ビジネス書の「はじめに」「おわりに」の書き方|本の購入率がアップする、出版社のノウハウを大公開!

ビジネス書の「はじめに」の書き方|本の購入率がアップする、出版社のノウハウを大公開!

 

 

今回はビジネス書専門の出版社ラーニングスが本の「はじめに」と「おわりに」の書き方をお伝えしていきます!

 

本を書くとき、本文のクオリティに注力することはとても大事ですが、実は読者が書店で本を手に取る際、「目次」と「はじめに」または「おわりに」を読んで購入を判断しています。

 

Amazonでも試し読みページは目次と「はじめに」部分で終わりますよね。

 

自叙伝や自分の書きたいことをまとめる本をつくる場合は「はじめに」も「おわりに」も好きなことを書いて問題ありませんが、もし本の内容がビジネスに関することだったり、出版方法で企業出版を選ぶなら、「はじめに」も「おわりに」もしっかりと内容を考えたものを作る必要があります。

 

 

そこで今回は、ビジネス書を書く方に向けて「はじめに」と「おわりに」の書き方をご紹介していきます!

 

もちろん、この記事の内容はビジネス書を書く著者様だけでなく、すべての著者様にとって有益な記事となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください!

 

 

【この記事でわかること】

  • 「はじめに」「おわりに」で書く内容
  • 「はじめに」「おわりに」の書き方
  • ビジネス書ならではの工夫

 

【監修者】
 梶田 洋平
 ラーニングス株式会社 代表取締役
大学卒業後は証券会社に入社し、5年弱勤めて退社した後、出版事業を手掛ける会社を起ち上げる。
大学時代からこれまで自身が著者で出版した本は16冊、読んできたビジネス書・実用書は3,000冊以上。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象に、出版でビジネスを加速させるお手伝いに力を入れる。

 

 

 

 

「はじめに」では何を書けばいいの?

 

(注意:この記事では本文がビジネスに関する内容であることを想定して説明しています。)

 

それでは、早速「はじめに」では何を書くべきかをお伝えしていきます。

 

ビジネス書の場合、なによりも内容に対しての信頼付けを「はじめに」で行うことをおすすめします。

 

 

なぜこの本を書こうと思ったかといった想いももちろん大事ですが、

誰が書いているのか

どんな経歴・経験があるからこの本の内容を書くことができたのか

はとても重要です。

 

 

たとえば、本文は人材育成に関する内容なのに、「はじめに」で書いてある内容が読者に対しての著者の個人的なメッセージやプライベートな情報だけだと、

この著者はなんの根拠があってこの内容を書いたんだろう?

本当に著者自身のノウハウなのか?

内容が薄そうだから他の本にしようか

といった印象を持たれてしまいます。

 

本文がどれだけ有益な情報をまとめていたとしても、これではもったいないですよね?

 

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「はじめに」で、なにも肩書や経歴をすべて説明しろとは言いません。

ただ、本文を書くにあたり、その内容の裏付けとなる証拠をまとめればいいのです。

 

 

たとえば、

私は○○株式会社で□□年間人材育成の仕事に携わっていました。特に幹部の育成を中心に仕事をしてきましたが、約◎◎◎社コンサルティングをした経験から、幹部となる社員には▼▼▼の素質と■■■が大事であると身をもって実感しました。

20XX年に独立し現在は◇◇株式会社の代表取締役をしていますが、前職での経験を自社でも活かし、そしてお客様にもそのノウハウを提供しています。

本書は幹部の育成に携わってきた□□年間で得た知識やノウハウを惜しみなくお伝えすることで、会社で幹部の育成にお困りの方の役に立ち、ひいては日本の中小企業の発展に貢献できると考えて筆をとりました。

といれるだけでも印象が大分よくなります。

 

「はじめに」の中では、ぜひ本文の裏付けとなる著者の経歴、経験を書いてみてください!

 

 

「おわりに」では何を書けばいいの?

 

では、「おわりに」では一体何を書けばいいのでしょうか?

 

すぐにイメージできることは

  • 読んでくれた読者へのお礼
  • 本の制作に携わった人たちへのお礼
  • 本を書き終わった感想

などだと思いますが、ビジネス書の「おわりに」ではあともう少しほしいところです。

 

 

それはなにかというと、せっかくご自身のビジネスに関する経験やノウハウを読者に伝えたのだから、自身の会社のPRは絶対に行いましょう

 

「せっかくいい本なのに、読者に宣伝のための本だと思われたくない」というお考えもあるかと思いますが安心してください!

 

宣伝色の強くならない書き方はいくらでもあります

 

 

たとえば、単純に

現在無料相談実施中です。○○円からコンサルティングを行っていますので、お困りの際は◇◇株式会社へご連絡ください。

 と書いてしまうと、興ざめしてしまいますよね。

 

でも、このように書くとどうでしょう。

本書では、普段◇◇株式会社でお客様にお伝えしていることや自社で実際に活用している内容をまとめました。幹部の育成とは本質的に求められる部分はありますが、やはり会社ごとのビジョンやミッションに沿った育成が大切になってきます。弊社はお客様の会社に寄り添い、伴走してコンサルティングを行っており、ご相談や提案書の作成は無料にて承っております。もしこの本を読んで弊社にご興味を持ってくださいましたら、お気軽にご連絡いただけますと嬉しいです。

(会社HPのURL/QRコード)(メルマガ登録URL/QRコード)

 

とても丁寧な印象に映りませんか?

 

「おわりに」でも本文の内容を再度まとめ、その上で自社の魅力をわかりやすく伝えて問い合わせやメルマガの登録などに誘導していくことをおすすめします。

 

 

「はじめに」の書き方

 

ここからは実際に「はじめに」を書いていきましょう。

全体の文字数は1500~3000字程度におさめてください。

 

 

「はじめに」の内容は下記の通りです。

  1. この本がどのような内容の本なのか
  2. この本の著者はなぜこの内容を書けたのか
  3. この本の中で一番伝えたいこと

 

一つずつ簡潔に説明していきます。

 

1.この本がどのような内容の本なのか

 

内容といっても、本の内容を0から100まで書く必要はありません。

ここでは以下の3つのポイントに着目してまとめてみましょう。

  • 誰に向けて書かれているのか
  • どんな悩みが解決できるのか
  • この本を読むことでどのような知識を得ることができるのか

 

例を下記にまとめましたので、参考にしてみてください。

 

この本は幹部の育成に困っている中小企業の経営者へ向けて、幹部育成の本質や人材の見極め方、育て方、会社として必要な組織体制についてまとめた本です。人材育成の本は巷にも多くありますが、幹部の育成にフォーカスした書籍は日本ではまだまだ少ないのが現状です。というのも、長年日本の会社は年功序列制度がしかれ、長く会社で働き続けてきた人が幹部となってきましたが、令和になり、働き方の多様性が認められ、実力に見合った仕事をすることや転職が一般的になったことで、人材の定着、幹部の育成は困難を極めています。私自身にも経験があることですが、優秀な幹部候補を採用したとしても、自社の理念への共感や帰属意識が薄く、数年で転職されてしまうケースを多く見てきました。そこで、本書では今の時代に合った幹部の育成に必要な知識やノウハウを余すことなく伝えることで、すぐに読者が行動に移せるようにまとめました。

 

2.この本の著者はなぜこの内容を書けたのか

 

このテーマについては、冒頭の【「はじめに」では何を書けばいいの?】でお伝えした通りです。

著者の経歴や経験を簡単にまとめてみてください!

 

3.この本の中で一番伝えたいこと

 

シンプルに読者に対して一番伝えたいことを簡潔に書いてください。

たとえばこのような感じです。

 

幹部に必要なのは、経営者の弱みをカバーできること、プラスして経営者の持つ強みを持っている人材をそろえることです。経営者は1人ですが、幹部は経営者を10分割したような存在が望ましく、それぞれが異なる素質を持ち、一丸となって会社と向き合う姿勢を持つことができなければ上手くいきません。なぜ幹部はこのような素質が必要なのか、本書では1つずつ解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

 

 

1~3を書いたら、最後に文章をつなげて自然な流れになるよう調整しましょう。

これで「はじめに」の完成です!

 

 

「おわりに」の書き方

 

次は「おわりに」の書き方を解説していきます。

「おわりに」も「はじめに」と同様、1500~3000字程度でまとめていきましょう。

 

そして、「おわりに」で書く内容は下記の通りです。

  1. 本文の内容を理解したか読者への確認
  2. この本の内容を読者にどう活かしてほしいか
  3. 会社の宣伝
  4. 読者や関わった人へのお礼

 

一つずつ解説していきます。

 

1.本文の内容を理解したか読者への確認

 

あらためて本文の内容で一番伝えたかったことを読者が理解できたかの確認、問いかけをしましょう。

たとえばこのような感じです。

 

本書を最後までお読みいただき、まことにありがとうございます。幹部育成の5つの手順や幹部になる人材に必要な素質は理解いただけましたでしょうか?

 

2.この本の内容を読者にどう活かしてほしいか

 

本の中で伝えた知識やノウハウを実際の現場でどのように活かしてほしいのか、何に注意をして行動してほしいかをあらためて伝えていきます。

 

3.会社の宣伝

 

このテーマについては、少し前の【「おわりに」では何を書けばいいの?】を参考にしてみてください。

 

4.読者や関わった人へのお礼

 

本づくりには多くの人が関わっています。

また、読者もお金や時間を使って本を読んでくれています。

その本に関わったすべての方へ、あらためて感謝の気持ちを伝えましょう。

 

 

企業出版ならではの注意するポイント

 

ここまで、ビジネス書の「はじめに」「おわりに」の書き方をお伝えしてきましたが、もう一歩踏み込んで ‘企業出版’ で書くときのポイントをお伝えしていこうと思います。

 

企業出版では、知識を伝えたいという意向で本を出すのではなく、自社の顧客に対して感じている課題感を解消するために、商談では伝えきれない魅力を書籍に落とし込んでいきます。

 

なので、企画の段階から「はじめに」「おわりに」で何を書くかはとても重要になってくるのです。

 

たとえば、自社サービスの問い合わせにつなげるために本をつくるならば、本文だけでなく、「はじめに」でも魅力を伝え、「おわりに」では最後のプッシュと誘導が必要です。

 

自社サービスへの問い合わせを目的としているなら、その他の社内組織の説明や会社の略歴の説明をここでしても意味はありません。

どうしても必要なら本文やコラムなどで説明しましょう。

 

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そして、著者プロフィールにも力をいれてください。

著者プロフィールでは簡単な会社の略歴や経営者の経歴、会社のサービス、実績を紹介するチャンスです。

プレスリリースや献本、メディアへのPRにも流用できるので、気を抜かずにしっかりと考えてください。

 

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さいごに

 

この記事では、ビジネス書の「はじめに」と「おわりに」の書き方を説明してきました。

 

【この記事のポイント】

  • 「はじめに」ではなぜ本文の内容を著者が書けたのかの説明が大事
  • 「おわりに」では自社の宣伝をいれて顧客獲得を目指すのが大事
  • 企業出版では、企画の段階から導線を作り「はじめに」と「おわりに」の内容を精査するのが大事
  • 著者プロフィールにも力をいれるのが大事

 

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

そして、マーケティング出版プラスを運営しているラーニングス株式会社では皆さまの出版をご支援しています。

ビジネス書、特に企業出版を得意としており、BtoBの売上アップを実現する出版社として邁進してきました。

 

出版企画書の作成依頼や出版に関するご相談は下記よりお気軽にお問合せください!

 

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投稿者プロフィール

南川 佳世
ラーニングス株式会社
アドバイザー/ブックライティングサービス『ひよどり』サービス運営統括責任者

大学時代は近世文学を専攻。 日本語教師の資格を持つ。

200名以上の経営者、士業の専門家へのインタビュー経験があり、Webメディアを中心に記事を執筆。
書籍の企画~出版を行うだけでなく、出版記念のウェビナー等、イベントの企画運営も行う。

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>知識0から本を出版する方法7Step

知識0から本を出版する方法7Step


これから本を出版したい方を対象とした資料を用意しました。

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