日本一カンタンな「副業」と「お金」の教科書(竹内謙礼・著)

今回は『日本一カンタンな「副業」と「お金」の教科書』を出版された、有限会社いろは代表取締役の竹内謙礼(たけうち けんれい)氏にお話を伺いました。

経営コンサルタントとして幅広く活躍される竹内氏は副業をどのように捉えているのか、副業にはどんなメリットがあるのかなど、コロナ禍の今だからこそ気になるテーマについて伺っていきたいと思います。

 

竹内謙礼 (たけうち けんれい)

大企業、中小企業問わず、販促戦略立案、新規事業、起業アドバイスを行なう経営コンサルタント。
有限会社いろは代表取締役。大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場の企画広報に携わる。
楽天市場等で数多くの優秀賞を受賞。
現在は雑誌や新聞に連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行い、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っている。
特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。
著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、「会計天国」(PHP研究所)ほか、多数。

 

聞き手:こんにちは。まずは、竹内さんのご経歴と現在のお仕事についてお聞かせください。

竹内氏:最初は出版社、その次は観光施設の広報、そして現在の経営コンサルタントを始めて今年で18年目ぐらいになります。コンサルタントにもいろいろあるんですけれども、僕の場合はインターネットと実店舗が半々ぐらいの割合です。

どんなカテゴリが得意なのかよく聞かれるんですが、オールラウンドなコンサルタントと考えてもらえばいいと思います。ネットショップから工務店、寝具店、薬局、さらには今回の本のような副業や個人事業主まで、ジャンルを問わず幅広くやらせてもらっています。

なぜオールラウンドになったかというと、僕は企業に入っていくタイプのコンサルタントではないんです。「竹内商売繁盛研究会」という研究会を主宰していて、こちらに入会していただければ月5000円で電話相談、メール相談ができるというものも行っています。ここで業種を問わず約140社のご相談に乗っているので、結果的にオールラウンドになりました。
ですので、僕は副業専門のコンサルタントというわけではありません。今回の本は、ビジネス全体の中の一つである副業について書かせてもらったという感じです。

聞き手:この本を制作したきっかけを教えてください。

竹内氏:12~13年前に副業がすごく流行っていたときに、僕はネットショップのノウハウを教える仕事をしていたんです。その関係で当時僕のことを取材してくれたビジネス系雑誌の編集者がそのことを覚えていて、何年か前に「副業の本を書いてくれないか」と声を掛けてくれました。

ただ、僕は副業の本ってお金や投資の本に比べて、あんまり売れないイメージがあったんです。なので、しばらく渋っていたんですけど、コロナによって副業が一躍脚光を浴びたわけです。都合のいい話なんですけど、編集者いわく突然僕の態度が変わったそうで(笑)。そこから、この企画が本格的に動き始めました。

聞き手:世の中には副業をテーマにした本が多くありますが、この本ならではの特色はありますか?

竹内氏:この本は前半がストーリー本、後半は取材ものという構成になっています。おそらく、ストーリー仕立てで副業を丁寧に説明している本は過去にも今にもないと思います。

僕は今までに50冊以上本を出しているんですが、実はビジネスのノウハウ本よりもビジネス小説の方が売れているんです。『会計天国』(PHP研究所)という共著で出しているシリーズがあって、シリーズ累計で30万部ぐらい発行していると思います。なので、編集者の方から、「せっかく得意なんだから小説でいきましょう」ということになったんです。僕としてもストーリーを書くのは苦手ではないので、2本立て的な構成になりました。

聞き手:確かに、いい意味でビジネス書らしくない印象を受けました。

竹内氏:ありがとうございます。あとは、「副業をカテゴリ分けしたのは初めてなんじゃないか」とよく言われます。

この本の中では、副業を5種類に分けています。本業を生かした副業、趣味を生かした副業、仲介の副業、投資の副業、商売の副業というものです。
今までは副業本というとアバウトにやるか、もしくはその本を書いた人が得意なところの話をするかという感じだったので、マーケティング的要素も含めて定型化した本というのは初めてかもしれません。

また、これまでは「副業は○○をやりなさい」という切り口が多かったと思いますが、この本では「あなたに適した、長く続けられる副業を見つけることが大事です」という語り方をしています。これはSNSや書評でも、評価していただいているポイントだと思います。

聞き手:数十冊もの本を出版されていますが、どれくらいのペースで執筆されているのでしょうか?

竹内氏:取材や推敲込みで、1冊2~3か月という感じです。だいたい年4冊ペースで本を出しています。
ただ、執筆自体は1冊1か月くらいで終えるようにしています。時間が経つとどういう意思で書いたのか忘れてしまい、だんだん内容がブレて、矛盾が出てきてしまうからです。ですから短期決戦型で、一気に書き切るようにしています。

本というのは基本的に5章構成ですから、1週間のうち2日は予備として、残りの5日間で1日1章書いていけばいいわけです。その時点では粗い原稿なので、その後、時間をかけて手直ししていきます。
もともと出版社にいた頃は、毎月締切があるような状況でした。ですから書くのは苦ではないですし、人よりスピードは速いかもしれません。

聞き手:この本を執筆されるにあたり、大変だったことはありますか?

竹内氏:一つは、とにかく怪しい話を書かないことです。副業というのは有象無象の話がすごく多くて、調子のいいことを書こうと思えばいくらでも書けてしまいます。これは「はじめに」に書いたかもしれませんが、副業には一般的な経営やマーケティングのように定型立ったノウハウがありません。要は、いくらでも作り放題なんです。だから、出していい話と駄目な話を自分で区別しなくてはいけません。

これは裏話なんですけど、実は最初は厳しい内容が多かったんです。「これは駄目だ」「こんなことをやる副業は駄目だ」と書いていたら、編集者から「正しいことを書いているかもしれないけど、副業をやろうとしている人の気持ちを萎えさせるようなことを書いちゃ駄目ですよ」と言われてしまいました。それを聞いて、「確かにそうだな」と思ったんです。
もちろん嘘は書いていませんが、できるだけ副業をやろうとしている方のモチベーションを上げるような本にしようと意識して書いています。

あとは、ありがちなビジネス書のストーリー本のようにはならないように意識しました。この本は最終的に、猫が登場するSFチックなストーリーに組み上げています。ストーリーにノウハウを埋め込むと文章が長くなってしまうので、コンパクトにまとめるのはなかなか大変でした。

聞き手:今後の執筆予定についてお聞かせください。

竹内氏:次は、SDGsに関する本を書く予定です。SDGsというと大企業の人たちのためのマニュアル的な本ぐらいしか出ていませんが、今後は中小企業に発展していくと思います。そうすると、SDGsやサスティナブルによって利益を出す方法、顧客を増やす方法など、より実践的な話がノウハウとして必要になる可能性があります。年末年始にネタを揃えて、そういうテーマでいい本を書ければなと思っています。

聞き手:読者に向けてメッセージをお願いいたします。

竹内氏:副業は、経営者になるための予行練習みたいな場だと思います。今は変化が激しく、いきなり起業するにはリスクが大きい時代です。それならまず副業をやってみて、商売というのはどうやって回せばいいのか、どうやって資金調達すればいいのか、どうしたらお客さんがついてくれるのかというのを練習してから起業しても、全然遅くないはずです。

また、将来的に自分で会社を持った場合は、副業の人をうまく使わなくてはいけない時代になっていくと思います。「何に困っていて、何をやりたいから副業をやるのか」というのを把握する上でも、この本は参考になる気がします。

聞き手:最後に、竹内さんの事業に関してのPR等はございますか?

竹内氏:この本を読んで「自分も副業をやってみたいな」と思った方は、ぜひ「竹内商売繁盛研究会」にも興味を持っていただけたらうれしいです。先ほどもお伝えした通り、月5000円でメール相談、電話相談を受け付けています。そんなに高い値段ではないので、ぜひ検討してみてください。

また、YouTubeで「竹内謙礼のビジネスゼミ」というチャンネルをやっていますので、こちらもよろしくお願いします。

聞き手:インタビュー取材は以上です。本日はありがとうございました。

 

『日本一カンタンな「副業」と「お金」の教科書』の詳細はこちら

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投稿者プロフィール

下村(むーさん)
大学卒業後に出版社に就職して漫画の編集に携わる。
その後、さらに別の出版社を経てラーニングス株式会社に入社。
編集業務に従事している。

社内では『むーさん』の愛称で親しまれ、お父さん的なポジションを務めている。

プライベートでは野球観戦が趣味(広島ファン)で二児の父。