コンサルタントのみなさんの、理想の1か月の動きはありますか?
例えば、1か月のうち稼働日が22日だとすると、本業のコンサルの仕事が12日間、営業4日間、スキルアップのためのセミナー受講などで5日、のこりの1日が経費精算などの事務作業という形はいかがでしょう。
「いやいや、現実的はじゃないよ」
「案件受注のための営業が4日間だけなんて絶対無理!」
と思ったそこのあなた!
実はそんなに非現実的な話でもないんです。
- 信頼度をあげるツールを用意する
- 高単価商材の営業のための道筋をしっかり描く
この2つを意識するだけでも随分違います。
今回はフリーのコンサルが高単価の案件獲得のために最適な方法を解説していきます。
最近独立したばかりの方、これから独立して仕事をしていこうとお考えの方必見です!
ぜひ最後までお読みください!!
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。
フリーのコンサルタントの仕事の悩み
どこか会社に所属せずに、ご自身のスキルや実績を活かしてフリーランスでコンサルタントとして活躍している方は多いと思います。
特に、世界情勢の変化が激しい時代になり、より個人の高い能力が求められてきました。
フリーで活動していると、多くの人が悩むことがあります。
信頼度の不足について
その悩みとして最も大きいものが、クライアントへどう信頼してもらうかです。
企業に所属していないというだけで、どれだけ実務経験や実績があったとしても、年齢や経歴で判断されて失注してしまうことも少なくないのでしょうか?
HPを用意したり、SNSなどでの発信活動をしたとしても、リソースが足りず、なかなか思うようにいなかいこともあるかと思います。
スキル、実績不足
また、スキル、実績不足にも悩む方は多いのではないでしょうか?
ここでお話しするスキル、実績不足とは、見込み客からそのように判断されている場合です。
フリーのコンサルタントの多くは、これまでやったことがなくてもクライアントからの要望があればその都度勉強し、実行していくだけの能力を擁しているかと思います。
そこは問題がないでしょう。
しかし、これまでやってきたことをクライアントにわかりやすく伝えられていますか?
営業相手が正しくあなたの
単価不足
そして、フリーのコンサルタントであれば、案件の単価をどうするかが悩みだと思います。
なかなか個人だと相手にも値踏みをされてしまって、数百万規模の高単価な案件を提案するのが難しくはありませんか?
フリーコンサルタントの一つの案件に対する月単価の相場は、50万〜350万円程度と言われており、平均年収は1200万~2,000万円程度になります。
月単価に大きな幅があるのは、コンサルタントの案件単価は自身の持つスキルのレベルやコンサルティングできる領域によっても、大きく異なるためです。
能力を評価できているでしょうか?
限られた商談の中で、なかなか全てのことを伝えるのは難しいと思います。
特に自分のことばかり話していてはただの自慢話のようになってしまって、なかなか自分の強みをアピールしづらいのではないでしょうか?
【コンサルタントのレベル別 月単価の目安】
- アナリスト(実務2年程度以上)…70万~130万円
- マネージャー(実務6年程度以上)…100万~200万円
- パートナー(実務12年程度以上)…250万円~
※フル稼働した場合
【コンサルティング領域別 月単価の目安】
- 経営戦略…70万~350万円
- 人事/採用…30万~150万円
- IT/システム…50万円~180万円
- 業務改革…65万〜250万円
- マーケティング…50万~160万円
※フル稼働した場合
低単価の案件を10件やるよりも高単価の案件を1件のほうが、自分のスキルとの格闘はあっても、その他の雑務が一気に減ります。
せっかく自分の実力だけで戦っているのであれば、臆せずにいきたいところではないでしょうか?
3つの不足をどう解決するか?
いままであげてきた、
- 信頼度の不足
- スキル、実績不足
- 単価不足
を解決するために、あなたはどんなことをしていますか?
これら1つひとつはなかなか難しい問題です。
普段の案件をこなしながらだと、重要であるとわかっていてもなかなか手が回らないかと思います。
でも実は、この全ての問題を解決するための方法を1つだけご提案できます!
コンサルタントとしての営業ツールを持っていますか?
ここで一度状況を整理していきたいと思います。
ここまであげてきた3つの不足は、信頼度があまりなく、スキル、実績を正しく営業相手に伝えることに苦戦していて、高額案件を受注したいが上記がネックになっていて実現できていない、というものです。
これを逆から考えてみましょう。
まず、高額単価の案件を受注を目標にしていくとそれなりにしっかりと営業をかける必要がありますよね?
しかし本業をこなしながらなので、営業のために多くの時間は避けないという事情があります。
短い商談時間で、いかに相手からの信頼を得て、案件に見合うだけのスキル、実績を伝えられるかが勝負になってきます。
会食をセッティングしたり、無料相談やデモンストレーションをしたり、はたまた新しく営業マンを雇うだけのコストをかけたくはありませんよね?
では、何をすればいいかというと、営業ツールとして本を使うんです!
「あー、また出版の話か・・・」 って思いましたよね。
出版社から営業かけられたことある方はうんざりしてしまうかもしれませんが、現状、フリーのコンサルが営業ツールに本を使って、実際に高額案件が受注できているんです!
もちろん、本ができるまで時間もかかりますし、それなりに費用もかかります。
ですが、それを回収できるだけの見込みがあるからこそ、ライバルの先にいくために、今本を作るフリーのコンサルが増えています!
出版マーケティングとは、本やDVDなどの物を集客や採用に関するマーケティング上の課題解決のために利用していくことを指します。 古くから使われている方法ではありますが、見込み顧客に伝えたい情報をしっかりと伝えるという点において効[…]
昨今、「人材」に関する問題に悩む企業が増えており、人事系コンサルタントの需要も高まっています。 しかしその一方で、コンサルタントは競合が多く、自身をどのように差別化するべきかと悩んでいる方が多いようです。 […]
どうやって出版費用を回収するのか
どうしても出版の話には胡散臭さがつきものなので半信半疑かと思いますが、しっかりと詳細をお伝えしますのでご安心ください!
書いている側もあなたの気持ちはよくわかりますので・・・
高単価商材の営業のための道筋をしっかり描く
冒頭にお伝えした通り、成功のためのプロセスをしっかりと描く必要があります。
なかなか出版のことは分かりづらいこともあるかと思いますが、コンサルの皆さんなら大丈夫です!
クライアントへの提案と同じように考えて下さいね!!
わかりやすいように、簡単に人物像をまとめます。
Aさん
30歳、大手経営コンサルティング会社で新卒から経験をつみ、人事・組織コンサル支援にていくつものプロジェクトを成功させた実績がある。
28歳のときに独立した。
スポットではなく、長期的に関わることでよりコンサルティングの効果が発揮されることから、基本的には年間契約をしている。
現在は1社年間100万円~だが、今後はより規模の多いところも見ていきたいという気持ちがあり、1社年間500万円~を目指す。
現在のクライアントに多いのは、ベンチャーや中小企業で若手の従業員が多いところだが、今後はもう少し規模の大きい会社との取引を実現したい。
それではここから実際にどのようにAさんの本を作るかを説明していきます!
ネックはなにか
Aさんは独立をしてから順調に案件を獲得できてきていますが、よりもう一歩先にいくために足りないものはなんでしょうか?
上記のAさんの人物像から、まず「若いから」という理由がネックになっている可能性があるのではないでしょうか?
「実力があれば年齢なんて関係ない!」と書いている私も思いますが、決定権者はどうしても目に見える数字で判断しがちです。
そして、いくらスキル実績があると書いていても、伝わらなかったら意味がありません。
特に、規模が大きくなれば大きくなるほど、上にあげる回数も増えます。何度も説得が必要で、説得をする方にそもそも自分自身のことをしっかりと説明してもらう必要があります。
そしてより合理的な判断がくだされることでしょう。
そしてこのような場合は、大抵ライバルがいます。
では、このライバルを制して、Aさんが案件を獲得するためにはどのようなことを本の中で伝えればいいでしょうか?
具体的な本のイメージ
高額単価の案件獲得が目標であれば、営業のツールとして書籍を使うことが想定されます。
商談時に相手へ渡すことで効果を発揮します。
「いやいや、渡したところで読んでもらえなかったら意味ないでしょ」
もちろんです!
だからこそ、絶対に読んで貰える本を作らなければなりません。
営業ツールとして使う本で、絶対に抑えておきたいこと3つをまとめました!
- タイトルだけで内容がしっかりと理解できるか
- 顔写真が入っているか
- 読みやすい厚さの本か
内容はもちろんしっかりとしたものでないといけませんが、営業ツールとして使う場合は、まずは本の見た目が大事になってきます。
想定しているターゲットによってパンチの効いた表紙か堅めの表紙かなどはケースバイケースですが、今回のAさんの人材に関するものであれば、表紙は文字が多めで、顔写真はワンポイントで入っている本が王道です。
書店の棚を見ると意外と人材、採用などの本で顔写真が入っているものが少ないですが、今回は営業用の本ですので顔写真は必須です!
顔出しして本を作っているという部分が信頼度アップに繋がります!
また、本の厚さについてですが、5万文字程度であれば多くの人は2時間程度でじっくりと読み切れる文章量となります。
最初から最後までしっかりと読んでくれていればそれだけで角度は高くなりますし、逆に要所要所だけであっても伝えたい部分が読まれていれば、十分相手は興味を持ってくれている状態です。
※ちなみに採用系の本であれば、水色×白、紺色×白、白×黒×赤 の配色が多いです!
肝心の内容は?
ここからはAさんの本の内容を考えていきましょう。
ざっくりと5章構成で考えていきます。
章を追うごとに、読み手に「Aさんに依頼したい!」と思わせる導線にしなければいけません。
第1章では、あるある話を書いていきます。
「あなたの会社はこうではありませんか?」と注意を惹きつけます。また、図やデータを用いて業界の解説をすることも大事です。
第2章では、より一歩踏み込んでこれまでの成功事例や経緯を書いていきます。
もちろん守秘義務は必ず守り、Aさん自身がどのように考えたか、具体的な行動や作業などをまとめていきます。
第3章では、「○○という悩みに困っている方が実践できるノウハウ」を書いていきます。
ここでノウハウを公開してしまっては受注してもらえないのでは!?と思うかもしれませんが、コンサルがやっている仕事が本を読んだだけで素人が実践できることはまずありません。
言い方が悪いですが、ここではクライアントに「いろいろ複雑だな」「難しそうだな」と思ってもらうことが重要です。
第4章では、第3章で書いたもののより踏み込んだ内容を書いていきます。
人材の育成について書くならば、第三章ではラポールの形成やOJTについて、第四章ではより人材が活躍するための表彰制度や評価制度、スキルアップについて、といった具合に、少し先の内容を書いていきます。
第5章では、全体のまとめと受注に向けたリード文を書いていきます。
ここで大事なことは、決定権者に向けてメッセージを伝えることです。
なぜ専門のコンサルをいれることが大事なのか、コンサルを選ぶ基準なども記載するとより丁寧です。
【全体のまとめと受注に向けたリード文の例】
ここまで簡単に流れを書きましたが、実際はヒアリングをしてより正確な情報が必要です。
こういったビジネスで使うための本を作ることを「企業出版」といって、ビジネス書専門の出版社の多くがこの「企業出版」を行っています。
しっかりと目的に向けて本の使い方、内容を考えて提案してくれる出版社を選んでください!
という感じで導線を第5章では作っていきます!!
知識の発信や思想の共有を試みるうえで、本の出版はもっとも実効性が高い手段の1つです。 またベストセラー化によって多額の印税を得られるなど夢の大きいビジネスでもあるため、インターネットが発展した今でも多くの人が本作りに挑戦しています。 […]
企業出版はどのくらい費用がかかるの?
それでは、実際に企業出版をする際にかかる費用についてお話していきます!
企業出版の特徴は各社揃って、できるだけ著者に負担を書けないサービスであるところを推しています。
ライターが原稿を書き、出版社側がリードする提案方式で、著者は話すことと確認するだけで本ができるようなフローを組んでいます。
また、本をどのように流通させるかでも大きく変わってきます。書店に配本するのか、ネットだけの販売にするのか、流通にはのせずに自分で配る用だけで使うのか、といくつかの選択肢があります。
安くても¥1,000,000~となりますが、高額案件が1件受注できればペイできるものです。
また、1件だけでなく1冊作って何年も使うことができればそれだけで十分費用対効果が高くなります。
企業出版とは法人が出版社に対して書籍の流通を依頼し、出版費用を法人側が負担するスタイルです。 書籍を通じて商品・サービスのPRやブランドイメージの発信を行えば、ほかの媒体を使うよりもはるかに長期的な集客効果[…]
コンサルタントが本を出版した成功事例
最後にコンサルタントやコンサルティングを事業として展開する企業が本を出版し、ビジネスにプラスの効果を与えた成功事例を3つご紹介します。
●建築コンサルタントの出版事例
『人と夢を技術でつなぐ建設コンサルタント』を出版された、株式会社 長大の加藤 聡さんと、宗広裕司さんの出版事例です。
株式会社 長大では、公共事業における技術的なコンサルティングサービス(建築コンサルティング)を事業として展開しています。
加藤さんと宗広さんは出版した結果、本が就職活動をしている学生に届き、人材採用への良い効果があったことを実感しているそうです。
また、出版した本を営業先の会社に配ると、「建設コンサルタントの仕事が社会の役に立っていることが良くわかりました」といった声を聞くことができているのだとか。
本を出版したことで、新入社員の採用や取引先からの信頼を得ることに役立った成功事例事例です。
今回は書籍『人と夢を技術でつなぐ建設コンサルタント』を出版されました、株式会社 長大(かぶしきがいしゃ ちょうだい)の加藤 聡(かとう さとし)氏と、宗広裕司(むねひろ ゆうじ)氏にお話をお聞きしました。 建設コンサルタントとは何[…]
●経営コンサルタントの出版事例
経営コンサルタントでアジア・ひと・しくみ研究所代表取締役の新井健一さんは、書籍『課長の哲学』を出版されました。
新井さんは本を執筆する過程は自分の中の情報の整理になり、また情報や答えが新しく入ってくるというメリットがあると語っています。
また、本を渡すことで自己紹介にもなるとのことでした。
フリーのコンサルタントは取引相手に本を渡すことで、自分の仕事の内容や人となり、考え方などを深く知ってもらうことができます。
今回は書籍『課長の哲学』を出版されました、新井健一(あらいけんいち)氏にお話をお聞きしました。 新井健一 (あらい けんいち) 経営コンサルタント。アジア・ひと・しくみ研究所代表取締役。 […]
●ITコンサルタントの出版事例
戦略・ITコンサルティング事業を展開する株式会社ストラテジーテック・コンサルティング代表取締役の三浦大地さんは、書籍『世界一やさしいコンサルティングプロジェクトの説明書』を出版されました。
三浦さんは出版した本に、「コンサルタントという職業をより多くの方に知ってもらい、より深くコンサルという世界を知ってほしい」という思いを込めたとおっしゃっています。
出版した結果、三浦さんの会社への応募者が増え、日常でも「本を読みました!」と言ってもらえることが増えたと言います。
コンサルタントの出版が人材採用に効果を発揮した成功事例です。
今回は、書籍『世界一やさしいコンサルティングプロジェクトの説明書』を出版されました、株式会社ストラテジーテック・コンサルティング 代表取締役の三浦大地(みうらだいち)さんにお話をお聞きしました。 コンサルタントとはどういう仕事[…]
まとめ
フリーのコンサルタントとなると、なかなか費用面で出版に費用を投資する決断は難しいかと思いますが、先行投資として考えてみませんか?
今回の設定は若いコンサルをイメージしましたが、逆にシニアで独立をしていたり、いくつかの会社を経験してステップアップをしてきた方でも十分出版の検討予知はあります。
日本はどうしても目に見える数字やインパクトのあるワードだけで評価されがちです。
これを機会に、ぜひ本当のあなたを取引先に知ってもらいませんか?
ぜひ一度あなたのビジネスの頼もしいパートナーとして本をご検討ください!
投稿者プロフィール
- ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者
大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。
200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。
プロフィール詳細はこちら
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