ストーリーマーケティングを行う際のポイントは?出版社が教えるBtoB企業の本を使ったストーリーマーケティングの方法を解説!

 

マーケティングの手法は日々新しいものが出てきますが、今回は「ストーリーマーケティング」について取り上げていきます。

 

この記事では

  • ストーリーマーケティングとはなにか
  • ストーリーマーケティングを行う手順
  • 書籍を活用したストーリーマーケティングの方法

について解説していきます!

 

ぜひ最後までご覧ください。

 

 

※「マーケティング」についておさらいしたい!という方は、本記事を読み進める前に、こちらの記事をご参照ください。

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【監修者】
 梶田 洋平
 ラーニングス株式会社 代表取締役
大学卒業後は証券会社に入社し、5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。

 

 

 

 

 

ストーリーマーケティングとはなにか

 

ストーリーマーケティング」という言葉は聞いたことがある方が多いかもしれませが、それが一体どのようなマーケティング活動をするものかご存知でしょうか?

 

そもそもストーリーマーケティングとは、商品やサービスの制作意図や開発者の想いを顧客に対して語るマーケティング手法です。

 

商品やサービスの導入メリットや効果、といった情報ではないということが大きな特徴だといえるでしょう。

 

顧客に対して商品やサービスの秘話や想いを伝えることで、共感を得ることが、ストーリーマーケティングを行う際の一番のメリットとなります。

 

また、補足として、「ストーリーテリング」についても紹介したいと思います。

自分の主張や特定の情報、メッセージを聞き手に対して強く印象づけるために、物語を利用して伝える手法です。

 

TEDで配信されているスピーチの多くや、スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学で行ったスピーチなどでも使われています。

 

ストーリーマーケティングは、このストーリーテリングを使ったマーケティングのことです。

 

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なぜストーリーマーケティングが求められるのか

 

 

では、なぜ顧客に対して商品やサービスの秘話や想いを伝えるストーリーマーケティングを行うことが求められているのでしょうか?

 

その理由として、顧客の記憶に残りやすい手法だから、ということが挙げられます。

 

SNSなどで情報の伝達スピードが格段に上がった現代では、人間が一日に受け取る情報量は膨大です。

そのため、興味のない情報、関心のないものに対して、人間の脳はインプットしないようになっています。

 

いくら上質な情報を伝えたとしても、膨大な情報の中では届けたい顧客に届いたところで、顧客の記憶に残ることはほぼありません。

 

ですが、物語として記憶された情報であれば、比較的思い出しやすくなります

 

※スタンフォード大学のジェニファー・アーカー氏の研究によると、ストーリーは事実だけ伝えるよりも最大22倍記憶される、という結果が出ています。

(参照→https://womensleadership.stanford.edu/stories

 

 

つまり、顧客に自社の商品、サービスを記憶してもらうこと、必要なときに思い出してもらうために最適なのがストーリーマーケティングなのです。

 

 

 

ストーリーマーケティングを行うことで、どのような効果を得ることができるのか

 

では実際にストーリーマーケティングを行うと、どのような効果を企業は得ることができるのでしょうか?

 

いくつかの事例をもとに解説していきます。

 

例1】Red Bull のCM事例

Red Bullと聞くと、「Red Bull 翼をさずける~」というフレーズを思い出しませんか?

Red BullのCMでは、日常を舞台にストーリーが始まり、最終的にRed Bullを飲んだ人に素晴らしい結果が残る、という結末になっています。

消費者は「Red Bullを飲むと良い結果を残すことができる、良い出来事がおこる」という印象を持ち、大事なテストや試合、プレゼンなどの場面の前での購買へと繋がります。

日常以外にも、「この出来事の前にはレッドブルを飲もう」という気持ちを作ること、レッドブルを飲む理由をストーリーを使って伝えているのです。

 

【例2】アロースミス・プログラムの事例

アロースミス・プログラムという認知トレーニングをご存知でしょうか?

このプログラムは、脳の認知機能に困難を抱えるこどもたちの脳のどこの部位に問題があるのかを明らかにし、学習しょう害自体の克復を行うものです。

トロントには専門のスクール「アロースミススクール」もあり、1980年にスタートして以来、世界15か国以上に広がっています。

 

そして、アロースミス・プログラムの認知度がまだ低い日本へ向けて、アロースミス・プロジェクトの開発者でもあるバーバラ・アロースミス・ヤングを主人公とした書籍が出版されました。

この本はアロースミス・プログラムの説明の本ではなく、「生きることの意味」を中心に学習しょう害を克服したバーバラ自身の物語を描いています。

『霧のなかのバーバラ 学習しょうがいを克服した女性の物語』(https://www.amazon.co.jp/dp/4286233480

 

 

ストーリーマーケティングを行う手順

 

それでは、ここからは実際にストーリーマーケティングを行う際の手順について解説していきます。

ラーニングスでは「企業出版」といって企業の売上アップに繋がる書籍の作成、マーケティングプランの戦略立案~実行を行っています。

 

ここからは、ラーニングスのノウハウをお伝えしていきます。

 

最初に行うことは、一般的なマーケティング手順と同じです。

誰をターゲットに、どんな商品、サービスを売るのかを考えます。

また、同時にペルソナだけでなく、自社(著者となる企業様)の経営課題についても一緒に考え、戦略を練っていきます。

 

顧客について考える

  • ペルソナ設定
  • ペルソナがどのような経営課題を抱えているのかを把握する
  • 自社が提供できる商品、サービスをどのように顧客へ届けるかを考える

 

自社について考える

  • 自社の経営課題は何か
  • 自社の未来をどのように描いているか

 

 

詳しくは下記の記事をご覧ください。

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では、実際にストーリーを作っていきましょう。

 

例を挙げていくために、前提条件を下記にまとめました。

 

売るサービス→経営コンサルティング

ペルソナ→経営で悩んでいる中小企業の経営者

ペルソナの持つ課題→自身と同じ目線、同じ熱量で伴走してくれるコンサルがいない。会社の経営状況も改善の兆しが見えない中孤独感が強い。

自社の経営課題→コンサルティング業務の差別化がうまくいかない

自社の未来→日本の中小企業を強くするために、伴走型のサービスをし続けていきたい。経営をする上で経営者が直面する困難に対して常に最善の提案、コンサルティングができるような会社であり続けたい。

 

ストーリーをつくる上で一番大事なことは、合理性を出さないことです。

 

経営コンサルティングのサービスを売りたいと考えると、真っ先に

  • 経営コンサルティングとは
  • 自社の経営コンサルティングの特徴
  • 他者との違い
  • 経営コンサルティングを導入するメリット・デメリット

が出てきてしまうかもしれませんが、これらを並べては意味がありません。

 

こういった情報よりも、感情や信念を伝えることが重要です。

 

 

では、経営コンサルティングにまつわる、非合理的な情報をどのようにピックアップすればよいのでしょうか?

 

この場合、まず下記の8点をピックアップしてみましょう。

  • 自社を立ち上げる経緯
  • なぜ経営コンサルティングを行おうと思ったのか
  • 経営コンサルティングという仕事を通して、どのような社会貢献をしたいと考えているのか
  • 経営コンサルティングを行う際に、どんな考えを大事にしているのか
  • 起業してからの失敗や困難はどんなことがあったか
  • 失敗や困難をどのように乗り越えたか
  • 今後、自社は経営コンサルという仕事を通して、どんな未来を作っていきたいのか
  • 顧客に対して一番伝えたい想い

 

ペルソナが持つ課題の中に経営者の抱える孤独感やしっかりと熱い想いを持っている伴走者を求めている、という部分から、経営コンサルをなぜやっているか、という想いが強く伝わるエピソードポイントが上記となっています。

 

エピソードをピックアップするときに大事なことは、困難や失敗談を語り、教訓は何かを明記するということです。

 

世の中に存在する物語の多くには「日常→困難→乗り越える→未来」という主人公が危機を迎える場面が必ず出てきます。

それと同様に、ストーリーマーケティングを行う際も、失敗談や困難をどう乗り越えたかを伝えることで、ペルソナへの強力なメッセージとなるのです。

 

 

書籍でストーリーマーケティングを行う方法

 

では、書籍を使ってストーリーマーケティングを行う方法もお伝えしていきます。

 

先ほど書いた手順に沿って内容をまとめていきます。

 

5章構成の書籍と仮定した場合、下記のようにおおまかに振り分けることができます。

 

 

ストーリーマーケティングに使う書籍は、分厚い書籍ではなく、手軽に読んでもらえる文章量でまとめる必要があります。

B6判で150ページ前後、文字数は4~5万字程度がおすすめです。

 

表紙には自社のロゴや経営者のお顔をいれることで、より印象を強く持ってもらえます。

 

 

また、上記にプラスして、「はじめに」や「おわりに」の中で

お客様からこういうお声をいただいていて、そこにやりがいを感じている(ポジティブな内容)

お客様とこんな未来を作っていきたいと伝えたい

というトピックを加えるとより良いでしょう。

 

 

この際、本を売ること、直接的にサービスのセールスをする、という観点は一度横に置き、顧客が自社に対してどれだけ共感を持ってもらえるかどれだけ良い印象を持ってもらえるか、という点に重きをおくことをおすすめします。

 

もちろん、プロフィールページなどには会社HPやお問い合わせフォームのURLやQRコードを設置することで、機会損失がないように設計をします。

 

書籍でストーリーマーケティングを行う方法についてもっと知りたい方は、ぜひ下記資料をご覧ください。

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さいごに

 

今回は、ストーリーマーケティングについて、基本情報や事例、手順について解説しました。

 

  • ストーリーマーケティングとは、商品やサービスの開発秘話や制作の想いを顧客へ伝える手法
  • 合理的な情報ではなく、感情や信念を伝える
  • 「日常→困難→乗り越える→未来」の流れで物語を作る

 

ぜひこの3つのポイントをおさえて、ストーリーマーケティングを実施してみてください!

 

 

ラーニングスでは、企業の皆様の売上アップを行うために、本を使った施策の戦略立案~実行を行ってきました。

 

書籍ではただ情報を羅列するのではなく、読者が求めている情報は何か、企業にとって伝えたほうがいいストーリーは何か、を注意深くヒアリングし、唯一無二の書籍を作り上げています。

 

ラーニングスで作る書籍は売上に繋がる導線だけでなく、書籍を作った後のコンテンツマーケティングでも活用できるような工夫をほどこしているので、長期的に出版の効果を実感いただけます。

 

ラーニングスの本づくりについてもっと知りたい!と思った方はぜひ下記よりお問い合わせくださいませ。

 

 

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投稿者プロフィール

南川 佳世
ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者

大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。

200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。

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