出版とは? 出版にも種類がある!?

出版とは? 出版にも種類がある!?

出版とは? 出版にも種類がある!?

本を出版したいと考えたことはありませんか?
近年では、マーケティングの一環として、企業が本を出版することも珍しくなくなりました。
ただ、本を出版する方法はいくつかあり、それぞれやり方も違えば、メリットやデメリットもあります。
本記事では、出版の種類別に特徴やメリット、デメリットなどを解説します。

個人出版

個人で本を出版する方法です。
著者が企画から執筆まですべて担当するのはもちろん、販売形式の選定も自身で決めます。
現在では、パソコンやソフトも進化し、個人出版をサポートしてくれる企業もあるため、従来に比べクオリティの高い本の出版が可能です。

メリット

自由度の高い本づくりが可能になるのは、大きなメリットです。
記事の構成や内容をすべて自分で決められるため、自由に本を作れます。
誰にも口出しされないため、過激な表現やメッセージを込められるのも、個人出版ならではのメリットといえるでしょう。

自分のペースで本づくりを進められるのもメリットです。
締め切りに追われる心配がないため、時間を気にせず執筆ができます。
落ち着いてのんびりと出版したい方におすすめです。

デメリット

サポートしてくれる人が誰もいない場合には、すべてを自分1人でこなさなくてはなりません。
執筆だけでなく、製本作業もあるため、販売するまでに相当な時間を要してしまう可能性があります。

また、内容が稚拙で低クオリティになってしまうおそれもあります。
内容をチェックし、指摘してくれる人がいれば話は別ですが、そうでない場合には低クオリティのまま販売してしまう可能性があるのです。
さらに、個人出版の場合は本を流通させることが難しいため、販売できる場所がかなり限られます。

企画出版

自身で書き上げた原稿を出版社に持ち込み、サポートを受けて出版するスタイルです。
書店に並んでいる本の多くは、企画出版されたものです。
魅力的な作品を持ち込めば、出版社の後押しを受けて本を出版できます。

メリット

出版社のサポートを受けられることが、大きなメリットです。
構成や内容をチェックしてもらえるため、より高いクオリティに仕上げて出版できます。

また、出版社との結び付きができるため、今後本の出版がしやすくなるのもメリットです。
担当者からさまざまなアドバイスを受けられ、より素晴らしい作品を手掛けられるかもしれません。
製本から出版まで出版社に任せられ、流通にものせてもらえます。

デメリット

魅力的な出版方法ではあるのですが、難易度が高いのはデメリットです。
多くの出版社は、確実に売れそうな本を出版したいと考えています。
つまり、よほど魅力的な内容かつ、売れると判断されない限り取り扱ってもらえないのです。

また、企画出版なら出版社の負担で本を出版できますが、実際には会社により対応が異なります。
場合によっては、自己負担額が大きくなるケースもあるため、注意が必要です。

共同・協力出版

出版社と共同で本を出版する方法です。
出版社にお金を払って売ってもらう方法や、出版費用を双方で折半する方法などがあります。
共同、協力とはいうものの、実際には双方の立場は同列ではないため注意が必要です。

メリット

出版社のサポートを受けられるのがメリットです。
内容のチェックはもちろん、製本から販売まで出版社に任せられるため、スムーズに本を出版できます。
また、すべての費用を自費で賄わなければならない個人出版に比べると、費用を抑えられるケースがほとんどです。

デメリット

共同、協力とはいうものの、実際には出版社のほうが立場が上のため、対等な関係ではありません。
そのため、本の内容を一部書き換えるよう指示される、構成の変更を要求される、といったことも考えられます。

また、費用負担の割合も会社によってさまざまです。
折半ならよいほうですが、中には著者の費用負担がかなり大きくなるところもあるようです。
9割以上を著者に負担させるような出版社も少なくないため、注意が必要です。

電子出版

本といえば紙を用いた媒体をイメージしてしまいますが、近年では電子書籍も普及しつつあります。
電子書籍は、スマホやタブレット端末、パソコンなどで読める本のことで、このような電子書籍を出版することを電子出版と呼んでいます。

メリット

誰でも出版できることが、電子出版の大きなメリットです。
電子書籍を誰でも販売できるサービスがあるため、その気になれば誰でも出版できるのです。

また、電子書籍なら低コストで出版できます。
紙媒体の本のように、紙が必要なく、カバーや表紙などの印刷コストもかからないからです。
さらに、電子書籍は印税率の高さも魅力です。
出版のプラットフォームにより異なりますが、1冊あたり40~70%の印税率のため、著者の手元に入るお金が一般的な出版に比べて段違いなのです。

デメリット

販売できる場所がネットに限られてしまうデメリットがあります。
紙媒体の本なら、書店やコンビニ、ネット通販などさまざまな売り方ができますが、電子書籍はネットに限られてしまいます。

こうした理由から、アプローチできる属性に限りがあるのもデメリットといえるでしょう。
ネットを普段から利用しない方や、高齢者層へのアプローチができないため、ターゲットが限られてしまうのです。
電子書籍として出版した作品を、紙の本にして販売できるサービスもありますが、そのためのコストがかかってしまいます。

 

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オンデマンド出版

オンデマンド出版とは、お客様から注文が入ってから印刷、製本し出版するスタイルです。
近年では、誰でもオンデマンド出版ができるサービスも普及しています。

メリット

注文を受けてから印刷、製本するスタイルのため、在庫を抱える心配がありません。
商業出版では見込み生産がほとんどであるため、常に在庫リスクがつきまといます。
自費での個人出版でも、ある程度まとまった冊数を製本するため、在庫リスクがあるのは同様です。

一方、オンデマンド出版ではそのリスクがありません。
また、10~20部など、小口ロットでの発注が可能なのもメリットです。
たとえば、「イベントで販売したいから30部だけ出版したい」といったケースでも、オンデマンド出版なら対応できます。

デメリット

大口ロットになると、単価が高くなるためコストがかさみます。
そのため、大量に販売できる見込みがあるケースでは、オンデマンド出版は向いていません。
また、オンデマンド印刷に使用する機械は規模が小さいため、一度に大量の本を印刷することもほぼ不可能です。

従来のオフセット印刷に比べると、画質が劣るデメリットもあります。
ただ、近年ではほぼ差がなくなってきたともいわれているため、そこまで気にせずともよいかもしれません。

まとめ

出版にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。どのような本を出版したいのか、どれくらい必要なのか、どういった層に読んでもらいたいのかなどにより、選ぶべき出版方法も変わってきます。

それぞれの特徴やメリット、デメリットをきちんと理解し、もっとも適した出版方法を選ぶことが大切です。

 

投稿者プロフィール

下村(むーさん)
下村(むーさん)
大学卒業後に出版社に就職して漫画の編集に携わる。
その後、さらに別の出版社を経てラーニングス株式会社に入社。
編集業務に従事している。

社内では『むーさん』の愛称で親しまれ、お父さん的なポジションを務めている。

プライベートでは野球観戦が趣味(広島ファン)で二児の父。
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