字くらいが入ります。

A4冊子の1ページの文字数は1000~1500字くらいがちょうどいいので、これくらいで調整してみてはいかがでしょうか。

文字数が大切ならば、行間で1ページ内にどれくらいの文字数を入れるのかを決められることも知っておくべきでしょう。

おすすめの文字数・行間

おすすめの文字数や行間についてですが、長文の場合は、読みやすい文字サイズは8~10ptくらいです。

そして行間は、文字サイズの1.5倍がおすすめなので文字の大きさ次第と言えるでしょう。

あまり行間が大きすぎるとなんだか小さい子向けに思えたり、あまりしっかりとした本ではないという印象を与えてしまいます。けれど、文字が小さく詰めて書かれた文章も読みにくいですよね。ですから、この間を取れるような本が理想的です。

普段読書をする方は行間や文字サイズについて何も思わないかもしれませんが、実は本は読みやすい行間と文字サイズに設定されているのです。自費出版するならそのような本を目指しましょう。

 

文字数は「誰に向けての本なのか」で決まるケースも

実は、自費出版の文字数は誰に向けての本なのかによって決めるケースもあります。

例えば、女性向けか男性向けかで文字数を決めているケースもあります。ラフに隙間時間で読みたいのか、それともじっくりと時間をかけて読みたいのかなどを考えると、男性向けの本は8万字程度、女性向けの本は6万字程度が適切と言われていたりします。

内容次第で文字数が変わってくるのは面白いですね。

ただ、文字数は常に稼げ良いというわけではありません。

自分が持っているコンテンツを凝縮させて、大事なところだけを表現すると良くなります。するとやはり文字数は少な目になってしまうのですが、間延びした内容よりはよっぽど内容は良いと判断されるでしょう。

 

自費出版で売れるには「タイトルの文字数」も重要?

自費出版の本を売りたいならば、タイトルの文字数はあまり気にしなくて大丈夫です。長いタイトルで売れている本も、短いタイトルで売れている本もあり、そこに売り上げの傾向などはありません。タイトルで大事なのは文字数ではなく、本に印象を持たせるものです。

タイトルの文字数はあまり関係ない

結論から言うと、この長さなら売れるというタイトルの文字数はありません。売れる本には確かにいろんなパターンがあり、それについて調べている人もいますが、その中に「長いタイトルの本」もあれば、「短いタイトルで売れている本」もあるのです。

この結果を見れば分かる通り、タイトルの文字数は気にしなくても大丈夫です。

ネットから有名になり、今はラノベとしてすっかり定着した本のタイトルは長めな傾向にありますが、あれはラノベというジャンルだからこそ持つ味なので、売れる売れないとは関係がありません。

ラノベでタイトルの文字数が長いのに売れていないものもごまんとあります。

本に「印象」を持たせるタイトルとは

タイトルを決める時に大事なのは、本に印象を持たせることです。具体的には、命令形にしたり、質問系にしたり、端的に思い切り短くしたりする作戦があります。命令形というと強いイメージがありますが、これこそが狙いなのです。

質問系にすれば読み手はその答えを知りたくなり、自分が思っている答えについてどう意見されていえるか気になるでしょう。短いタイトルの本なら逆に内容が気になって手に取ってしまうかも。

また気をひくためには、一見矛盾があるタイトルにすれば良いですし、具体的な数字を入れることで説得力のある本だなと読者に印象付けられます。

まとめ

自費出版するなら理想とする文字数はありますが、一番大切なのは無理のない文字数で執筆することです。

下手に文字稼ぎをすればそれは読者に伝わってしまいますし、読見ごたえがないしもっとまとめられるのでは?と、むしろマイナス評価になるでしょう。

それを避けるためにも、無理のない適度に凝縮された内容が適切と言えます。

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
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