内臓疲労回復(松尾伊津香・著、中田航太郎 (監修))

今回は書籍『内臓疲労回復』を出版されました、松尾伊津香(まつお いつか)氏にお話をお聞きしました。

 

松尾伊津香(まつお いつか)

プロボディデザイナー/ZERO GYMエグゼクティブプログラムディレクター
福岡県出身。関西学院大学卒。大学で心理学・精神医学を専攻し、その知識を深めるためアメリカに留学。
帰国後、ヨガ・瞑想インストラクター、ダイエットジムReborn myself(旧Shapes)六本木本店 店長・スーパーバイザー等を経て、2017年、疲労回復専用ジム「ZERO GYM(ゼロジム)」を立ち上げる。
独自の視点から、マインドフルネスや瞑想、食事、フィットネスを掛け合わせて、「食事瞑想®」「疲労回復プログラム」などを開発。
著書に『一生太らない魔法の食欲鎮静術』『超疲労回復』等。
2019年にはNHK WORLD JAPAN「Medical Frontiers」に出演し、世界160の国と地域にヨガとマインドフルネスイーティング(食事瞑想)を伝授。

 

聞き手:まずは、松尾さんの経歴と、活動されているZERO GYMのことなどを教えていただけますか?

松尾氏:健康の分野で活動しており、株式会社ビジネスライフで役員をしながら、インストラクターとジム事業、健康の知識に関する書籍の執筆活動をしています。
日本初の疲労回復専用ジムであるZERO GYMは出版社が母体になっていて、2017年にクロスメディア・パブリッシングというビジネス書の会社の新規事業として立ち上げました。

通常のフィットネスジムは身体にフォーカスが当たっており、主に筋トレをしたり、汗をかいたりする場所だと思いますが、ZERO GYMでは身体に加え、脳の疲れを取ることをメインにしています。
心や脳に溜まったストレスを解放して休息効果を高めたり、ひいてはストレスを溜まりにくくしたりすることを目指したジムなので、プログラムに瞑想が入っているのが特徴的です。

本書『内臓疲労回復』にもありますが、身体は脳を介して機能するので、脳の緊張を緩めたり、思考を止める、つまり”脳のお手入れ”は、内臓の機能を整えるのにとても重要です。
このような脳へのお手入れ方法をジムだけではなく、書籍でも知識をお伝えすることで、実際にジムに来られない方のコンディションも上げるお手伝いをしています。

聞き手:どのような経緯で書籍を作ることになったのですか?

松尾氏:最初は、疲労に関する書籍を何か作れないかと書籍部から依頼がありました。ZERO GYMには、瞑想やマインドフルネスへの感度が高い方だけではなく、常に数字や経営と向き合う経営者の方も多くいらっしゃっているのですが、お客様に疲れに関してヒアリングする中で「内臓が疲れてるんだよね」という話が上がってきたんです。
病気ではないけれど、何となく内臓が怠重いような疲れを感じられている方が多かったので、「内臓の疲れはダイレクトに体調に影響を与えるから、そういう本があっても良いな」と思ったんです。
それを編集部にも伝えたところ、編集部からものすごく共感があり、書籍の作成に至りました。おそらく編集者というお仕事も、デスクワークで倦怠感を感じやすい方が多かったのだと思います。

書籍は医学的なエビデンスを持って届けることと、時代による症状の変化を正確に捉えるために、お医者様にインタビューした上で発信することにしました。
全体の総監修として以前から交流のあった中田先生に、今回監修をお願いしました。中田先生は株式会社ウェルネスを立ち上げられ、予防のための健康管理の重要性と、パーソナルドクターの普及に力を入れておられます。
3~4ヶ月で取材し、2ヶ月で執筆する予定でしたが、コロナの影響で9ヶ月~1年程かかりました。

聞き手:脳、腸、肝臓の専門医を取材されたということですが、改めて書籍の特徴やターゲット層をお教えいただけますか?

松尾氏:『内臓疲労回復』では、全ての内臓ではなく、脳と胃腸、肝臓という、疲れを感じやすく、ビジネスパーソンが健康診断でギクッと来やすいものにフォーカスを当てました。
ビジネスパーソンといっても、会食の多い経営者の方や、ご自宅でお仕事をされている方など、スタイルや食生活は様々ですので、全ての方にあったお食事方法を伝えることは難しいのですが、今回の書籍では誰にでも共通することや、気をつけていただきたいことなどを主に取り上げて書いています。

書籍を通して6名の先生方に取材をしました。どの先生も、医学が進んで元々の病気の発生率は下がる傾向にあるものの、生活習慣による病気や、自律神経を介する何となくの不調の割合が多くなっていると仰います。
ライフスタイルや食生活が変わる中で、食生活や運動習慣をどう築いていくか、そしてストレスにどう対応していくかは、将来の病気の予防にとても大きな影響を与えるとのことです。
また、自律神経を介する現代特有の不調は、誰もが対策が必要なものだと感じています。

聞き手:出版されたことによるメリットなどは感じられましたか?

松尾氏:『内臓疲労回復』というタイトルで出版したことで、健康診断で引っかかった方からの相談を受けたり、本を手に取っていただいた方からのお問い合わせ数が増えたりしました。
改めて書籍の持つ強い信用性を再認識しましたね。

聞き手:書籍を制作するにあたり、注意した点や気を遣った点、後々「こうすれば良かった」という反省点はございましたか?

松尾氏:私の場合は元々ライターというより著者だったので、自分の頭の中で思ったことを文字に起こすことは慣れていましたが、今回のようにインタビューをして、話し言葉を書き言葉に変えて、その方の真意を汲み取りながら表現や意図が変わらないように書くことは、いつもより時間がかかりました。

反省点は、取材の下調べをしたつもりでも、事前に知っておくべき基礎知識が至らずに先生に基礎的な質問をしてしまったり、お手を煩わせてしまったりしたことです。
また、書籍に載せた内臓疲労の対策法を実際に試していただいて感想をもらったり、やってみて難しかったポイント、工夫するポイントまで突き詰められなかったのは残念でした。

聞き手:今後書きたい構想やテーマはございますか?

松尾氏:今注目しているのは「集中力の向上」です。
内臓疲労の回復は解決すべき課題であって、最終的に私たちが目指すのはベストコンディションで一人ひとりが最高のパフォーマンスを出すことだと思うんです。
限られている時間の中でより最大限の能力を発揮したり、良い成果を生み出したりするための「集中力」は、自分の中で次なる課題です。

誰もがマルチタスク状態の忙しいこの世の中で、一つのことに集中することはむしろ難しくなってきています。この記事を読んでくださっている方の中にも、仕事のことを気にしながら読まれている方もいるのではないでしょうか。
だからこそZERO GYMでは体も脳も整えた上で、最高の集中力が発揮できることをお手伝いしていきたいと思っています。

聞き手:最後に、改めてこちらの書籍や松尾様が活動されているZERO GYMのPR、そして読者の方に向けてメッセージをいただけますか?

松尾氏:内臓は、自分の体調やパフォーマンスを決めるとても大事な土台です。
なかなかお忙しい中で自分のことは後回しにしてしまいがちだと思いますが、日々見えないところで自分と一緒に頑張ってくれている内臓をちょっと労ってみてください。少し意識するだけで、寝起きが良くなったり、朝から前向きになれたり、体が軽かったり、皆さんの日々がより効率的になり、輝くものになるはずです。
多分、内臓も喜びます(笑)。

それから、疲労回復というとスッキリする、ゼロになる、フラットになるというイメージですが、ZERO GYMではゼロをプラスにしてベストコンディションを作ることを目指しています。
病気や治療ではなくても、肩凝りや怠さ、睡眠不足などの慢性的な疲労をなくし、皆様が最高の状態で過ごすお手伝いをしますので是非会いに来てください。心と体と脳を元気にします!

聞き手:お話を聴かせていただきありがとうございました!

 

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投稿者プロフィール

下村(むーさん)
大学卒業後に出版社に就職して漫画の編集に携わる。
その後、さらに別の出版社を経てラーニングス株式会社に入社。
編集業務に従事している。

社内では『むーさん』の愛称で親しまれ、お父さん的なポジションを務めている。

プライベートでは野球観戦が趣味(広島ファン)で二児の父。