皆さんは、ネットでショッピングと聞くと、どんな印象があるでしょうか。

きっと誰もが

「え?そんなの普通でしょう?」

と思うでしょう。

 

でも、それが2000年以前だったらどうでしょうか?

今回は、黎明期からインターネットに取り組み、どんどんビジネスを加速した「ぴあの屋ドットコム」の石山さんの事例を紹介します。

石山雅雄(いしやま まさお)
ぴあの屋ドットコム株式会社代表取締役兼、一般社団法人日本ピアノ調律師協会会長。1962年。大阪府出身。京都学園大学(現京都先端科学大学)経済学部卒業。河合楽器ピアノ技術者養成所でピアノ技術を学んだ後、昭和61年にピアノメーカーに就職。平成7年に独立し現在に至る。

 

最初は掲示板から

石山さんが代表取締役を務める会は、ぴあの屋ドットコムはピアノの販売、調律や修理を行っていますが、いち早くネットの可能性を見出したことがビジネスの拡大において重要な要因となっています。

当時はネットでモノを売っているだけで詐欺と言われるような時代でしたが、石山さんは「これは大きな可能性を秘めている」と衝撃を受けたようです。

そこで、最初は掲示板を使って全国のピアノの先生などと交流するところからスタートします。

 

石山さんは、以下のように話してくださいました。

「当時は流行っていた掲示板を使って全国の様々なピアノの先生達と交流を始めました。

そんなことをしている間にだんだん全国から「ピアノが欲しい」という声や、「ピアノを売りたい」という声が届くようになりました。

そのうちにネットを通してピアノを買いたい人と売りたい人を仲介して、売買のお手伝いをしてあげればいいのではと考えるようになり、ビジネスを始めました」

 

いち早くYouTubeにも取り組む

掲示板を通して、ピアノを売りたい人と買いたい人をマッチングさせるビジネスに取り組みはじめた石山さんはその後、仲介ではなく自身でピアノを仕入れて販売するようになります。

在庫を抱えることはリスクでもありますが、それほど多くの人から買いたいという声が届いていたという集客力があったからこそ踏み切れたようです。

 

ある時、遠方からピアノを買いたいという要望があったときに、音を確認してもらうためにピアノの音をビデオで撮って送り、これが売買につながったことがありました。

それだけですと普通の話のように聞こえますが、

「そのことがきっかけになり、現在のようにピアノの動画をネットにあげるという流れができたといった感じです」

とおっしゃる石山さん。

 

まだユーチューバーという言葉すら生まれていない時代に、ピアノの動画をユーチューブにアップして販売につなげていくようになったとのことです。

確かに、楽器を購入する際には誰しも「実際の物も見たいし、音も聴いてから決めたい」と思うはずで、ユーチューブはこれに適していると言えるでしょう。

 

ただ、どんどんビジネスを拡大していく石山さんのビジネスセンスには本当に脱帽です。

 

書籍も出版

石山さんはネットでの集客や販売に関するノウハウを、1冊の本にまとめて出版します。

当時は300万円の費用をかけて1000部ほど製本して出版したとのことですが、

「ネットでピアノを売るためのノウハウを詰め込んだ一冊だったのですが、幅広い業界の方に手に取っていただけたと思います。

実際に私の本を読んだ中古車業者や不動産業者の方が、真似をして大成功するという事例も出ました」

と手応えを感じることができたようです。

 

今回はプリントオンデマンド出版に取り組んでいただく

今回弊社ではプリントオンデマンド本の出版をお手伝いさせていただきました。

プリントオンデマンドとは、注文があるたびに1冊ずつ印刷・製本・配送される新しい出版方法で、まだ黎明期のサービスと言えます。

Amazonで販売することができる点、また、在庫を抱えることも、在庫切れになることもないという点がメリットとなっています。

 

前回は、ライターさんと共に原稿を作り、1000冊を印刷製本して全国の書店に流通するサービスだったために高額の費用がかかったようですが、今回は原稿も自身で執筆し、プリントオンデマンド出版なので費用を抑えて出版できたとご満足いただけました。

 

とにかく始める、チャレンジするということの大切さ

石山さんは出版について、

「人からの信頼を得やすくなるので、それが本を出す大きなメリットだと思います」

「本を出版してみたいと考えている方は多くいますが、実際に行動まで移すのはほんの僅かなので、やってみたいという気持ちがあるのならば、まずはやってみましょう! と伝えたいです。」

と出版の魅力や、これから出版する方に向けてエールを送ってくれました。

 

確かに石山さんがビジネスを拡大してきた話を聞いていると、どんなことに対しても「まずチャレンジする」という姿勢を一貫してきたことが大きな要因になっていることがわかります。

 

この「とにかく始める、チャレンジする」という姿勢は変化の激しい現代で生き残るために必要な要素なのではないでしょうか。

現在、次の本についても構想があるという石山さん。

是非石山さんの事例を参考にして、自身のビジネスにも活かしてみてください。

 

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