企業の認知度は、会社の経営や売り上げに関わる重要な要素です。
今回は、企業認知度調査の実施方法と、分析に使えるフレームワークについてご紹介します。
フレームワークを知ることで、企業認知度調査の結果をより有効活用することが可能です。
企業認知度調査の方法を知りたいという方や、調査結果の分析について知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
企業認知度調査のメリット
企業認知度調査とは、自社がどれだけ世間に知られているのかを知ることができる調査です。
企業認知度調査は法人向けに行うものと、一般消費者向けに行うものと2つがあり、自社の印象を知ることができる重要な機会です。
企業にとって非常に重要な企業認知度調査ですが、どのように実施されてどんな効果があるものなのか知らないという方も少なくないでしょう。
まずは企業認知度調査のメリットを2つご紹介します。
自社がどれだけ認知されているのかを知ることができる
自社がどれだけ認知されているのか知ることができるというのが、企業認知度調査の一番大きなメリットといえるでしょう。
自社の知名度を客観的に知ることは難しく、知名度を正しく理解していないまま、間違った方向に舵取りをしてしまうケースは少なくありません。
間違った認識のもとで行った対策は効果を発揮できません。
言い換えると、対策を行っても自社の認知度が向上しない場合、自分たちの予想する認知度と世間一般の実際の認知度がずれている可能性があります。
正しく舵取りできない時間が長ければ長いほど業績はあっという間に落ち込み、経営そのものが傾いてしまう危険性さえあります。
他社競合に差をつけて業績を伸ばすためにも、自社の現状を知ることができる企業認知度調査は非常に重要なものとなります。
間違った施策や企業運営を行わないために、自社がどれだけ認知されているのか現状を正しく知ることが重要です。
対策後の変化を確認できる
企業認知度調査の結果、世間からの認知度が自分たちの予想より低かった場合、認知度を上げる対策を行う企業がほとんどでしょう。
そうして行った対策の有効性は、再度企業認知度調査を行うことで確認することができます。
対策を行った後、認知度が上昇していれば効果があったということがわかり、認知度にあまり変化がなければ別の方法を考えなければなりません。
企業認知度調査の方法
企業認知度調査の方法は、大きく分けると「会場調査」と「Webアンケート調査」の2つに分けることができます。
どちらの方法にもメリット・デメリットがあり、以下に詳細を説明します。
会場調査
会場調査は、会場に人を集め調査を実際に行う方法です。
扱っているサービスや商品が一般消費者向けのものであれば、アンケートだけでなく商品も一緒にブースに用意することができます。
そうすることで調査を行えるだけでなく、自社サービスや商品の宣伝にもなり、認知度向上につなげることができます。
会場調査のメリットは、実際に集まった自社商品に関心のある方に調査を行い認知度を高めることができるという点です。
認知度調査と認知度の向上対策が一度に行えることから、会場調査を頻繁に行っている企業は多いです。
デメリットとしては、限られた場でのアンケートになるため認知度の数値の信憑性が高くないという点です。
調査に協力してくれる人数が少ないため、世間一般の認知度の数値と同じかどうかは疑問が残るところでしょう。
会場調査は企業認知度だけでなく、商品の認知度の向上やアピールにもつながるため、一般消費者向けの商品を扱っている企業におすすめの方法です。
Webアンケート調査
Webアンケート調査は、調査会社に直接依頼しWeb上でアンケート調査を行う方法です。
アンケートに答えたユーザーへ報酬を用意しているアンケート会社も多いため、多くのユーザーが回答してくれます。
また、ネットから気軽に回答できることからアンケートの回答数が多くなる傾向にあるため、世間一般の認知度と大きくずれることがない点がWebアンケート調査の大きなメリットです。
デメリットとしては、アンケート調査の費用がかかるという点が挙げられます。
また、会場調査は同時に認知度を上げることが可能でしたが、Webアンケート調査ではそれができないという点もデメリットの1つです。
あくまでも正しい認知度だけを知りたいという企業におすすめの方法です。
分析に使えるフレームワークについて
ここでは分析に使えるフレームワークを2つご紹介します。
企業認知度調査の結果を有効活用するために、参考にしてみてください。
トップオブマインド分析
トップオブマインド分析とは、「純粋想起率」と「助成想起率」を算出することで自社ブランドの認知度を調査する方法です。
純粋想起率とは、商品の名前を聞いたときに調査対象の名前がどれだけ浮かぶかによって算出されるものです。
回答者に選択肢を与えずに思ったままを回答してもらうことで、自社製品のイメージがどれだけ世間で認知されているのか算出することができます。
自社製品がどの位置にいるのかが明確にわかるので対策が立てやすくなります。
また、純粋想起率が高い場合、競合他社と比較したときにより優位な知名度を誇っているということになり、企業の製品イメージが世間にしっかり浸透していることを表しています。
助成想起率は、自社の名前を挙げて知っているかどうかを調査するというものです。
選択肢は「知っている」か「知っていない」かの2択で、自社の名前を挙げて行う調査のため、製品ではなく会社の知名度を純粋に知りたい場合に行います。
アンケート回答者の中で知っていると回答してくれた方の数値で算出されるもので、より詳細な認知度の計測が可能となります。
ギャップ分析
ギャップ分析は、離反者とユーザー、未購入者に調査を実施し、それぞれの人が製品に抱いている感想や評価の差からギャップを分析する方法です。
離反者や未購入者を取り込むために欠かせない調査で、新規ユーザーの獲得に非常に効果的な調査です。
例えば、ユーザーへの調査では「手頃な価格」という印象が強いものの、未購入者には「価格が高い」印象という結果が出たとします。
その場合、企業で設定している価格が高すぎるのではなく、高額な商品だという先入観を持たれていることが原因で実際の購入に至っていないと考えることができます。
大きくギャップがある場合は、そのギャップを解消することで既存ユーザーの満足度向上と新規ユーザーの獲得につなげることができます。
ギャップ分析は、トップオブマインド分析と合わせて定期的に行うようにしましょう。
認知度を上げることには多くのメリットが存在します。 そのため、多くの人や企業が、認知度を上げる方法を実践しています。 本記事では 認知度を上げるメリット 認知度を上げるための5つのステ[…]
まとめ
企業認知度調査は、自社の認知度を正しく知るために有効です。
自分たちが思っている認知度と実際の認知度に差異が生まれることのないよう、定期的に取り組むことが大切です。
また、認知度向上の対策は認知度を高めるだけでなく、顧客満足度の向上や新規顧客の獲得にもつながります。
企業認知度調査をうまく活用して、自社のさらなる発展を目指していきましょう。
投稿者プロフィール
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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。
出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。
これからも有益な記事を日々発信できるよう、尽力していきます!
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