「自費出版」する上で重要なのは、どのように制作した本を宣伝するかということです。
自分が書いた本を買ってもらうためには、まず人に知ってもらわなければいけません。そのためには効果的な宣伝方法を習得し、自分から積極的に宣伝しなければいけないのです。
しかし、個人で大きな宣伝費用を負担するのは難しいため、宣伝方法で悩む人は多いでしょう。そこで今回は、自費出版に宣伝が必要な理由や、効果的な宣伝方法についてまとめました。
自費出版とは
自費出版は著者が自ら出版費用を負担する方法ですが、自費出版は一種類だけではありません。「個人出版」と「共同出版(協力出版)」の二種類に分かれています。
個人出版とは、本の制作費を全て著者が負担して出版する方法で、本来の自費出版は個人出版のことを指します。
一方共同出版(協力出版)とは、出版費用を著者と出版社の両方で負担して出版する方法です。ただし著者と出版社で出版費用を折半するのではなく、制作費用を著者が、広告費や流通費を出版社が負担するケースが多いのです。
また、広告費や流通費の一部のみを負担する出版社もあり、場合によっては個人出版よりも費用が大きくなる可能性があります。したがって、共同出版の場合は契約内容をよく確認することをおすすめします。
自費出版に宣伝が必要な理由
自費出版で本を制作し販売する場合、上記で説明したように自分自身で費用を負担し、誰かに本を買ってもらわなければ自分の収入にはなりません。当たり前のことですが、自費出版するのであればこのことを強く意識する必要があります。
また、どんなにいい内容でクオリティの高い本が完成したとしても、宣伝しなければ誰にも買ってもらえません。それゆえ、自費出版には宣伝が不可欠なのです。
宣伝といっても方法は様々で、かかる費用や効果は大きくことなります。著者や本に合わない方法で宣伝を続けたとしても、あまり意味はないでしょう。したがって、宣伝方法はよく検討する必要があります。
自費出版に効果的な宣伝方法
自分の本を頑張って宣伝しても、その方法が間違っていると効果は期待できません。お金と時間をかけた方法が失敗してしまったら、金銭的にも精神的にも大きなダメージを受けます。
そこでここからは、自費出版に効果的な宣伝方法を7つご紹介します。
Amazonで出品する
Amazonでは、個人でも様々なものを出品できることをご存じですか?自費出版の本を出品して販売することで、宣伝効果が生まれます。その本の概要や情報を掲載することで、さらに第三者が手に取りやすくなるでしょう。
なお、Amazonで出品するには手数料がかかりますし、本が売れた場合にも販売手数料がかかります。
本の販売手数料は15%とやや高いため、あらかじめ確認しておきましょう。また、出品用アカウントが必要で、事前に準備しなければいけません。
SNSを活用する
最も手軽に始められて手間もかからない方法が、SNSの活用です。近年SNSは非常に発達しており、自身のTwitterやInstagramなどのアカウントを持っている人は多いでしょう。既にSNSアカウントがある場合は、それらを積極的に活用してください。
本の表紙の写真や概要、おすすめポイントなどを書いて投稿すれば、少なくとも友人や身の回りの人には情報が届くのではないでしょうか。フォロワーに拡散してもらえば、さらに多くの人の目に留まる可能性が高いのです。
また、SNS以外にもYouTubeやニコニコ動画、Tiktokなどが活用できます。これらのサービスでは動画が投稿できるため、自らの本を絡めた面白いコンテンツを作成することで、効果的に宣伝できるでしょう。
「これから出る本」の紹介欄に載る
「これから出る本」とは、社団法人日本書籍協会が発行している近刊情報誌です。
40年以上の歴史があり、全国の書店や様々な施設で無料配布されているため、宣伝効果は高いといえるでしょう。書店などで見かけたことがある人もいるのではないでしょうか。
ただし、「これから出る本」の掲載は、日本書籍出版協会会員社に限定されており、個人では難しいです。したがって、まずは出版社の人に相談することをおすすめします。
身内や友人などの口コミを拡散してもらう
全く関わりのない第三者に、自分の本を購入してもらうことはハードルが高いでしょう。しかし身内や友人であれば、読んでみたいと思ってくれる人は多いでしょう。
SNSや店頭で偶然見かけた本よりも、購入率は高くなります。したがって、まずは自分のことを知っている人に買ってもらうことから始めてください。
また、口コミを広めてもらうことも重要です。一人でも多くの人に読んでもらって、SNSで感想を投稿してもらったり、他の人におすすめしてもらったりしましょう。
メディアに情報を教える
あまり多くの人が思いつかない宣伝方法が、メディアへの連絡です。自分がこのような本を出版するという情報を、あらゆるメディアに伝えましょう。もちろん、一個人が出す本をわざわざ宣伝してくれるメディアは多くありません。
しかし、本の内容が面白くて話題になると判断されると、反応してくれる可能性もあります。
メディア側からすれば自分から取材する手間が省けるため、両者にとって有効な手段なのです。この方法は、戦略PRといわれます。
書店に広告を送る
自費出版では、書店に本を置いてもらうことすら難しいケースがほとんどです。そのため、インターネット上で販売したり、電子書籍として売り出すことが多いでしょう。
しかし、書店に置いてもらうだけでも多くの人の目に触れるため、書店に向けて宣伝するのも効果的な手法です。
まずは自身の本の広告を作成して、全国の書店に「新刊情報」として送りましょう。
チラシのようなものをイメージしてください。書店側が面白そうな本だと判断すれば、出版社に申込みが入る可能性があります。その結果、店頭に置いてもらえるのです。
なお、自費出版社が書店と繋がり持っている可能性があるため、個人で行うのではなく出版社に依頼することをおすすめします。費用は、数万円程度でしょう。
図書館の流通センターにPRする
図書館流通センターに「全国学校図書館協議会選定図書」として認定されると、各図書館や書店へのアピールができます。書店で取り扱ってもらえたり、おすすめの本として売り方を工夫してもらったりできる可能性があります。
ただし、内容が優れた本でなければ認定は受けられません。
また、出版社経由でなければ図書館流通センターには連絡できないため、この方法はハードルが高いといえます。それでも挑戦したい場合は、一度出版社に相談してみてください。
自費出版する際の注意点
自費出版では、様々なトラブルが発生することがあります。想定していた費用と違う、サポートが受けられないなどのトラブルが起こらないように気をつけましょう。
トラブルを回避するためにはまず、出版目的にふさわしい出版社かどうかを確認してください。
たとえば、多くの人に自分の本を読んでもらいたい場合は、書店との繋がりのある出版社が適しているでしょう。
また、トラブルのもとになりやすい費用については特に注意が必要です。提案された予算は適切か、信頼できる担当者かどうかなどをしっかりと見極めましょう。
契約前の打ち合わせの段階で自分の希望を伝えて、疑問点は全て解決しておくことをおすすめします。
まとめ
ここまで読んでみて「自費出版」では、自らの宣伝が売り上げの鍵を握っているということがよく分かったのではないでしょうか。全く宣伝しなければ全く売れませんし、積極的に宣伝活動を行えば多くの人に知ってもらえるでしょう。
今回ご紹介した全ての方法を試すのは難しいため、まずは自分が実践できそうな手法から試してみてください。
また、諦めずに宣伝を続けることが大切です。
一人でも多くの人に読んでもらえるように自身の本に一番適切な宣伝方法を見極め、実践してみましょう!
投稿者プロフィール
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学生や子育て中のママなど、様々なバックグラウンドを持つメンバーが所属。
出版をもっと身近に感じてもらうために、自分の家族や友達にも読んでもらえるような、分かりやすく丁寧な記事づくりを心掛けています。
これからも有益な記事を日々発信できるよう、尽力していきます!
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