自費出版とは? 同人誌とは?

これから本を制作したい方や、自分の作品を誰かに読んでもらいたいとお考えの方がすぐに思い浮かぶのが、「自費出版」「同人誌」ではないでしょうか。

両者とも、作品、印刷、表紙などにこだわって制作することができますが、それぞれ特徴が異なり、違うメリットがあります。

本記事では、自費出版と同人誌の違いについて解説していきます。

 

 

 

自費出版とはどのようなものか

自費出版とは、本を作り世に送り出すまでのすべての工程において、著者自身が制作費用を用意して発行する方法です。

出版会社を利用して制作するのが一般的で、著者側がボリューム、部数などいろいろな希望を伝えれば、予算を考慮しながらイメージに合ったものを発行してくれます。

本を制作したものの少量しか発行できないため、自費出版は難しいと諦めることはありません。

出版社によっては、10冊程度の発行にも対応しているところもありますし、少量の追加にも対応可能なところもあります。

 

自費出版にもさまざまな種類があります。

その中で、よく知られているタイプは2種類あります。一つは、個人出版で、もう一つが共力出版です。

以下それぞれの特徴と、自費出版する場合の一般的な流れや費用についてご紹介します。

 

個人出版について

個人出版の場合、発行者は自分となります。

内容から、本のデザインなどすべてを自分の意志で進めていけるので、より自分らしい作品に仕上げることができます。

しかしながら、自分自身がやるべきことや決めるべきことがとても多いので、その点は苦労することもあるかもしれません。

また、自分が作成した内容についても、自分が全責任を負う覚悟も必要になります。

とはいえ、この世にたった一つの自分の作品を生み出せる醍醐味があるので嬉しい苦労とも言えるでしょう。

 

協力出版について

持ち込み原稿などで、出版しても良いけれども売れるかかどうかはっきりしないと判断された作品の場合は、協力出版として出版できる可能性があります。

ただし、条件があり、初版のための費用を自分が負担しなくてはなりません。

とはいえ、出版社が持っている流通を利用して、広く自分の作品を広めることができるというメリットもあります。

また、書店にも並べてもらうことができます。

 

業者はどこにしたら良いのか?

自費出版を手掛けている会社は、多数あります。

一般的な出版社でも可能なところもあるのですが、費用がかなりかかってしまうため躊躇される方も多いかもしれません。

その点、自費出版会社であれば、比較的リーズナブルな費用で対応してくれます。

ただし、もちろん会社によってかなりの差がありますので、よく調べたり質問したりしながら慎重に選ぶことをオススメします。

ひたすら褒めちぎるだけのところや、きちんと話を聞いてくれないようなところは要注意です。

 

気を付けたいトラブルとは

自費出版を検討する際、注意しておきたいことがいくつかあります。

残念なことに、まったくトラブルが発生していないわけではありませんので、できるだけ知識を得て取り組むことをおすすめします。

特に、費用のことです。自費出版の場合、必要な費用は著者が用意することになります。

そのため、慎重に打ち合わせを行うことが大切です。

何か提案を受けたときはきちんと内容を確認し、不必要だと思ったらはっきりノーと伝えましょう。

 

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同人誌の特徴とは

「同人」とは、志や好きなものが同じである仲間のことを言います。

そんな同人たちが集まり、費用を出し合いながら作られるのが同人誌です。

さまざまなジャンルに渡り発行が可能になっており、物語作品や専門的な内容がつづられている雑誌、写真集など多くのものが発表されています。

同人誌が誕生したのは明治時代であり、山田美妙や尾崎紅葉などが中心となって作られた我楽多文庫がその第一号であるとされています。

内容は、現代と同じように小説も載っていました。ほかにも、歌や川柳なども発表されていました。

現在、同人誌にはいくつかの種類があります。

以下に、それぞれの特徴やメリットデメリットをご紹介します。

 

合同誌について

「合同誌」は、複数の人数で作られるものです。この場合、作品と費用の両方を作者同士が出し合います。

そのため、バラエティ豊富で読み応えのある作品になります。制作費用においても、一人で作るよりも割安になる傾向があります。

しかし、注意すべきこともあります。

複数の人間によって作られているため、それぞれの進み具合によっては納期に間に合わず計画通りにならないケースもあります。

また、何らかの理由で作者同士で連絡が取れなくなってしまうリスクもあります。

こういったことを防ぐためにも、予め納期を含めたルールなどを決めておくことも必要です。

これらのことをクリアすることができれば、同じものに興味を持つ者同士のコミュニケーションの一つにつながる可能性もあります。

 

個人誌について

「個人誌」は、作者一名が発行までのすべてを担い、作られるものです。

一番のメリットは、全部自分のイメージ通りに作成できることです。

どれだけお金をかけたいのか、どれくらいの仕上がりにしたいのかなども、全部自分で決められる魅力はかなり大きなものでしょう。

作品内容はもちろん、本に使用する用紙や表紙など全部自分の思い通りにできます。

そのため、より自分らしさを感じさせる作品に仕上げることができます。

 

また、自分の計画やペースで進めていけるので、誰かの意見やペースに合わせたり、製作者同士で細かいやり取りをする必要もありません。

 

ファンジンについて

ファンジンは、ファン同士が集まり意見を言い合ったり創作したりするものです。

 

どうやって販売するのか

同人誌は、どんなタイプのものであっても、多くの場合は自分で手売りすることになります。

イベントなどで販売することも多いのですが、自分の作品がそのイベントに合っているのかどうかをチェックしてから申し込みをする必要があります。

もちろん、同人誌を作ればそれだけで売れるわけではないので、買ってもらえるような工夫も必要です。

魅力的な内容にすることは当然ですが、ほかにも、イベントブースをオシャレにしたり、レイアウトを工夫したりして上手にアピールすることも大切です。

 

自費出版と同人誌の違いとは

どちらも自分の作品を誰かに読んでもらえる方法ですが、違いもあります。

両者の特徴を比較し、自分に合った方を選びましょう。

 

費用が違う

自費出版と同人誌を比較すると、自費出版の方が多く費用を必要とします。

 

仕上がりが違う

自費出版の場合、書店に並んでいる普通の本のような美しい仕上がりになります。

同人誌は、仕上がりに差があります。

簡易的に作られたものも多いと言えます。

 

まとめ

自費出版と同人誌には、さまざまな違いがあります。

長く良い状態の本を作りたい方は、自費出版の方がおすすめです。

同人誌は、グループで作るものと個人で作るものとがあるため、それぞれのメリットデメリットを比較しながら判断しましょう。

 

 

投稿者プロフィール

マーケティング出版プラス編集部
学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。

出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。

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