今回は2025年8月21日に『中小企業変革物語 AIか? M&Aか?』を発売する、株式会社NEWOLD CAPITAL取締役COO、塚田 壮一朗氏にお話を伺いました。
マーケティング出版プラスだけの特別なインタビューです。
ぜひ最後までご覧ください!
【著者プロフィール】 塚田壮一朗(つかだ そういちろう) 東洋大学卒業後、税理士法人成迫会計事務所、株式会社ジェイエイシーリクルートメント、2016年より株式会社日本M&Aセンターに入社。 2020年より日本M&Aセンターグループの株式会社サーチファンド・ジャパンの取締役に就任し、同グループ最年少役員として新規ファンド事業をリード。 2022年6月共同創業者として株式会社NEWOLD CAPITAL取締役COOに就任。 |
【会社概要】 会社名:株式会社NEWOLD CAPITAL 所在地:東京本社 〒150-0002東京都渋谷区渋谷2丁目11番5号 クロスオフィス渋谷メディオ 福岡支社 〒810-0001福岡県福岡市中央区天神4丁目3番8号 ミーナ天神8階 代表者:栗原 弘行 事業内容 ・M&A実行支援事業 NEWOLD Advisory |
聞き手:どうぞよろしくお願いいたします。まずは、株式会社NEWOLD CAPITALではどのような事業を展開されていらっしゃるか教えてください。
塚田氏:NEWOLD CAPITALはM&A実行支援事業、経営幹部人材紹介、エキスパート活用ソリューションのサービスを提供しています。当社は長年大手M&A仲介会社にて、M&A支援業務を行っていたメンバーによって創業した会社です。「『企業・人・地域』の成長を実現し次世代の幸せを増やす。」という志のもと、すべての企業・人・地域に対し、今まで(OLD)を踏まえたうえで、成長戦略(NEW)を提案し、その実現を支援しています。
聞き手:M&Aは近年売買を目的とした会社が目立ちますが、NEWOLD CAPITALではどのような支援をされていらっしゃるのでしょうか?
塚田氏:当社ではM&Aを「企業の変革における最大のソリューション」だと捉えています。M&Aをただの売買ではなく、企業変革や企業の成長の実現に対するアプローチの一環としてご支援をする、というポジショニングを大切にしており、M&A以外にも、企業成長・企業変革を支援する、エキスパートを活用したソリューション事業「NEWOLD Exparts」と、経営人材・経営幹部人材を採用する「NEWOLD Agent」を提供しています。
聞き手:M&Aだけでなく、人材紹介なども手掛けられていらっしゃるんですね。塚田さんは2025年4月にAmazonで『問いと経営 中小企業経営におけるAI入門』を出版されて、今作は同年8月21日に出版となりましたが、本を出すきっかけについて教えていただきたいです。
塚田氏:10年以上、中小企業の経営を支援する仕事に携わってきた中で、閉塞感を感じていらっしゃる経営者、成長が鈍化している中小企業に毎日のようにお会いしてきています。皆さん頭の中では変わらなければいけない、成長しないといけないと理解していらっしゃいますが、がんじがらめな商環境や複雑な人間関係、業界のしがらみなどで八方塞がりになり、行動に移せていない方たちが多くいらっしゃいました。中にはもちろん、今のままで良いというお考えの方もおられますが、物価や賃上げ、円安という状況では、それは衰退といえる時代だと思っています。なので、一社でも多くの中小企業の皆様に「このままで良い」から「成長していかなくてはいけない」と価値観を変えていただくことが私の使命だと感じ、今作を出版しました。
聞き手:経営者のマインドを変える、といってもなかなか難しいものではありませんか?
塚田氏:そうですね。だからこそ、そのアプローチについては日々模索しています。当社はM&Aを最大の経営改革だと捉えていますが、一朝一夕で決断が下せるほどの話ではありません。非常に複雑ですし、さまざまなステークホルダーからの理解を得られなければいけない取り組みなので、M&Aではなく、まずは経営改革が必要である、ということを疑似体験していただきたいなと思っていました。
加えて、現在はAI革命が起こっていますが、今後はAIエージェントが世の中に広まり、ヒューマノイドなどAIを搭載したロボットが出てくることは確定的です。中小企業の経営環境も大きく変わることが予想されるため、少なくとも今の段階で、AIを活用して会社がどのように変化するのかを疑似体験していただきたいと考えました。その結果、物語調で、読者が一緒になって感情が動くそんな本があったら良いと思い、『中小企業変革物語 AIか? M&Aか?』を出版しました。
聞き手:書籍の中では、会社経営、M&Aにおける経営者の葛藤やAIとの向き合い方、活用のステップなど、企業変革と成長戦略を進める様子がリアルに描かれていますが、フィクションでありつつも塚田さんの実体験は含まれていらっしゃるのでしょうか?
塚田氏:すべて私の実体験に基づいたフィクションです。M&Aをする際にすべての経営者が通る孤独な意思決定の背景や葛藤は、ポジティブなこともネガティブなこともリアルに描写するよう心掛けました。また、今作は経営変革にAIをどのように活用するかが主軸の本です。M&Aは必要な方が選択をするものですが、AIの活用は皆さんがファーストステップでやるべきだと考えています。AIを活用して会社をより良くして変革していけばいくほど、より高みを目指す方々がいらっしゃると思いますし、より抜本的な会社の成長を見たくなる方もいらっしゃると思ったので、あえて最後の結末を描きました。
ただ、たかがAIの活用だとしても、経営者の意志決定は崇高なものです。その意思決定の裏側は誇張することなくリアルを追求しましたし、我々もそこは非常に重んじている部分ですので、慎重に書きました。
聞き手:今回導入部分にはマンガが入っておりますが、出来上がりをみてどのように思われましたか?
塚田氏:個人的には物語への没入感を持たせてくれたので、抵抗なく読み進めていただけるきっかけになっていると感じています。ただ、読者の方の反応はまだわからないので楽しみです。
聞き手:そういえば、塚田さん自身がAIを経営に活用できると確信を持ったタイミングはいつだったのでしょうか?
塚田氏:2025年、今年ですね。元々AIについては注目していましたし、触れていましたが、生成AIの精度が高まったと実感したのは今年に入ってからです。そもそもAIは扱う人間の「何を問うか」という言語化能力が高くなければ、その能力を充分に発揮することは難しいものです。また、精度が低かった時にはAIが仮想人間のレベルに達し、疑似CxO経営ができるようになるという概念自体ありませんでした。しかし、今年に入ってからはAIが経営者の問いを拡張する存在になり得ると実感しましたし、新しい思考習慣を提供してくれるパートナーであることを全経営者に伝えたいという使命感から、書籍を作りました。
聞き手:塚田さんは、中小企業の経営者のどのくらいがビジネスシーンでAIを活用できていると感じていらっしゃいますか?
塚田氏:正直、本質的に経営への利用が出来ている人は、1割もいらっしゃらないと思います。「AIを使ったことがある」だけだったら、写真がアニメ風に変わるChatGPTなど、娯楽の延長線上で使った方は多いと思います。しかし、自分の意志決定をより深いレベルでしていくためにAIと壁打ちをしたり、従業員の日々の業務にどう活用していくかまで考えていらっしゃる方はほとんどいないと感じています。
もちろん、セキュリティリスクを考えてのことだったり、AI活用のノウハウを持っていないという理由から活かしていらっしゃらない方もいますね。その壁も乗り越えないといけないのが、今の環境なのですが。
聞き手:『中小企業変革物語 AIか? M&Aか?』で最も読者に読んでほしいポイントはありますか?
塚田氏:この本では、会社が変わる「きっかけ」を散りばめています。初めてM&Aをした人の話を聞いた時なのか、アドバイザーの安藤に会った時なのか、成長戦略ワークショップに参加した時なのか、山田さんに会った時なのか、読者がどこにきっかけを持つかは未知数ですが、何事も変革のきっかけは思いがけないところにあるということを、今一度感じていただきたいと思います。この本をきっかけに会社が変わったり、一歩を踏み出していただけると嬉しいです。そして、「自分だったらどうするか」と感情をのせながら読んでもらいたいです。
聞き手:AIやM&Aに興味がある人向けの本と思わずに、すべての中小企業の経営者に読んでもらいたいですね。
塚田氏:はい。この本で最も伝えたいのは、ほぼすべての企業が「経営変革が必要である」ということです。そして、その変革とは何かをぜひ書籍を通して疑似体験し、自らの仮説を立てていただきたいです。経営者であれば自らを、経営者以外の方にとっては、日本の99%といえる中小企業の実態を想像しながら読んでいただきたいです。
聞き手:本日はありがとうございました!
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投稿者プロフィール

- ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者
大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。
400名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。
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