自費出版のメリットとデメリットとは?!

「自費出版」とは、著者自身が費用を自分で負担して出版する出版形態のことです。

この自費出版は、「商業出版」の様に出版社が本を商品とし、利益を求めて出版するわけではないので、その本が売れる見込みがあってもなくても費用さえ著者が用意すれば、誰でも本を出版できるというのが最大の魅力です。

しかし自費出版は商業出版とは違い、基本的に流通ルートや販売部数がしっかり確保されているわけではありません。

会社によっては例外として、流通や販売に強い出版社もあるので、どんな本をどのような目的で出版したいのかを明確にし、どの会社を依頼するのかしっかり見極めることが自費出版では大切です。

今回はそんな自費出版のメリットとデメリットを紹介していきます!

 

自費出版のメリット

誰でも本を出版できる!

自費出版に興味のある方。自費出版にはメリットとデメリットがあります。

ここから自費出版のメリットから順番に説明していきます。

まず自費出版の最大の特長として、「誰でも本を出版できる」という点があります。

商業出版では出版費用を全額出版社負担する為、利益が見込めない本は出版することができません。

商業出版で本を出版できるのは限られた人のみとなります。

しかし、自費出版であれば費用は自己負担にはなりますが、誰でも「本を出版したい!」という夢を叶えられるメリットがあります。

また伝えたこといことはあっても、それが伝わるように上手に文を書く自信が無いといった方は、プロのライターの方を紹介してくれる会社もあります。

自由に本を作れる!

2つ目のメリットは「自由に本を作れる」という点です。

商業出版では、本は商品となるのでその本が売れる為に、構成や表現に関して出版会社から著者に指示が入る場合があります。

そうなってくると最終的に著者の意向に沿わない本が完成してしまうケースもよくあるものです。

本を出版する上で、それが著者のストレスの原因にも繋がります。

しかし自費出版では基本的に本のジャンルからページ数、表現の仕方、デザインなどを出版社から指示が出ることもありません。

利益を考えずに自分の自由に個性的な本を作れるところが大きなメリットです。

出版した本を自由に使える!

3つ目のメリットは「出版した本を自由に使える」という点です。

自費出版の場合、出版した本の所有権は出版費用を負担した著者側のものです。

しかし商業出版で本を出版した場合、その本の権利は大きく制限されてしまいます。

著者の好きなタイミングで増刷や絶版をすることもできませんし、必要な分だけ出版するなども決めることはできません。

出版して本の使い方や流通の仕方を柔軟に決めていきたい方には、自費出版がおすすめです!

自分の考えや経験に自信を持つことができる!

4つ目のメリットは「自分の考えや経験に自信を持つことができる」という点です。

本を出版する上で、自分の伝えたいことを整理する必要があります。

その過程で今まで自分が培ってきた経験や考え方などを今一度深く考える機会を持つことができ、自分の頭の中をクリアにすることができます。

また「本を出版した」という事実が自分に自信を与え、精神的な満足も得られたという声も多いです。

著者自身の満足感だけではなく「本を出版した」というだけで、その本の内容は問わずに「凄い」という印象を周りに与えることもできます。

本の出版は著者のステータスになり、それによって周りからの信頼度が上がったりするメリットもあります。

 

実際に自費出版した方の嬉しい声

田澤孝雄さんの例

「ビジョン経営革命を起こした2代目お坊ちゃん社長の77の逆襲レター」を自費出版された、京南オートサービス株式会社の田澤孝雄さん。

父の会社を引き継ぐ形で2代目社長となり会社経営をしています。

経営を軌道に乗せるまで様々な困難などがあり、そうした経験の中から田澤さんと同じように2代目社長の人にきっと役に立つノウハウがあると思い本を出版しようと決意しました。

田澤さん曰く本は後世にずっと残り続けるものだからこそ、本に書いたことを有言実行しなければいけないという、いい意味で自分自身にプレッシャーをかけることができたみたいです。

また、これまでお世話になった身近な人や経営者仲間にもわざわざお金を出して読んで貰えることに、自分が作った本がお金をかけて読んで貰えることがこんなにも嬉しいことなんだと実感したそうです。

参考記事:【出版事例集】2代目社長にビジョン経営を伝えたい

安岡俊雅さんの例

「医療機関のブランディング ~求人・集患の秘訣~」を自費出版された、医療機関専門のホームページ制作会社を経営されている安岡俊雅さんは、本の中で自身の仕事のノウハウを紹介しました。

実際安岡さんの会社のWebサイトでも十分そのノウハウを紹介することはできましたが、わざわざ本を出版した理由は出版社を含め、別の第三者の目が入ることで安岡さん自身が自社をより深く知ることができるだろうと考えた為でした。

実際に出版した後、本は安岡さんの羅針盤のようなものになったそうです。

本を出版する際に改めて自分自身や、自分の会社を見つめ直すきっかけを持ち、自身の考えをより明確に把握することができるのでしょう。

また、安岡さんは本を1000冊、お客様やお世話になっている方に献本もしました。

安岡さんの会社の事業や考え方をより理解してもらう為に本が役立っているそうです。

 

本は会社の理念や思いを深く知ってもらう為に活躍してくれそうです。

参考記事:会社や人生の羅針盤としての書籍~代表取締役就任1年目の出版~

 

自費出版のデメリット

出版費用が高額

ここからは自費出版のデメリットについて説明していきます。

まず1つ目のデメリットは「出版費用が高額」という点です。

自費出版は、上記で説明してきた通りに出版費用を著者が自己負担します。

自費出版の費用はピンキリですが、その費用の相場は数百万といわれています。

あなたの出版の目的に合わせて、自費出版の費用を最小限に抑えることを心がけましょう。

例えば1つの例ですが、書店流通なし編集あり200ページ1000部の費用の場合、表紙などのデザイン費用や編集費用なども含める場合は、合計120万円ほどになります。

あくまでもこれは1つの例で、条件によっては数千万円にまで費用が膨れ上がることもあるのが、自費出版のデメリットです。

出版しても利益は見込めない

2つ目の自費出版のデメリットは「出版しても利益は見込めない」という点です。

本を自費出版することを考えている人の中には、利益を求める方も多いかと思います。

しかし、自費出版で本の売り上げそのものからの利益を生み出すのは、難しいと考えた方が無難です。

もちろん本を出版したことで、会社の信頼度が上がり、ファン獲得に成功し会社の売り上げが上がるケースなどはありますが、本自体の売り上げは期待しすぎないように!

自費出版で本を出版したい場合には、後世に残しておきたい自分の経験や考え方を形にする目的や、身近な人たちに配って読んでもらう目的で行うことをおすすめします。

著者自ら宣伝・販売をしなくてはいけない

3つ目のデメリットは「著者自ら宣伝・販売をしなくてはいけない」点です。

自費出版の場合、著者自身から何かしらのアクションを起こさなければ、その本の存在を誰かに知らせることはできません。

つまり商業出版とは違い、著者が自ら宣伝や販売を積極的に行っていく必要があります。

自費出版は、費用さえ用意できれば誰でも簡単に本を出版できますが、その先の販売という点がとても難しいのです。

より多くの人に注目してもらう為にはやはり書店に置いてもらうことを考えると思いますが、書店も売れる見込みのある本しか置いてはくれません。

まずは町にある小さい書店から足を運び、置いてもらえるかの交渉から始めるのがいいでしょう。

また著者自身でSNSなどあらゆる方法で地道に宣伝を行っていく必要があります。

悪徳業者が多数実在する

4つ目のデメリットは「悪徳業者が多数実在する」点です。

自費出版したいと考えている方が特に気をつけなければいけないポイントが、出版社選びです。

もちろん信頼できる出版社は多いものの、悪徳業者が多く実在しているのもまた事実です。

甘い話を持ちかけては高額な出版費用を請求してくる会社もあります。

出版社と契約する時は、費用にだいたいの上限を定めて様々な会社を比較し、信頼できる会社か見極めることが大切なカギとなってきます!

あくまでもたくさんある中から1つの例ですが、とあるAさんの場合、初めに契約を交わした金額があるにも関わらず、いざ作業が始まると「この紙を選ぶ場合はあと○万円かかります」「このデザインにはさらに〇〇万円が必要です」など、どんどん追加料金の請求が膨れ上がり、結果的には最初に言われた金額の倍以上の費用になったケースなどもあります。

参考記事:【実際にあった?!】自費出版で起こりうるトラブルとその対策!

 

まとめ

今回は自費出版のメリット・デメリットを紹介していきました!

自費出版は誰でも本が出版できるポイントから、自由度高く本を作れるというメリット、また自分自身の自信に繋がるといったような様々なメリットがありました。

「とにかく本を出版したい」「自分の思い通りの本を出版したい」「自分の考えや会社の理念などを身近な人にアピールしたい」といった方には自費出版がおすすめです!

またそんなメリットがありつつも、やはり自費出版の最大の懸念すべきポイントになってくるのが、その出版費用の高さでした。なるべく費用を抑えて出版していという方は、出版社選びは慎重に行いましょう。

また販売も著者自ら積極的に行っていく必要がある為、本を出版した後も根気が必要になってきます!

投稿者プロフィール

久保木 彩子
新卒で羽田空港で働いた後、卒業旅行で興味を持ったバンコクへ移住しホテル勤務。
2年半のバンコク生活を終えて帰国した後、Webライターとして活動中。

【一言あいさつ】
将来は自分の書いた文章で、たくさんの人をHAPPYにできる人になりたいです!!
好きなことは絵を描くこと、代々木公園をお散歩すること、散歩している犬を触ることです♡