今回は、経営者ブランディングの手順について解説していきます。
ブランディングをすると聞くと、
「大企業がやることで、うちみたいな小さな会社はやらなくていい」
「商品、サービスの差別化が難しいからやったところで意味ない」
「下請けなのにブランディングなんてやる意味あるの?」
と思われるかもしれませんが、このようなお考えの企業様にこそ一度チャレンジしていただきたいです。
ブランディングはなにも売上に直結することだけが成果ではありません。
- 従業員が会社をもっと好きになってくれた
- 採用を募集したら、若い人が集まってくれた
- 業界での知名度が上がり、同業者から認められるようになった
- 新しい取引先が増えた
- 協業したいという連絡が入った
など、さまざまな効果があります。
今回は、差別化が難しい、小さい会社だからこそチャレンジしてほしい「経営者ブランディング」についてまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください!
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。
経営者ブランディングとはなにか
まずは「経営者ブランディング」について解説していきます。
ブランディングと聞くと、ブランドイメージの構築と思われますよね。
商品やサービス、企業などのブランドイメージを確立させて「○○なら△△株式会社」と認知度を広めていく活動のことを思い浮かべられるでしょう。
しかし、小さい会社で差別化できる商材がないと、「うちはブランディングとは無縁だから」「やったってしょうがないから」と思われるかもしれません。
昔ながらのお付き合い、ご紹介でお仕事がまわって安定していると新しいことをするよりも、今ある仕事を誠実にやって次につながるほうが良いと考えるのは当然です。
しかしながら、そうしているといつの間にか価格競争になってしまいます。
何か他社よりも優位性のあるものがなければ選ばれなくなりますし、たとえ価格を下げて仕事がとれたとしても、売上が下がり社員の離職が出てきてしまう可能性もあります。
扱っているサービス・商品で差別化ができないのであれば、経営者で差別化をするほかありません。
経営者は唯一無二の存在です。
代わりはいませんし、あなたらしい人生を歩んでいるからこそ、大きな差別化になるのです。
特に小さな会社であれば社長が交代することはそう頻繁にはありませんし、信頼度に直結するので今すぐにでも始めることをおすすめします。
経営者ブランディングでは具体的にどのようなことをするのか
では、経営者ブランディングでは一体どのようなことをするのでしょうか。
先にゴールをお伝えすると、「○○会社の社長は□□な人だよね」と社内外が知っている状態をつくります。
わかりやすい例だと、すしざんまいの社長やユニクロの社長、X(旧Twitter)の社長、アパホテルの社長でしょうか。
会社名を思い浮かべると、どのような事業なのかはもちろん、社長の顔や人柄をすぐにイメージできますよね。
経営者ブランディングでは、この状態を目指します。
では、この状態をつくるためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか。
主に3つの手順を踏んでいきます。
- 情報を整理
- 情報を編集
- 情報を発信
1.情報を整理
まずは難しいことを考えずに情報を整理していきましょう。
人生の棚卸をしてみてください。
生まれてからどのような人生を辿ってきたか、メモしていきましょう。
それができたら、次に「ビジネスに関わる部分」をピックアップしていきます。
例えば、
「小学生の頃から経営者になりたいと思っていた」
「大学での学びから、◎◎(今やっている事業)をやりたいと考えていた」
「社会人になって■■を経験したことで、ビジネスアイデアを思い付いた」
などです。
ただ人生のことを考えればいいのではなく、自分の人生のどこに事業とつながる部分があったのかを見つけていきます。
そして、情報がある程度揃ったら、見やすいように時系列順に整理していきましょう。
この時点ではどれだけ情報が多くても、あるいは少なくても問題ありません。
とにかく、自分の中にある情報をすべて書き出してください。
2.情報を編集
自分の情報を整理したら、ここからは編集していきます。
プレスシートと呼ばれる、会社内容やプロフィール、エピソードがまとまった資料を作成しましょう。
A4用紙1~2枚程度に収まるとベストです。
編集するといっても、ただ清書すればいいわけではありません。
大事なのは、読み手に刺さる内容はどこかを考えてまとめることです。
- あなたの会社、あなた自身を初めて知る人にとって必要な情報はどのようなことでしょうか?
- メディアの人間が読んで、どこを取り上げたいと思うでしょうか?
- 第三者からみて、会社やあなたの魅力はどこにあるでしょうか?
自分が伝えたい情報ではなく、読み手が知りたい情報はどこかを考えながら作らなければなりません。
もしかしたら1人では答えが見つからずに作業が進まないこともあるかもしれないので、信頼できる社員や新入社員、今後広報を任せたい社員を壁打ち相手に選び、意見をもらうと良いでしょう。
できそうであれば、棚卸した材料を渡して、作ってもらうのもおすすめです。
プレスシートに必要な情報は下記のとおりです。
会社情報に記載する内容
- 会社名
- 会社HPのURL
- 会社住所
- 代表者名
- 設立日
- 事業内容(箇条書きでもOK)
- 会社概要(文章でどのような会社なのかを記載 200~300字程度)
社長経歴
- 生年月日
- 高校/大学~現在に至るまでの経歴
- 趣味や愛読書、座右の銘など
トピック①
- 起業に至るまでの経緯(学生時代~社会人時代、起業するまでに経験したことのエピソード)
トピック②
- 経営者になってからのエピソード(苦労を乗り越えたエピソードや成功するために努力したことなど)
- 今後どのようなことに取り組んでいきたいか
連絡先
- 取材に関するお問い合わせ先(氏名、電話番号、メールアドレスなど)
※氏名にはふりがながあると◎
そして、もう少し余裕があれば、タイトルをつけてみましょう。
どのようなタイトルにしようか悩んでしまう場合は、書いてある内容を30~60文字程度にまとめてみましょう。
「老舗●年、黎明期より業界を支えてきた■■株式会社代表取締役、山田太郎のストーリー」
「『経営理念』をモットーに▲▲を提供 事業規模を×円から×××円まで押し上げた経営手腕とは」
など、興味を持って読んでもらえそうな文言をつけてください。
このときに重要なのは、会社名を必ず入れることです。
どこの誰が何をしたのかを意識してタイトルをつくりましょう。
3.情報の発信
プレスシートができあがったら、早速情報発信をしていきましょう。
手軽にできるところからでかまいません。
特に、情報発信をすることになるとSNSを思い浮かべる方もいますが、日常的に触れる習慣がない場合は長続きしないため、あまりおすすめしません。
それよりも、HPや採用サイトの代表者挨拶の部分にご自身の経歴や思いを追加したり、お知らせ欄での情報発信を強化するほうが良いでしょう。
タイトルをつけたプレスシートがあれば、それをプレスリリースサイトで配信するのもおすすめです。
メディア向けに企業が情報を発信するプラットフォームなどもありますので、そちらを活用することもあわせてご検討ください。
また、ウェブメディアにプレスシートを送り、取材を受けることも効果的です。
経営者ブランディングでは、いかに信頼度の高い媒体に情報を載せるかが大切です。
人気の経営者向けのウェブメディアや雑誌、業界誌、新聞、番組に出演したり、余力があれば出版することもおすすめです。
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経営者ブランディングに力を入れて取り組むなら
経営者ブランディングに力を入れて取り組みたいと考えたなら、検討することは2つです。
- PR会社に依頼する
- 企業出版を行う
メディア露出を増やしていきたいのであれば、PR会社へ依頼することをおすすめします。
自社の社会的信頼度向上、差別化、経営者としての箔付けを行いたいのであれば、企業出版がおすすめです。
どちらも、経営者の魅力を見つけてそれを多くの人に知ってもらう活動です。
もし、あなたが短期的ではなく、長期的な社会的信頼度が欲しい場合、または業界内でも一目置かれる存在になりたい場合は、企業出版専門のラーニングスにお任せください。
ラーニングスでは「社長の履歴書」という、経営者のブランディングに特化したメディアを運営しています。
- 自分の魅力がどこにあるかわからない
- 人に話せる特別な経歴も経験も実績もない
- より多くの人に会社のことを知ってもらいたいのにツテがない
とお困りの経営者の方の支援を出版では300タイトル以上、メディアでは400社以上行ってきました。
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投稿者プロフィール

- ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者
大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。
200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。
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